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早稲田大学GSセンター presents Queering Waseda 第9回文字起こし

はじめに

「早稲田大学GSセンターpresents Queering Waseda」とは…

ジェンダー・セクシュアリティに関するトピックスを、社会規範となっている事柄を疑い検証するQueerの姿勢を持つGSセンターの学生スタッフが話し合う番組です。

概要

学スタのともひろと専門職員の古堂の2人が、GSセンターにある図書を5冊紹介します。読んでみたいと思われた方は、ぜひGSセンターにお越しください!

ウェブサイト ⁠⁠https://www.waseda.jp/inst/gscenter/⁠⁠
X(旧Twitter) ⁠⁠https://twitter.com/home?lang=ja⁠⁠
Instagram ⁠⁠https://www.instagram.com/gscenter.waseda/

本編

タイトルコール
早稲田大学GS センターpresents Queering Waseda

ともひろ
みなさん、こんにちは。学生スタッフのともひろです。この番組はジェンダーセクシュアリティに関するトピックスを社会規範となっている事柄を疑い、検証するクィアの姿勢を持つ、GS センターの学生スタッフが話し合う番組です。
第9回始まりました。

今回は専門職員の古堂さんをゲストにお呼びしました。古堂さんよろしくお願いします。

古堂
はい、GSセンター専門職員の古堂です。よろしくお願いします。

ともひろ
はい、ということで、もう前回の更新から 1 ヶ月ほど経ってもう 4 月ということなんですけど、春といえば古堂さん、なにか思いつくことありますか?

古堂
えー、何ですかね?そうですね。いちごパフェですかね。いちごパフェあとは、桜餡とか桜の塩漬けを使ったパフェとかも、この時期よく見かけるかなと思います。ちなみに私パフェを食べることが趣味です。

ともひろ
いいですね。最近自分いちごのケーキの方で結構大きめのケーキを食べました。

古堂
いいですね。

ともひろ
お花見はしましたか?

古堂
あー、今年はなんかちゃんとしたお花見はしてないですけど、どこか行く途中とかになんとなく咲いてるなって見ました。

ともひろ
大学のキャンパスの中にもちょこっと桜咲いてたりして、なんか春だなみたいな。

はいっていう感じで早速始めていきましょう。
早稲田大学 GS センターpresents Queering Waseda早稲田スタートです。

ジングル
10号館213 Queering Waseda

ともひろ
はい、今回古堂さんをなんでお呼びしたかっていうと、古堂さんは GS センターの図書委員を担当してくれているということで、具体的に言うと、今古堂さんがGS センターにある書籍の購入などを担当してくれてますね。

古堂
はい、そうなんです。あの私は図書委員とか図書大臣とかに言われたりするんですけど、具体的にはGSセンターで購入する図書の選定だったりとか。あと発注あと届いた本にラベルを貼ったりとかっていう、そういった管理の全般を担当しています。
で、主にその SNS で新刊の情報っていうのを収集してるんですけど、実は利用者の方からもうリクエスト受け付けているので、もしGSセンターに置いて欲しい本があるっていう人いらっしゃったら、ぜひ専用のフォームからリクエストしてもらえると嬉しいです。

ともひろ
はい、ということで、今回は古堂さんとともひろがおすすめする GS センターの書籍について 5 冊紹介したいと思います。で質問なんですけど、この収録してる時点で GS センターにはどれぐらい図書があるんですか?

古堂
そうですね、あの今回この放送があるっていうのを知ってちょっと調べたんですけど、2024 年の 3 月末現在でGS センターの蔵書っていうのがまず書籍が約630冊、そして漫画が約260 冊、その他にも小説とか雑誌とか絵本とかあるんですけど、それら全部合わせるとだいたい 1120 冊ぐらいありました。
で、去年からはZINEの収集にも結構力を入れているので、それももうちょっとあるっていう感じですね。結構ありますね。はい、ありまして、そんな感じで 1120 冊ほどGS センターには図書があるんですけど、今回は?

ともひろ
その中からすごいたくさんおすすめした本があるんですけど、5冊ということで用意しました。はい、じゃあまず早速1冊目いきたいと思います。1冊目は 『10代から知っておきたい あなたを閉じ込めるずるい言葉』っていう本ですね。

著者は森山至貴さんで早稲田大学の文学学術院の教員もされている方なんですけど、その他にも 『LGBT を読みとく』だったり、『「ゲイコミュ二ティー」の社会学』っていう本もGS センターにあります。で、この本の概要として、は日常で言ってしまいがちな言葉とか、あとは逆に言われたことがある言葉がすごい載っていて、相手のためを思ってるんだけど、実はそれはそんなことなくて相手を閉じ込めてしまう、ずるい言葉タイトルの通りなんですけど。と、そういう言葉が意外と日常ってたくさんあってで、それらの言葉がどうして問題があるのかっていうのが丁寧に解説されている本ですね。

中はキャラクターの会話が進む形でフレーズが紹介されていて、非常に読みやすい本ですね。で、やっぱりこう無意識の変形に気づかせてくれるような一冊ですね。この本、古堂さん読んだことありますか?

