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【GT7】これまで行われたアップデートから分かる事

こんにちは、ブラボーです。

今回はGT7のアップデートの傾向などを見つつ、今後どうなっていくかも含め考察してみたいと思います。

◆まずは数字で見てみる

2024年3月末時点でゲーム内収録車種数は497車種。

GT7発売時は424車種でしたので、アップデート追加車種数は20回のアップデートを経て「73車種」が追加されました。この内海外のコミュニティから報じられたリークリスト掲載車種が28車種、それ以外の車種は45車種です。

ここから更に年代とジャンルに基づいて分類・カウントします

年代別
【~70年代迄】 11車種
【80~90年代】 17車種
【00~10年代】 17車種
【20年代以降】  16車種
【年代未設定】 12車種

ジャンル別
【ロードカー】  48車種
【レーシングカー】 18車種
【その他】 7車種

補足
レーシングカーはラリーカーやゲーム内でレーシングカータグが付与される車種も含みます。その他はVGTやSEMAショーのコンプリートカーが該当します。

◆数字と分類から考えられる事

前作GTSPORTでは4年で29回のコンテンツアップデート、内24回は約2年間の間に実施されほぼ毎月車種が追加されていました。元々収録車種が少なかった事に対する補填だったのか急速に車種を増やしていましたが、GT7では頻度や一度の追加車種数は若干控えめとなっています。

GT7は今回のアップデートで20回目を迎えますが、山内プロデューサーは過去にSNS上でGTSのアップデートが控えめになると明言した事があり、GT7ではまだその様な投稿がない事、追加車種数が控えめな事からGTSより長期的なアップデートを検討している可能性がありそうです。

インタビューによればアップデート頻度は偶々とのことなのでどうなるか分かりませんが、2024年末辺りまでアップデートが継続されると追加車種数が丁度100車種前後、ゲーム内では520車種程になります。

どれも伝説級の名車!

年代別の車種数をみるとかなりバランスよく追加されています。元々手広く収録しているなとは思っていましたが、数字に出してみると想像以上でした。

その内容を見ていくと60〜70年代からは"ナナサンカレラ"こと911 カレラRS、クラシックアルファの代表格ジュリア、傑作マッスルカーのチャージャーR/Tと現代でも非常に価値の高いビッグネーム揃い!

80〜90年代ではマクラーレンF1の黄金期を築き上げたMP4/4、世界中のGr.Aレースで暴れ回ったシエラコスワース、三菱がWRC初戴冠を成し遂げたランエボⅢなど、モータースポーツで活躍した名車がズラリ。

00年代以降もやはり人気車種やブランドの象徴になるモデルが収録されている辺り、25周年記念インタビューで語られた収録車種の選定条件を満たしつつ、年代を問わず可能な限り名車を収録していく方針だと分かります。

高品質なグラフィックで復活したエスクード。GT2で大変お世話になりました。

レーシングカーの方を見ると少数ながらもGT3やそれに近似したクラスの車種、過去作の人気車種が復活収録されており、市販車をメインに据えつつもある程度要点は抑えている様に思えます。

特定のカテゴリの充実を望む方々にとっては不満が募る内容かもしれませんが、極端な話モータースポーツも自動車史の一部。GTシリーズにとって市販車・競技車は等しく重要であり、今後もこのスタンスは変わらないでしょう。

◆リークリストについて

ご存知の方もいると思いますが、GT7のアップデート車種の一部はGT7発売から程なくして発見されたリークリスト(正確にはデータマイニングリスト)で判明していました。このリークリストは海外のデータマイナーが発見した後、海外のコミュニティサイトにて公になったものです。

過去作にも登場した人気車種が数多く含まれていて当初は眉唾物という見方もありましたが、アップデートを経ていく内にこのリストの車種が追加される事が恒例となり、将来のアップデートで追加される車種の候補一覧として一定の信憑性があります。

一方でロータス車や同車種の年式違いなど収録の可能性が低い物も含まれており、GTS世代の没データを含んだファイルリストではないかという説もあります。目安にこそなるものの全車種が収録される事は無いと考えて良いでしょう。

その根拠としてGT7の追加車種の総数は「リストに無い車種」が過半数以上を占めており、GT7収録に向けた追加車種リストではないのは明らかです。但しGTSとGT7はカーモデリングの世代が共通している為、今後も一部を除きリークリストの車種が収録される可能性は十分にあると言えます。

◆逆に収録されない可能性が高い車種

リークリストがある程度信憑性のある収録車種候補リストであること、実際に収録されてきた車種の傾向、インタビューで述べられた選定基準を考慮すると、逆に収録され難い車種も見えてきます。

具体的に挙げると
・メーカーが動態保存していない車種
・販売不振だった車種
・取材に適した個体が無い車種
・世界的な認知度が無い車種
・メーカーやPDIとは無関係の個人や団体が製作した競技車
・他選定基準に当てはまらない車種

SNS上ではトヨタ・チェイサーのような主にドリフト走行で好まれる、やや古めの4ドアセダン車の収録を望む声が散見されますが、収録に至らないのは上記の通り取材に適した純正個体が現存していない、選定基準に当てはまらない等の理由が考えられます。

同様の理由でごく一般的な大衆車も収録の対象になり辛いと言えるのですが、どうやら何かしら大きな功績を有していれば収録される可能性があるようです。

一見アクアやプリウスはスポーツ走行とは縁のない普通の大衆車ですが、近代の環境意識の高まりに併せ「エコカー」の普及に大きな貢献を果たした21世紀の大衆車、その代表格であるという理由から収録に至ったのでしょう。

◆まとめ

多種多様な車種や細かなグレードに至るまで網羅していた過去作と違い、3Dモデルの制作コストや所要日数が大きく伸びている以上、シリーズの方針にマッチした車種を選定しなければなりません。

今後もGTシリーズへ収録されていくのは紛れもない名車、モータースポーツで活躍したレーシングカー、VGTをはじめとした自動車メーカーとの協業で生まれるコンセプトモデルだと思いますが、こうしてみると初代GTから現在に至るまでやっている事は変わらず、方針がブレてない事が分かります。

初代GTからコンセプトカーは収録されていました。※画像はGT2

加えて現在のモデリングはかなり長い期間の使用を見越したオーバークオリティな代物の様で、もし仮に次回作が販売される頃には700~800台、アップデートが入って1000台前後といった規模に達し、自動車史のデジタルアーカイブスとして磨きがかかる事になります。

バーチャルの世界とはいえ、世界中の名車を気軽に堪能できるGTシリーズ。今後の発展により一層期待したいところです。

◆参考・出典・引用

祝「グランツーリスモ」25周年 ポリフォニー・デジタルのスタジオツアーで訊いた、シリーズ初期の貴重な開発エピソードから最新の開発事情まで - IGN Japan

Datamined car list - GT Planet
https://www.gtplanet.net/forum/threads/datamined-car-list.409368/

おまけ

アップデートで追加された車種、リークリスト掲載の未収録車種などをまとめたリストです。ご興味のある方は是非。
https://note.com/gt_bravo/n/n4a7841eda33e

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