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【2月のプレミア全勝】Arsenalマッチレビュー@PL第26節vsNewcastle(H)/24.2.25



マッチレポート

試合結果

ARS 4-1 NEW
18' ボトマン(og)
24' ハヴァーツ(マルティネッリ)
65' サカ(ハヴァーツ)
69' キヴィオル(ライス)
84' ウィロック(バーン)

https://www.premierleague.com

ハイライト映像

スターティングイレブン


 トロサールをCFから外しハヴァーツ、代わりにジョルジーニョが中盤の底に入りホームゲームを支配しようとする意図が見えるスタメンに。前回対戦時色々な禍根を残したニューカッスル相手にリベンジ成功なるか。

試合トピックス

ニューカッスルを相手に大立ち回りの前半

 チャンピオンズリーグから日も浅く、ホームとはいえニューカッスル相手。怪我人の復帰状況も芳しくなく難しい試合になるかと思われたが、試合序盤からアーセナルが支配する時間が続く。

 特にアタッキングサードでのアイディアは見事。中盤が積極的に押し上げ、両WGがダイレクトにゴールを狙い、ハヴァーツとウーデゴールの柱2人が圧倒的なボール関与に取り組む。全体的に動きにキレがあり、必然的にセットプレーの獲得も増えていく。

 そんな中18分、左CKからガブリエルがヘディング、ここはカリウスが防ぐもこぼれたボールが混戦の中ボトマンに当たりラインを割ってゴール。ドバイ明けからセットプレーが絶好調である。

 立て続けに24分、ジョルジーニョのふんわりスルーパスにダイアゴナルで右ポケットに侵入してきたマルティネッリ、折り返しを走りこんできたハヴァーツが押し込んで2点目。ジョルジーニョのパスセンスが光る得点となった。

 その後もアーセナルペースは続く。良かったのは保持に留まらず、ハイプレスや後ろからの剥がしによってニューカッスルに自分達の時間を作らせるとっかかりを掴ませない。

 前半終了間際には長い球を取り入れシンプルにアーセナル陣内を目指すように。しかしラヤの広いカバー範囲も手伝って、最後の最後までチャンスを作らせず。前半の被シュート数をゼロに抑える堅守でハーフタイムを迎えた。

攻守における2人のキーマン

 この試合のジョルジーニョは本当に素晴らしかった。ファン投票のMOTMに選ばれるのも当然の働きで、特に保持における存在感は抜群。ニューカッスルの選手の立ち位置をよく理解し臨機応変な楔を差し続けては、高い位置を取ってのプリアシストパスも果敢に狙う貢献ぶり。終盤の失点シーンではドリブルするバーンズに最後まで付いていけず足を攣って交代するも、これは織り込み済みである。敏捷性という唯一の弱点なぞ忘れてしまう程に今節彼の与えた影響は絶大だった。

 攻撃面でのキーマンがジョルジーニョなら守備面でのキーマンはライス。ニューカッスルのビルドアップはフォーメーションをそのままにした4-3-3組み立てで、前進のスイッチとなるのが降りてくるアンカーのギマランイスである。そこにライスは試合を通して背後からタックルを仕掛け続け、何度もショートカウンターに移行出来ていた。前回対戦時ジョルジーニョへ度重なる暴力プレーを行いファンにフラストレーションが溜まっていたが、ライスの完璧な前衛守備で抑え込みエミレーツでは完全に沈黙させることに成功した。

クローズと得点の両立

 エンド代わって後半、アーセナルは意図的にペースを落とす。チャンピオンズリーグからは中2日で、バックスを中心に負荷がかかっていることは明白で、その辺をケアしてか前半程はゴールをどん欲に狙う事に固執しなかったように思う。

 それでも得点を強かに奪えてしまうのが今のアーセナルである。65分、トロサールの投入直後集中が一瞬切れていた所、高い位置で奪いサカが角度の浅いコースを撃ち抜き3点目を挙げる。

 更に4分後、先制点とは打って変わって今度はライスのコーナーキックにニアでシンプルに合わせたキヴィオルが今季初ゴールで4点目を挙げる。システムの洗練により輝けるようになったキヴィオルに、ファーにターゲットを集めるというここまでのセットプレー戦術を逆手に取る得点のご褒美が待っていた。

 4-0のリードを確立したアーセナルは前線にヘイルエンド3人組を投入し主力の休息を図る。サブのパフォーマンスについては、スミスロウは決定機が2度も訪れ、ネルソンも良かったと思う。ただ結局なぜサブなのかというと、それはチェイスだったりコースを消す動きだったり強度だったり、監督に求められている守備水準に達していないからだと思われる。ここを改善するとスタメンの座にぐっと近づくだろう。

 そんなネルソンの並走が甘かったことも相まって、84分バーンズのドリブルからゴール前に飛び込んできたウィロックが一矢報いるヘディング弾を決める。攻撃面での貢献は既に分かっているから、あとはそれ以外の働きが見たいものだ。


ゲーム総評

 始まる前は苦戦必至、手に汗握る展開が予想されていたが、特に前半のアーセナルは最強で完全にホームゲームを支配していた。11人全員がやるべきことを果たし、攻守に渡って思い通りのゲーム運び。ある意味「つまらなかった」というくらい完璧に進めた試合となった。

 これにてアーセナルは直近のプレミア6試合で全勝、今節も4発大勝と完全に波に乗っている状態である。この勢いを引き続き継続し、怪我人の合流と合わせて最後まで優勝争いを駆け抜けて欲しい。


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