【詩】『はるのくうき』
梅の花と桜の花が同時に咲くこの場所に
たった一度だけ君は来てくれたよね
こんな感じ初めて、とつぶやいて
空気感と見えているものすべてが
不思議な感覚なんだ、ってずっとはしゃいでいた
そんな君を思い出したのは
梅の便りが風にのって漂ってきたから
『あいつのことは、もういいのかい?』
忘れたころに咲きほこる
梅と桜を待ちわびる
まだ雪に覆われたこの場所で
君と一緒にこの空気を感じる未来なんて
やって来るはずがないさ、って
ずっと思っていたんだ
こちらからお題をいただきました。
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