「早くも今季1の胸糞試合?」vs.Brighton【24/25PremierLeague 第3節】
試合前展望・キーポイント
アーセナルサポーターにとってあまりに重すぎる、24/25シーズン夏の移籍市場が今朝閉幕。20/21冬、ヘイルエンドから現れヴェルゲルボールを体現し、低迷するアーセナルの救世主となった10番スミスロウ、同じくヘイルエンド産で、オーバメヤンやラカゼット、ジェズスといったスター選手がいて尚腐らずプロフェッショナルを貫いたエンケティア、冨安と共に、当時復活の兆しを見せ始めたアーセナルに加入し、最終的に優勝争いに絡む立役者の1人となってくれたラムズデール。彼らの貢献は計り知れず、ファンから愛される多くの選手達と別れを告げることになった。
だが別れもあれば出会いもある。大負傷を乗り越えスター街道を歩み始めた22歳カラフィオーリやソシエダ躍進のキーマンメリーノ、そして最終日にはボーンマスのベテランGKネトと現在は不安定ながらもプレミア屈指のアタッカーとして名を馳せたスターリングか我が軍に来てくれた。
結果的に、近年ではあまり例を見ない程激動の移籍市場を経て、戦いの場はプレミアリーグへと戻る。第3節に相対するのはブライトン。日本人三笘が怪我から復帰し今季は素晴らしい滑り出しを決め、ダンクやヒンシュルウッドらが率いるバックス、ペドロやバレバなど良い選手が揃う中々に厄介な相手である。それでもホームの地の利を生かし、堅実な勝利を手にしたい。
キーポイント:トーマスの復調に期待。
試合情報
スターティングイレブン
ハイライト
試合内容・所感
・立ち上がりの不安定な時間帯はティンバーやトーマスらの出足の良い守備で凌ぐ。
・観客席からこんにちは、ラヒーム。
・素早い組み立てからサカへ展開。ヒンシュルウッドの寄せや三笘のプレスバックが間に合わない内にホワイトやウーデゴールとの連携でチャンスを量産。
・左もコンパクトなハイラインに対し鋭いサイドチェンジでオープンな展開を創出、ブーイングが鳴り止まないトロサールの逆足インスイングクロスで惜しいシーンも。
・メリーノもスタンドからこんにちは。右肩が痛そう。
・ハヴァーツとウーデゴールはCHバレバとミルナーを背中で消しながら2CBへのプレスと少々過負荷か。消しきれず中央を通されることも。
・ウーデゴールへの足裏タックル、ライスへのへのファールを無視し理不尽イエロー。かなり不安定な判定基準て試合を壊されかねない、カバナー劇場か?
・トーマスにもイエロー。リードしているもののトーマスライスにカードは後半に懸念が残る。このままだと理不尽退場処分or大怪我負傷交代もあり得そう。
・後半立ち上がり、ファールからボールを小突いただけのライスがまさかの退場処分。カバナーの前代未聞の大暴走を食らい、残り45分を10人で戦う疑問しかない仕打ちに。
・ペドロは明らかにラインを割ったボールを蹴っ飛ばし、バレバは足裏タックルも共にイエローすら無しなのに、ファールを食らいながら何とかタックル(足裏無し)&まだ動いているボールをちょこんと小突いただけのライスがレッドで退場。理解が出来ない。
・トロサールに代わりカラフィオーリ。2列目ウーデゴール&トーマス&サカの5-3-1へ。
・アーセナルサポーター達の力強いチャント&ブーイングの嵐。ハヴァーツやサカ、マルティネッリの投入などによってカウンターで一突きし勝ち越して欲しい。
・ウーデゴールに代えマルティネッリ。チームを救ってくれマルティネッリ。ウーデゴールは前半の「カードすら無い」足裏タックルの怪我が心配。
・トランジションからハヴァーツに絶好の決定機もフェルブルッフェンに阻まれる。
・こぼれからアヤリのシュートも、体制を崩した状態から見事なラヤの好セーブ。今節も守護神に救われる。
・今度は大外を抜け出したハヴァーツから中央のサカへ完璧なクロスもフェルブルッフェンの真ん中。同タイミングでティンバーは右膝を痛める。歩けてはいるが昨季を彷彿とさせ、大事をとってジンチェンコと交代。
・ホワイトは試合を通して三笘を抑える。殆ど見せ場を作らせずブライトンの攻撃を半減させている。
・人数不利も翻弄される様子はあまり無く、ブライトン側が時間稼ぎをするシーンもあったりと今のアーセナルの地力の高さを感じる。
個人的MOTM:Kai Havertz
昨季はシーズン後半からゴールにアシストにと高い数字を残したハヴァーツは、今節もさも純正ストライカーのように当たり前に先制点を決め、3試合G2A1と今季は頭からロケットスタートを継続中。数的不利になってからも高い足元の技術と踏ん張りの効く競り合いでカウンターを成立させゴールに迫る粘りを見せた。メリーノの練習中の負傷による影響でIH起用もあるだろうが、彼が居れば得点問題に困ることはないだろうと改めて感じさせた。
試合総括・今後の展望
兎にも角にも、「勝てそうな流れを、基準ブレブレ審判に試合ごとぶっ壊され帳消しにされる」というフラストレーションMAXのゲームを観させられたことで今は頭がいっぱいである。ペップラストシーズンとの噂もあるシティやスロット率いる新生リバプールとハイレベルな競争の前にとんだ気狂いによってエンターテイメント性を無に帰される虚しさ。とてもじゃないが筆舌に尽くしがたい。
試合内容に触れると、ウーデゴールやティンバーの(大事になってないとはいえ)交代が少々心配ではあるが、数的不利になってからも安心感のある守備を徹底していた事は、派手さはないもののかなり難易度の高い事をやっているようで、少し前のアーセナルからは想像出来ない素晴らしい出来だった。特にカラフィオーリ投入後の5バックは本当に堅牢で、クロス・シュート・ドリブル突破のすべてを圧倒的フィジカル・高さ・出足の良い守備で抑え込み最後まで勝ち筋を残せていた。それだけに交代準備中だったカラフィオーリを失点前に投入出来なかった事は非常に悔やまれる。
今節の退場をもって、次節アウェイでのノースロンドンダービーはライス抜きが確定。そのすぐ後に今度はアウェイシティ戦も控えており、チーム全体で序盤コンディションを上げるうえで大きな妨げになったカバナーへの恨みつらみは増すばかりではあるが、選手達にはどうかこの逆境ですら勝利へのエネルギーへと変換して欲しいところ。この数年間着実に選手層は厚くなっている筈なのだから、ライス不在を感じさせないマネジメントとプレーを見せて欲しい。
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