古堂
そうですね。はい、森山先生の本GS センターでも何冊かありますけど、確かこの 10 代から知っておきたいってシリーズになってて、他にも何冊かあったと思います。で、この本のいいなと思うところって、森山先生で社会学の方だと思うんですけど、周囲から言われるネガティブな言説とか発言に対してなんか自分が悪いんじゃないかなって思っちゃうこと、ってよくあるありがちかなと思うんですけど、そうじゃなくて社会の中の仕組みとか構造によって、実はそういった現象って起きてるんだ、みたいなことをすごい分かりやすく解説してくださっているなという印象があって、私もおすすめだなと思います。はい、ぜひこの本皆さんに読んでほしいと思います。

ともひろ
はい、えっとじゃあ 2 冊目に行きたいと思います。古堂さんお願いします。

古堂
はい、じゃあ私からはGS センターの蔵書の中でも特に貸し出し、頻度の高い人気の本をご紹介しようかなと思います。その1冊が『13歳から知っておきたいLGBT+』 です。著者はアシュリーマーデル(※)さんという方ですね。すごく有名な本なので、ご存知の方も多いかなと思うんですけれども、この本タイトルからわかるとおり、13 歳からでも読めるように筆者の方が話し語りかけてくるような文体で書かれています。

なんですけど、内容としてはとっても奥深くてですね。LGBT にとどまらない様々なジェンダーやセクシャリティのあり方について、たくさんの人の語りを取り入れながら解説をされています。これからジェンダーやセクシャリティについて学ぼうとしている方にもおすすめですし、より深く学びたいという人にも幅広くおすすめできる本かなと思います。

で、おすすめのポイントとしては、まずこの本の中で本当にたくさんのジェンダーやセクシャリティのあり方を示す。名前が出てくるんですね。それってだいたいカタカナなんですけど、それを全部覚えなきゃいけないっていう風に請う必要はなくて、本に登場する人たちが自分のせいのあり方をこんな風に探索してきた、自分はこういろいろ模索してきたんだっていうエピソードを読むことをきっかけになんかぜひ自分自身の性のあり方って何だろうか?っていう風に考えるきっかけにしてもらえる本かなと思うので、ぜひいろんな人に読んでもらいたいなと思います。

※現在はAsh Hardell(アッシュ ハーデル)

ともひろ
はい、そうですね。ジェンダーセクシャリティの先行してない人でもおすすめできるような本が GS センターたくさんあるので、もちろん専門書もGS センターあるんですけど、まず初めに読んでみたいなという方、この本おすすめできるんじゃないでしょうか。

はい、じゃあ続いて3冊目に行きたいと思います。3冊目にご紹介するのは『炎上 CM で読み解くジェンダー論』です。著者は瀬地山角さんです。この本は CM っていう非常に身近なテーマを題材としている本で、このいわゆる炎上 CM っていうものを、CM のターゲットになる訴求したい層っていうものと炎上、ポイントどうしてそこでが炎上してしまったかっていう、この2軸から分析している本になります。やっぱり CM で日常的にすごい。テレビを見る人だったり。あとはサイネージみたいなところに流れていたり、すごい日常の中で無意識のようにこう刷り込まれていく、CM の中にはやっぱりジェンダーの役割分担みたいなものがあったり、知らず知らずのうちにその CM に含まれているメッセージみたいなも内面化してしまうってことあると思うんですよね。

で、そういうのをもう批判的に捉えていくことができるっていうのが、この本かなっていう風に思います。炎上 CM という風に書いてはあるんですけど、炎上した CM 以外も瀬地山さんがよく評価している作品の解説もあって、どんなところが規範となっているジェンダーの枠をはみ出るような形で作られているのかとか、そういう解説も入ってるので。ぜひ皆さんに読んでもらいたいなっていうのもあるんですけど、新書サイズの本ということなので、比較的読みやすい本なんじゃないかなという風に思います。

古堂
そうですよね。あのこういった広告とかメディアをジェンダーやセクシャリティの視点から分析するっていう、本結構近年多く出てるかなと思うんですけど、やっぱり身近な題材なので、とっつきやすいというか入りやすいテーマかなーって思いますし、あとはなんかこう問題があったものだけではなくて、逆にこれはいいとか、こういう表現がよりいいんじゃないか、みたいなことを模索していくあり方って広告だけじゃなくて、いろんな日常生活でも活かせるのかなと思うので、そういった面でもお勧めできるじゃないかなって思いました。

ともひろ
はい、じゃあ次 4 冊目ですね。はい、古堂さんまたお願いします。

古堂
はい、えっと私からご紹介する 2 冊目の本は昨年出版されて、こちらもご存知の方多いのではないかと思うんですが、『トランスジェンダー入門』です。著者は高井ゆと里さんと周司あきらさんです。

この本なんですけど、トランスジェンダーとは何かとか性別を変えるってどういうことなのかっていうトランスジェンダーの方にまつわる疑問とかトランスの人たちを取り巻く問題について、データなどを用いながら明快に解説されている 1 冊となっています。

