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宝石の国11巻を買って読んでみた③


7.誕生日

春が訪れた地上。再び冬眠をする前に金剛先生の誕生日を祝うことに。もしかしたら宝石たちもついこの間のフォスの動きに対して何か感づいたのかもしれません。コンちゃんを祝おうだなんて長い年月の中どこかで発想はあったはず。だけど今この時期に祝うということは終わりと感謝を思っているのかもしれません。

一方金剛先生はユークレースと共に緒の浜で生命体反応がない宝石の欠片を集めます。金剛は作られる前の記憶があり、仲間もいたとのこと。そしてユークレースがみんなの元へ向かう際、金剛は月に向かってまるで宝石の欠片が詰まった容器を捧げるように呟きます。

「まだか エクメア」

もしかしたらエクメアも仲間の一人だったのかもしれません。しかしこの まだか とは何か。エクメア自体地上に来ることを待っているのか、それともエクメアがする何かを待っているのか。それともフォスが来ることに対してなのか。はたまた金剛が月に行くことを待っているのか。

眠くなるような温かく幸せなひと時は一瞬にして終わりを迎えます。日が沈む時、フォスの金軍が降りてきました。まだまだ謎は多い宝石の国。金剛の祈りが発動してしまうのか。それとも発動せず何らかの形で解決するのか。今後も気になりますね。

8.開戦

真ん中にどっかりと座るフォスフォフィライト。そのなり姿はまるでボス。悍ましいのにアレキサンドライトの行動にまたもや呆れ顔のフォスフォフィライト。まだどこかで心的な余裕があると感じられます。月側に立つ宝石たちも仲間同士の争いに戸惑う様子もなく、これが成り行き、これが運命かと思うような淡々とした表情をしているのも不思議です。

襲撃に対しいつもなら目を吊り上げて一目散に飛び出していくボルツも変わりました。やや困った表情を浮かべ 「仕方ない」 と台詞を吐きます。また、ボルツのことを心配しにきたシンシャに、昔なら 「戻れ!」 とか 「どけ」 とか言っていましたが、今のボルツは冷静に言葉をかえします。
また、自分が金剛を守る から 仲間に金剛を守れ と変化したボルツは自分の立場をもしかしたら察したのかもしれませんね。

9.静寂

短髪になったボルツとアイドルになったダイヤモンド。ダイヤの戦い方は美しさやしなやかさはなく、どこかやんちゃで全力な蟹股で剣を振りかざしていました。

「変わったねお兄ちゃん」

以前ならまだ隙をついて戦えそうなのに、無駄に戦わずダイヤを受け入れるボルツ。お互い砕けました。その時のダイヤの表情、兄としてボルツに勝ったと思ったのか、それともは?変わった?と腑に落ちないのか。なんとなく複雑な表情をしていますね。

暴走するアレキサンドライトがとても強い。ほとんどの宝石たちを粉々にしてしまいました。そして戦いに巻き込まれた宝石たちも粉々に。夜の暗い学校。粉々になった宝石たちの真ん中に立ちすくむユークレース。

10.自然・実験・未来

エクメアは

緊急時金剛を祈らせる条件には2つあり
1、金剛が人間と認めた者であること
2、他力本願(心の底から生の終わりを願う)であること

と話します。フォスフォフィライトは様々な経験を得、そしてエクメアは計画と誘導をし、手のひらで全ての世界を転がし皆が協力をしてフォスフォフィライトを立派な人間にさせました。
これで目的を果たせた、これで金剛が祈ると思いきや。

金剛はもう祈らない

実は祈らせる条件とは正常の金剛であり、現在の金剛は故障しているために祈らないとのこと。しかしここまでくると本当にエクメアは何者なのだろうか。金剛とエクメアは同一人物ではないだろうか。

また、6つの月で一番深いクレーターに純度の高い氷の層があるとのこと。氷 といえば地上にも宝石が生まれる氷の緒があります。もしかしたらそこと関係があるのかもしれません。

そしてついにエクメアが地上に降り立ちます。金剛もエクメアを待っていましたが、やはり二人の関係に何かあるのかもしれませんね。

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