アンザッツとは

皆さんおはこんばんにちは、ササキケントです。
今回はアンザッツってなんぞやという話です。

フースラーメソードの訓練で絶対使う、アンザッツというのはドイツ語で当てるとか置くという意味があるのですが、プレイスメント(声を方向や場所を意識して当てるとか出すこと)や共鳴(声の通り道である声道以外がという意味の)の論理はすべて骨が振動しているだけで声そのものに対する影響は皆無というのはもう既に証明されていますし、どのメソッドももうそういうことは言ってないはずです。(言ってるとしたらそんなメソッドは時代錯誤もいいところ)
フースラーメソードでも方向を意識したり場所を意識するよう誘導をかけることはありますが、実際にそれだけで変わるわけではないですし最終的にはそれ無しでやります。
なんだったらそういう誘導は本当だったらいらないというのが根底にあるのをお忘れなく。

さてこのアンザッツというのは、裏声地声の機能をフルに活用できる極端な声の音質になります。
つまりそれぞれが訓練者のレベルや単なる個人差が多少あれどすごいわかりやすい音質をしているということ。
じゃあそれをやってしまうと話し声や歌声がそれに寄ってしまうのかというとそうではありません。
自分のモラルセンス(演奏する音楽で良しとされるもの)がそこに介入してきますので自分が良しとするイメージに則った声しか出ないようになっています、まあ意図的にアンザッツに寄せた場合は別ですが。

そしてこのアンザッツという声種は7種あり、全てバランス良く鍛えていくこと前提のものになります。なぜかというと、人間は声を出すとき、今まで成長してきた環境、今現在過ごしている環境やつながりのある社会に影響された声を無意識に出しています。自然の中とかで生きていない限り、それは大抵どこかの機能を使わいでいることがほとんどです。つまり機能を偏って使っていることになります。アンザッツはその偏りを無くし、どういった時でもすべてがバランス良く働く様、喉の神経に矯正をかけていくツールみたいなものです。
これらからアンザッツはすべてをバランス良くやる必要性というのが出てきます、モラルセンスに邪魔されてどれかだけをたくさんやるとかそういうんでは鼻から解放などされないのです。

すべての声は自分の声です、同じ地平にすべて持ってくるのが良いと思います。

次回はフースラーメソードで一番大切な声、純粋な裏声と地声の話です。

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