で、あのよくこういったそのセクシャリティの説明するときに、体の性と心の性が一致しない人みたいにこう、トランスの人たちを説明される場合があるんですけど、その説明がいかにトランスの人たちの実態をつかみ、そこねているかっていうようなことも解説されていて、すごくわかりやすいので、大事なことだと思うので、LGBT をなんとなくは知ってるなって感じている人にこそ、その理解をより一歩深めるためにぜひ読んでもらいたいなと思います。

おすすめのポイントというかですね、あの今日紹介する理由なんですけど、やっぱりあの本当にここ数年でトランスジェンダーの人たちに対するネガティブな言説とか、いわゆる素朴な疑問の体をした差別的な言動っていうのがすごく増えてきていますので、そうした言説に触れるたびにやっぱりトランスの人たちや、それをサポートする人たちっていうのは毎回同じ説明をさせられてるわけですよね。なので、この本を読んで、その現状に対する解像度上げることによって、よりトランスサポーティブな振る舞いとか社会の見方っていうのができるようになるかなと思います。こちらも新書でそれほど分量の多い本ではないので、ぜひさらっと読めるかなと思うので、ぜひお手にとってみてほしいなと思います。

ともひろ
はい、よくなんか素朴な質問なんですけど、って言って気づいたら傷つけてしまうような質問だったり発言しちゃってるって事を意外とあるかなっていう風に気をつけなきゃいけないポイントであるなって自分でもすごく思うんですけど、そうならないためにも自分でしっかり知識をインプットできるっていうところで、この本がすごくいいですよね。

古堂
おすすめです。

ともひろ
はい、じゃあ最後の5冊目に行きたいと思います。5冊目は『魚と水』です。『魚と水』は田亀源五郎さんの作品です。田亀さんといえば、ゲイエロティックアーティストとして過激な SM の描写だったりというのが特徴的な作品が多いと思うんですけど、近年は『弟の夫』であったり、コミックとかに連載されるような絵とはまた別の商業誌での作品が多いんですけど、その中の一つになります。はいで、この作品は結構 2023 年に出た本で比較的新しいんですけど、中の題材としては新型コロナが今よりももっと流行して、生活に制限があった 2022年ぐらいの生活っていうものを描いています。

で、キャラクターはコージとアキラだっていう 2人のキャラクターが出てくるんですけど、そこの 2人が食事を中心に距離を深め合っていくっていう様子が映画が描かれていく作品になってます。で、Web アクションっていうので、配信されていた作品を1冊にまとめた本になっています。これも漫画で 1 冊完結になっているので、すごい読みやすいなっていう風に思います。

いわゆる食事と BL みたいな感じのジャンルにはなるのかなというふうに思います。

古堂
私ちゃんと1冊全部は読めてないんですけど、SNS とかで一部公開されているものを以前読んだことがあって、結構あれですよね、片方は割とはっきりこうゲイアイデンティティを持っているけれども、もう一人の方はそうではないっていう設定になってそうですね。通いながら食事を共にすることで、その関係性がちょっとずつ変化していくみたいな設定だったかなと思って。なんかそれがあのなんて言うんですかね、人と人との関係性とアイデンティティーってそう単純じゃないというか、時間とか一つの関わりによって変化したりとか移り変わっていくっていうことも実は描かれているのかなと思って、そういった視点で見ても面白いかなと思いました。

ともひろ
そうですね。あとやっぱり何と言っても登場するご飯が結構どれも美味しそうで。

古堂
大事ですね。

ともひろ
あーこれ今度作ってみたいなとか食べたいなって思えるような美味しい料理がたくさん紹介されているので、グルメ系の漫画とか好きな方にもおすすめできるんじゃないかっていう風に思います。

はい、今回紹介した 5 冊は GS センターで閲覧が可能となっています。早稲田大学生限定にはなるんですが、図書の貸し出しも行っています。今日紹介した以外にも GS センターたくさんの図書や DVD があるので興味を持たれた方はぜひセンターに遊びに来てください。GS センターのいいところとしては、ジェンダー・セクシュアリティに関連する本を人目を気にせずリラックスしたところで読める読書スペースっていうものがあるので、ぜひそちらも活用していただけたらと思います。

ジングル
10号館213 Queering Waseda

ともひろ
お届けしてきました。Queering Waseda早稲田お別れの時間となりました。さて、古堂さん今回いかがでしたか?

古堂
いや、そうですね。あのまさかご指名いただけると思ってなかったですけど、でもこうやってあのGSセンターの方について、紹介できる機会って、X、GSセンターの X で新刊が入荷した時によく紹介をしているので、そういったものもこう見ていただけると最近こんな本が入ったんだなっていうのわかると思うので、ぜひちょっと気になる本があったら読みに来てもらえたら嬉しいです。

ともひろ
はい、どんどん新刊の告知頑張っていきたいと思います。

GS センターのXやInstagram でイベント情報などをお知らせしています。番組詳細の欄からチェックしてみてください。それでは、皆さんまた次回の放送でお会いしましょう。

お相手は GS センター学生スタッフのともひろと

古堂
専門職員の古堂がお送りしました。

ともひろ・古堂
ばいばーい!