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【GT7】v1.49 アップデート 感想まとめ

こんにちは、ブラボーです。

2024年7月25日(木)に実施されたv1.49 アップデートについて感想をいくつかの分野に分けて書いていこうと思います。

◆待ってました!アイガー北壁!

まさしく絶景

まずアップデートで一番嬉しかったのが、「アイガー北壁コース」の復活です。

近年のグランツーリスモに収録されるオリジナルコースは様々なカテゴリでレースを行うことを想定したデザインである事が多く、ローパワーな市販車では持て余す事が多い状況でした。そこで「高性能なレーシングカーで走るには適さないけれど、程よくタイトなコースがその内来たら良いなー」と思っていた所へ公道風コースの1つであるアイガー復活が実現!心から嬉しく思っています。

実際に走ってみると、やはり市販車で走るのがとにかく楽しいコースです。最新のグラフィックスで再構築されたアイガーはより風光明媚な景観に磨きが掛かった一方、レイアウト改変の程度はピットエリアが変わったぐらいであり、7~8年近いブランクがあったのにも関わらず走り出して直ぐスムーズに走ることが出来ました。

コースの難所は前半の連続ヘアピン区間と後半の高速S字区間でしょうか。連続ヘアピン区間は車の向きを一気に変える為のテクニックが要求され、GT5~6を遊んでいた当時と比べて上達した今でも難度が高く、奥深い区間だと感じます。後半の高速S字はスピードレンジが高いのにも関わらずランオフエリアが無く、これもまたスリリングで痛快です。

ローパワーの車でも爽快感が得られる要因として、実際の公道のような道幅と他コースに無いツイスティな区間の存在が考えられます。ラリーのように全開走行でガッツリ攻めていくのも勿論楽しいのですが、ちょっと肩の力を抜いて周囲の景色も満喫しつつ、程々のペースで流しても楽しさを味わえる...そういう点でも従来のコースにはない魅力を持った素晴らしいコースです。

またVRとの相性が抜群に良く、標高3970mにもなるアイガー北壁の雄大さはモニターだと実感し辛いのですが、VRにした途端目の前に聳え立つ超巨大な岩山!そして新緑に染まる高原!正しく絶景と言う他無く、モニターとVRのスケール感の差異に驚かされました。そして公道に近い道幅ということもあり、VRでの走行シーンにおいて「実車をドライブしている」感覚は随一です。

やや話は逸れますがGTのオリジナルコースは所在国が設定されている通り実在する土地を調査、植生なども入念に調べた上で制作されているようです。今回復活したアイガーの場合、大量のカメラを備えたリグをヘリコプターに載せ撮影する取材シーン等が公開されており、一見過剰にも思える作り込みがGTクオリティの源なのだと改めて実感しました。

◆市販車は◎、Gr.3は△な新挙動と各種調整

遅くなってしまったFタイプ、他の車は0秒前半〜フラットが出るのに…

公開されたパッチノートを見ると変更箇所はサスペンションモデル、タイヤ、FFB、デフォルトセッティング、レースカーのBoP等、新挙動を謳うだけのことはあり調整項目が多岐に渡っています。正直期待半分不安半分でしたが自分が事前に想像していた通り、「初期挙動とv1.48挙動のいいとこどり」を目指した挙動と言えそうです。

特に市販車は動かしていて楽しい挙動に進化し、以前よりも遥かに軽快な振る舞いを見せるようになりました。中でも終始アンダーで乗り辛くあまり楽しくなかったフロントエンジンの4WD・FF車はタイトコーナー進入時にリア側が程よく動き、コントロール性が激変。ラップタイムも向上している事から以前述べた通り、PP制の市販車レースの勢力図に影響を与えそうです。

レーシングカー、主にGr.3マシンについてはキャラクターが大きく変わった車種が散見され、元々機敏だった車の動きが穏やかになるなど模索や順応が求められる事態に。個人的に危惧していたMR車の動きはとりあえずコントロールできる範疇だったので安堵しましたが、駆動方式問わずハードブレーキングを起因とする動きが変わったように思います。

高速域からハードブレーキングで一気に減速といったシチュエーションで、ブレーキを残しながらターンインした方がノーズの向きを変えやすくなった一方で、ブレーキの抜き方や侵入速度によってはオーバーステアに転じやすくなったり、逆に酷いアンダーステアに見舞われるようになったりと、ブレーキの操作にはより一層注意を払う必要がある様に感じます。

