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【雑記】忘れっぽさと芸大とBABYMETAL

 本好きな方ならば恐らく一度は経験しているのではないかと思う。もう持っている本をまた買ってしまうのだ。久しぶりに、それも連続してやっちまった。悔しいので書いてしまおうと思う。

 妻が前触れもなく私の目の前に文庫本を「ほら」って差し出した。二、三日前に私がなんとなく買った本だった。本屋で掛けて貰ったカバーをそのままにしてあった筈だが外されて剥き出しである。何が「ほら」なのか。怪訝な目で見返す。
「これは私の本。被ったね」カバーが掛かったままテーブルに置いてあった私の本を何気なく覗いたらしい。昨今、本も安くないから、うわっ損した~  
、という思いでちょっぴり気分はダウンである。普段、お互いに何の本を読んでいるのか気にする事などないから密かにもっと被ってるかも知れない。 

 妻は、詳しくは書かないが司書をしている。とにかく本が好きで読書量が半端ない。訳あって著名な作家や翻訳家の知り合いがいて偶に新刊が出ると贈られてくる。時々、頼まれてブックトークなどもやっている。そのためにまた読まなくちゃならないとぼやいているが、私には到底まねできない。
 家に帰ってきて夕飯の支度、食事を終えると大抵は本を読むからと言ってさっさと寝室へ行ってしまう。下の子供が大学進学で離れてしまってからは夫婦二人暮らしだが、お互い好きな事をするのを邪魔しないようにしている。私にしてもその方が気持ち良く過ごせる。

 今回、被った本の一冊目はこれである。

最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常 (新潮文庫) 二宮敦人

 実はまだ読んでいない。被ってしまって気力が削がれてしまったこともあるかも知れない。それと思ったのだが、こうしてnoteに書くんだったらもっとカッコイイ本が被ったら良かったな。なんて思ってしまう。ああ、著者さんごめんなさい。そういう訳ではないのです。でも、二冊も買ったんだから許してね。いや、普段はもっとこれはお勧めします的な小説やらミステリーやらSFなんかも読んでるのにって話である。
 妻にしたって、微妙な本が被ったなと思っているはずだ。

 それでも、芸術方面に興味がなければ買っていない。芸大はどんなだろうと興味がある。美大が舞台の漫画「ハチミツとクローバー」は通しで五回は読んだ。この本も密かに早く読みたい。

 さて、お次はこの本。

鋼鉄(メタル)っぽいのが好き‐人生9割メタルで解決(KADOKAWA)  KOBAMETAL

 これ、二冊とも私が買った。被りの原因は、随分前に通信販売で予約を入れていたのを忘れていて、つい現物を買ってしまったのだ。ある日、送られてきた本を見て、ああやっちまったと思ったがもう遅かった。

 著者のKOBAMETALコバメタルこと小林啓は知る人ぞ知る、メタルダンスユニットBABYMETALベビーメタルの生みの親。芸能事務所アミューズの音楽プロデューサーである。

 ついでに書いてしまう。BABYMETALは私にとって大恩人である。仕事に追われ、家と会社を往復するだけになってしまっていた十年程前の事。好きだった音楽を聞くことも無くなり病みがちだった。そんな私をエンタメを通じて生き生きとした世界に引き戻してくれたのがBABYMETALだった。
 本物のヘビーメタルとアイドルの融合。それは悪魔的な誘惑だった。気が付くと東京ドーム、埼玉スーパーアリーナとライブに参戦する熱心なファンになっていた。これを切っ掛けに、また色々な音楽を聴くようになった。こうしてnoteに文章を書くようになったのも、もとはと言えばBABYMETALが救い出してくれたからと思っている。

 人間、何が切っ掛けで生き方が変わるかわからない。ありがとうBABYMETAL、そしてKOBAMETAL。
 二冊買いはお布施と思ってもう諦めた。

 ちなみにライブは夫婦で参戦している。
 ライブ、イカナクチャダメ、ゼッタイ。

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