グアムの朝刊(2020.6.28):7月1日以降の新たな検疫ガイドライン
2020年6月28日朝刊 The Guam Daily Post より抜粋、要約
グアム政府は、この1週間の新型コロナウィルス(COVID-19)の新規感染者は増加傾向にあり、新しい検疫ガイドラインを実施すると発表した。
先週には1,707人がPCR検査を受け、48人が陽性でした。土曜日の時点で1人がグアム記念病院に入院している。グアム知事は「確認された症例数の増加は非常に懸念されています。それほど多くのクラスターはなく、ウイルスの蔓延が見られます」と述べた。グアム政府はPCR検査の陽性率と新規感染者数の2つの基準を評価している。直近の急増に対処するために、グアム政府は行動制限を緩和しないとした。現在は検疫の取り組みを改善し、リスクの高い地域を重点的に対象とする施策を行う。
新しいガイドライン
7月1日から実施されるグアム入国の新しい検疫ガイドラインを発表された。現在ホットスポットと呼ばれている名称は「ハイリスクエリア」に代わり、危険度の高い地域からの渡航者は、グアムの居住者であるかどうかにかかわらず検疫を受ける必要があります。グアム到着前72時間以内にPCR検査を受け、陰性であった人は自宅で検疫できる。 PCR検査を受けていない人は、政府の検疫施設として指定されているホテルで隔離される。
7月1日から施行される新しい検疫ガイドラインは、検疫から早期に解放されるオプションが追加された。隔離中の7日目または10日目にPCR検査を受けることができる。陰性の場合は検疫施設から解放される可能性があるが、14日目までは症状を監視する必要がある。7日目または10日目にPCR検査を受けない人は14日間隔離される。
観光業の再開
今週の新規感染者の増加により、グアム政府は日本、韓国、台湾からの観光者の検疫なし受け入れを延期すると発表した。しかしながら、グアムは依然として観光客への再オープンを目指していると語った。
空軍クラスター
空軍軍人35人の新規感染はクラスターの1つであるが、グアムに広がっている陽性例と関連しているわけではないと語った。土曜日の時点では、空軍クラスターの感染経路は不明で調査中としている。グアム知事は空軍軍人が犯した検疫の違反行為を深刻に受け止めていると付け加えた。
より多くのテスト
グアム知事はさらに多くの検査を予定しているため陽性例の増加が予想されると述べた。
グアム知事はフェイスマスクの着用を継続し、社会的距離のガイドラインに従い、適切な衛生状態を引き続き実践するよう呼びかけている。「コロナ ウイルスはグアム島内で依然として存在し、非常に活発です」と付け加えた。
ハイリスクエリア
アメリカ合衆国:
アラバマ・アリゾナ・アーカンソー・カリフォルニア・フロリダ・ジョージア・アイダホ・ミシシッピ・ネバダ・ノースカロライナ・オクラホマ・オレゴン・南カーリーナ・テネシー・テキサス・ユタ
その他の国々:バングラデシュ・インド・インドネシア・フィリピン・アフリカ
その他の地域:中米・中東・南アメリカ
この数日のめまぐるしい変化には困惑しました。直近の新規感染者の増加が伝わる前でも、アメリカや日本、韓国の状況を見ていると検疫なしとはあまりにもリスクが高いというか無防備と思わざるを得ませんでした。それでも検疫なしで受け入れると6月24日に公式発表を行い、2日後には一転して延期の発表。まさに大どんでん返しとなったのです。
今回のガイドラインでは日本からの入国者に対して現状からの変更点は見られません。あえて記載はなかったのですが、「ハイリスクエリア」からの入島者に対し7日目または10日目にPCR検査を受けるオプションがあるということは、ハイリスクでない日本からの入国者にも受けることができるのではと考えられ、それができれば自宅隔離の期間を短くできます。この部分については今後わかればお知らせしますね。
先日、空軍軍人のクラスターが発生し、彼らが立ち寄った30箇所のレストランやカフェ、ショップなどのリストが公開され、その後それらの施設は客足が遠のいているようです。万一、旅行者の中に感染者が出れば、グアム中が混乱してしまうでしょう。感染者にサービスを提供した会社は店を閉め、スタッフはPCR検査を受けた上に隔離を余儀なくされ、施設は消毒したり…..その後、なんとか再開しても、いつまた営業がストップする事態に陥るのか気が気じゃないでしょう。
企業経営には計画が必要です、売り上げ予想を立て、事前の仕入れやスタッフの配置のプランします。いつ営業を中断することになるか不安を抱きながらの企業活動はロスも多く、投資もできず経営計画も立てられません。つまり、グアムの観光業再開に当たっては、安定的な営業環境の整備が必要でしょう。
日本で気軽にPCR検査を受けられない状況を鑑みると、グアムの観光業再開には旅行者への入国時の検査が不可欠ではないかと……。とはいえ、費用もかさむだろうし、検査の信頼性にも問題があるだろうし、そもそもそんなキットが日々数千単位で入手可能なのか?……考えれば考えるほど難しいですね。
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