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未婚と非婚とLGBTQについて考えた

年も年なので、周りの友人はほとんど結婚した。友達の友達まで含めると、離婚している人も出てきた。

私は、未婚だ。というか、非婚って言う言葉もあるのに、自分で未婚って言ってたのは何か変な気がした。そもそも結婚の意思はあるが独身の人を「未婚」、主体的に結婚してない人を「非婚」というらしい。そうすると自分が「未婚」なのか「非婚」なのかわからない。人は「非婚」の人にも「未婚」という言葉を使う気がする。そのうち結婚するのが当然だから、という呪い。

特にしたくない

両親はあまり仲が良くなく、子どもの頃から結婚に対する憧れは全くなかった。将来の夢が「お嫁さん」という同級生はマジで意味がわからなかったし(馬鹿にしているのではない、ただ価値観が違いすぎると思った)、中学生の頃、先生が「みんな、結婚したいよね。したくない人手あげて」って言った時、クラスで一人手を挙げて変な空気になったこともある。その時、「何でしたくないの」と問われ「特にしたいと思わないしできる気がしません」と言った。

まわりの友達がどんどん結婚しだしてからも、できるかどうかは置いといて、別に結婚したくない気持ちは変わらなかった。「意外と早く結婚しそう」とか言われたこともあるけど、そんなことはなかった。好きな人がいて一緒にいたい、ならまだしも、「とりあえず誰かと結婚したい」という人の気持ちが分からなかった。というか今は絶縁してしまった当時の友人が結婚したいしたい言っていたのにはかなりウンザリしていた。

もちろん、結婚で享受できるメリットはたくさんあるだろう。でも、今一緒に暮らすパートナーがいて、するならその人だと思うけど、今も別に結婚したくない。自分でも子どもっぽいなと思うけど、したくないものはしたくないのだ。

年の近い社内の未婚男性が結婚の話題を振ってくるのが面倒くさくて、できる限り交わしていたのだが、ある時「何で結婚したくないんですか?」と聞かれた。いや、逆に世の中の人がなぜそんなに結婚したがるか不思議なんですけど。うるせえ黙ってろ。お前の思う結婚のメリットを今すぐにプレゼンしろ。そしてきっとそれは私に響かない、と思った。ほどなくして彼は結婚していた。なんだよマリッジブルーかよ笑

苗字何になるの?

先日、大学生の時のサークル仲間数人でLINE通話した。もっとたくさんいた同級生の中で、独身が長めだったメンバーだったが、私以外は最近結婚した。

「結婚したら苗字何になるの?」と言われた。ああ、そうだよね。自分もそっち側だったら聞くと思う。みんな女の苗字が変わって当然と思っている。大変だと言われる諸手続き、皆が通る道なのかもしれない。実は、夫婦別姓の制度が整ったら籍を入れてもいいかなと思っていた私は、「いつになるかわかんないしね~」と言いながら、これが現実なんだよな~と思った。

結婚したい人ができて、したくない人はしなければいい

今の日本で、同性パートナーを持つ人は、結婚したくてもできない。どんなに望んでも現行法では「未婚」がずっと続く。その一方、特にしたくないと公言している人間でさえ、親や友人、同僚に、そのうち結婚して当然と思われている状況。なんとも理不尽。したい人がすれば、できればいいのに。

カランコエの花

そんな悶々としていた中、自民党議員のLGBTに対する問題発言に対してtwitterのタイムラインが盛り上がり、『カランコエの花』という映画を知る。

今日の24時まで無料 40分弱で時間がない方でも見られると思うので是非
https://vimeo.com/303311334

当事者ではなく周囲の目線メインで作られていて、終わり方も決してスッキリしてないけど、色んな人に見てほしい映画。コメンタリーもよかった。

実は、この映画に出てくるみたいに、ジェンダーのことや性教育を教える先生、ちょっと憧れたことある。実際教員だったら授業でこの映画見せたいな。

私は今異性のパートナーと暮らしているが、それはたまたまだと思っている。もし、同性でものすごく素敵な人と出会っていたら、どうなっていたかわからない。きっとそれは他の人にも当てはまると思うんだけど、そうでもないのかな。たまたま多数派の異性愛者だったからと言って他の属性を否定するのって、あまりに暴力的だよなあと思う。前住んでいた渋谷区でパートナーシップ制度が導入された時、デカした!と思った。

月並みな感想になるけど、自分も、考え方が違う人の意見に耳を傾けられるような人間になりたいなと思うのだ。

そういえば、カランコエのネックレスとイヤークリップを持っている。守ってもらいたい時につけよう。

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