デフォルトセット変更やBoPの調整方針については不満を感じていて、元々ある程度戦える車の多くは概ね従来通りのタイムが出せる為、勢力図が完全にリセットされた訳では無さそうですが、微妙だった車種が追い打ちを受けるような形でアップデート前より戦闘力が低下、戦闘力の格差はより広がりバランスが悪化してしまった様に見えます。

具体的にはダウンフォースに手が入った事で最高速度は向上したものの、コーナリングマシンであっても超高速コーナーが妙に難しくなったり、コーナリングマシンより遥かに速度が出ているのに超高速コーナーを労せず通過できる直線番長が現れたり、逆にコーナーも最高速も微妙で、超高速コーナーも曲がれない車が出てくる等、不条理な様相を呈しています。

タイヤについては主に消耗面で変化が感じられました。FR車がフロントから減るのはあまり変わらない一方、MR車はリアタイヤばかり消耗していたのが比較的4輪均等~僅かにリア側が多めに消耗する印象です。加えてタイヤの温度変化面にも手が入った様で、リアを大きく滑らせてしまった直後は温度が下がりにくい為か、グリップ回復が鈍くなっている様に感じられます。

ハンコンの操作性やFFBについては従来よりも僅かに情報量が増えたかな・・・?程度の変化で、恩恵を体感するのは難しい代物でした。FFBの出力は車によって強弱の差が激しく、これまでと同等の出力が出ている車種もあれば、フルブレーキングからのターンイン時でもFFBが弱いままでやや運転し辛い車種もあり、こちらも調整を重ねていってほしい部分です。

主にダウンフォースとBoPはどういう狙いがあってこうした調整したのか分かりませんが、今後のアップデートで不具合の修正や操作性の熟成をはじめ、現状よりも均衡した環境へ立ち返ってくれれば良いなと強く願います。

◆地味に嬉しいホイール追加

某大御所の某車、デカールも揃って良い感じです

自分のGTの遊び方が吊るしの市販車を走らせたりGr.3を使ったロビーレースが中心である為、あまりカスタマイズ方面の追加要素は強い関心が無かったのですが、それでも出来ることが増えるのは嬉しいもの。新興ブランドのPokal製ホイールの他、事前の告知になかった要素としてワーク製のアルミホイールが数点追加されていました。

これによって既存のラインナップにありそうでなかった、或いは不足していた2ピース・3ピースホイール、太めの5本スポークホイール等パッと見た感じでは2000年以前の旧年式車にマッチするようなホイールが加わり、カスタマイズの幅がアップ。中でもワークの「マイスター CR01」が追加された事で、某著名人の愛車のレプリカ作製時の再現度が一気に高まりました。

チューンドカーと筑波の組み合わせは最高!

ゲーム収録車と実車の年式違いやホイールの5穴・4穴といった差異はあるものの、やはり同じ銘柄のホイールを装備できるというだけでチープさや紛い物感は大きく低減されますね。

ホイール以外の要素だと追加車種のカスタマイズパーツがやけに充実している例に漏れず、今回新たに追加されたE36M3やガヤルドもカスタマイズパーツが豊富。SNSのフォロワーに実車E36M3オーナーの方がいらっしゃるのですが、その方の反応を見るに実在したアフターパーツを模したものも登場している模様。知っている人がニヤリとさせる凝り様は流石です。

◆まとめ

3行にまとめると、こんな感じになります。
・待望のアイガーは超楽しい
・市販車は良好、Gr.3は要調整
・ホイール追加でカスタマイズの幅が広がる

GT7の発売から2年半弱のタイミングにして、このようなアップデートが来るのは予想外でしたが総合的に見て良いアップデートだったと思います。挙動については概ね良好な一方、BoP等Gr.3は調整不足に感じる部分もありますが、SNSで話題になっている珍妙なバグ含め今後必ず修正・調整が入ってくるでしょうし、不満な点が解決するのも時間の問題でしょう。

過去のアップデートの頻度や追加台数を見るに例年の傾向から言えば、2024年内のアップデートはあと2~3回程になると思いますが、GT7は今後更に熟成しその完成度を高めていくものと思います。開発に携わる方々にはこれからも頑張ってほしいと、切に願っています。

おしまい

◆参考・出典・引用

アップデートのお知らせ(1.49) - グランツーリスモ・ドットコム
https://www.gran-turismo.com/jp/gt7/news/00_3114934.html

[CEDEC 2022]「グランツーリスモ7」実在サーキットとゲームオリジナルサーキットの外観デザインについて語られたセッションをレポート - 4Gamer.net
https://www.4gamer.net/games/512/G051215/20220826116/


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