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おうち時間に!フェミニズム運動ドキュメンタリー3選


こんにちは!GSセンター学生スタッフのしゅんDです。


安心してお家にいられない方、経済的打撃が大きいかた....などなどいらっしゃるなかで「おうち時間に!」ということでいいのか悩ましいのですが、、、一学生にはどうしようもできないことが多すぎるので、私からは「おうち時間に!」と銘打った記事を書かせていただきます。

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さてさて、今日はみなさんのお家時間をサポートしたく、独断と偏見でフェミニズム運動ドキュメンタリー3選をお届けします。独断と偏見ですし、そもそも映画に詳しいわけでもないのですが、とにかくオススメしたいのでオススメします。もちろんForお家時間ですので、インターネットで見れるものをピックアップしますよ~~!


①彼女の権利、彼らの決断

まずはNetflixから。

アメリカで人工妊娠中絶を禁止することは女性の権利を侵害するとして、人工妊娠中絶を合法化した1973年の「ロー対ウェイド判決」をめぐる何十年にもわたる政治運動を中絶は女性の権利であるとする側と禁止するべきであるという側の両側にインタビューをし、振り返る映画。

アメリカでは、大統領選挙などで重要な政治的課題として「ロー対ウェイド」が挙げられます。また、裁判官を選ぶ際にも「ロー対ウェイドを覆す気がある裁判官かどうか」が重要な選考ポイントにもなっています。いったいそうした政治的な争いにはどのような背景があるのか知るのに持ってこいの1本です。

また、決して「日本は自由に中絶ができてよかったネ」というわけではありません。中絶は刑法の堕胎罪によって禁止されており、中絶は原則として罪にあたります。母体保護法によって、あえていえば例外的に違法性が阻却されて罪が成立しないだけなのです。

なぜ女性が自身の身体について決定することが、「罪」とされているのか?リプロダクティブ・ヘルツ・ライツといった考え方ではなく「母体保護」なのか?この映画から考えてみてはいかがでしょうか。


ちなみに、日本は中絶技術が遅れていることでも有名です。映画から何か本を読んでみたい!と思ったら、こちらの本をお勧めします。(大学閉まっちゃうけど、中央図書館と法学読にあります....再開したらぜひ)



②フェミニストからのメッセージ

1970年代アメリカで、のちに「第二波フェミニズム」と呼ばれるような、女性運動を担った女性たちのインタビューで作られた映画。当時の様子を語ります。

『性の政治学』を書いたケイト・ミレットや「ディナー・パーティー」という有名なフェミニズム・アートの作者であるジュディ・シカゴが出てくるので「おっ、あの人ってこんな感じの人なんだーーーーー!!」っていう発見があります。

ちなみに「ディナー・パーティー」はこんな作品。

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ヴァギナをかたどっています。

これを巡って世の中があーだこーだいう様子も映画に収録されています。

どうしてヴァギナは「わいせつ」なんでしょうか?どうして人間の身体の一部分であるのに”あそこ”と呼ばれるのでしょうか?なぜ恥ずかしいものなの?そんなことを考えてもいいかもしれません。


ちなみに後に「第二波フェミニズム」と呼ばれるようなフェミニズム運動は、アメリカなど欧米でだけ発生したわけではありません。

日本にもあります。

「日本にフェミニズム運動はなかった。最近欧米から入ってきた。」というのは嘘です!

「ウーマン・リブ」と呼ばれる運動が、1970年代に存在しました。詳しく知りたい人(ってか個人的にその時代の資料を見るのが好きなのでぜひ読んでほしいんですが、笑)向けに本も紹介しちゃいます!



③Vachina Monologue まんこ語っチャイナ!

最後の1本は、中国のフェミニズム運動。

日本語字幕はついていないので、英語と中国なのですが、「ディナー・パーティー」を紹介したこと、「フェミニズム運動ドキュメンタリー」といって西欧のものだけ紹介するのは違うでしょう!ということで紹介させていただきました。


「恥ずかしい」とされているまんこのことを語る、なぜ語ってはいけないのか、なぜわいせつなのか、なぜ私の身体は私のものではないのか......語るというその行為そのもので、そうした問いに身体ごと立ち向かい、自分の意識が変わっていく姿が記録されています。そしてVagina monologueを経験した大学生たちは活動を広げ、中国を横断したり、電車の中でアクションを起こしたり.......と。

私はこの映像を初めて見たときにとても衝撃を受けました。口に出せない「あそこ」のことを口に出し、暴力、セクシュアリティ、、、様々な問題を(時にコミカルに)演劇という形で提示する年齢の近い人たちの活動にとても心を揺さぶられ、この記事に書いたようなたくさんのなぜを考えるようになりました。いつか上映会を開催したいと思っているのですが、今回はこんな状況なので「みんな見てね!」とオススメするにとどめます....!


クレヨンし〇ちゃんとか、ギャグ系の漫画をちょっと探すとペニスというのは意外と表象されているのです。(最近だとギャグ版の「星の王子様」をジャンプのアプリでチラっと読んだのですがペニスの登場率高いです)一方で、もしもそれが「まんこ」だったら全然笑いにならないというのは容易に想像できるのではないでしょうか?この社会は、きつくきつく「まんこ」を語り、表象することを禁止しています。

あるいは、自分自身の身体であるにも関わらず「月経カップはやめたほうがいいと親に言われた」「タンポンはやめて欲しい...とパートナーに」というような話も聞いたことが私はありますが、ペニスを挿入すること以外について悪く考えられたり、制限されていると感じます。

(そもそも多くの性関係を持つことについて女性の場合と男性の場合とでまったく違う扱いがなされるというのもありますネ)


ぐるぐるといろんなことを考えたくなるので、オススメです!



ということで、以上3選でした。

本当は日本軍性奴隷制に関する映画を含めたいのですが、お家でアクセスできるものを(私の不勉強かもしれませんが....)知らないので、このようなラインナップになりました。

お家で過ごせる方は、どれか一本見てみてくださいね~~~!!





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