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映画『エゴイスト』鑑賞してきました!

学生スタッフのともひろです。2/10に公開された映画『エゴイスト』を観てきました。

昨年7月ごろから公開をめちゃくちゃ楽しみにしていました。
ぜひ感想をシェアしたいと思い、この記事を書いています。

なお、感想の部分はネタバレを含みます。


スタッフ・キャスト

原作は高山真さんの自伝的小説『エゴイスト』、監督は松永大司さん。
主人公の浩輔は鈴木亮平さん、その恋人である龍太を宮沢氷魚さんが演じました。龍太の母、妙子役は阿川佐和子さんです。また、ドラァググイーンのドリアン・ロロブリジーダさんが浩輔の友人役として登場します。

あらすじ

14 歳で⺟を失い、⽥舎町でゲイである⾃分を隠して鬱屈とした思春期を過ごした浩輔。今は東京の出版社でファッション誌の編集者として働き、仕事が終われば気の置けない友人たちと気ままな時間を過ごしている。そんな彼が出会ったのは、シングルマザーである⺟を⽀えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太。
自分を守る鎧のようにハイブランドの服に身を包み、気ままながらもどこか虚勢を張って生きている浩輔と、最初は戸惑いながらも浩輔から差し伸べられた救いの手をとった、自分の美しさに無頓着で健気な龍太。惹かれ合った2人は、時に龍太の⺟も交えながら満ち⾜りた時間を重ねていく。亡き⺟への想いを抱えた浩輔にとって、⺟に寄り添う龍太をサポートし、愛し合う時間は幸せなものだった。しかし彼らの前に突然、思いもよらない運命が押し寄せる――。

https://egoist-movie.com/

感想

※ここからはネタバレを含みます。また、「いじめ」「死別」について少し話題に出ます。




映画を観て愛とは何か、そして親子の関係について考えさせられました。

セクシュアリティを攻撃したいじめ、母親や恋人との死別など辛いシーンが多く、とても胸が締め付けられました。しかし作品を見終えたときには「ああ良かったな」という気持ちが残りました。

印象的だったシーンは3つあります。

まず、浩輔が友人たちとお酒を飲みながら会話をするシーン。ゲイバーでの会話を隣で聞いているかのような感覚になりました。

ドリアンさんの軽快なトークが面白かったです。一方で、浩輔の話し方は私が持っていた「オネエタレント」に対するイメージと比較して控えめという印象を受けました。

鈴木亮平さんがインタビュー記事で答えられていたのですが、「ゲイの方々にリアルだと思っていただけて、かつ、当事者じゃない方々にも適切に届くライン」を模索された結果だと知って、腑に落ちました。

次に、浩輔が愛について悩むシーン。このシーンは涙なしでは見れません。自分が相手のためを思ってしていることは愛ではなくてエゴではないのか、と葛藤し謝る浩輔に対して妙子がかけた言葉がすごく響きました

最後は浩輔が入院した妙子の病室を訪れるシーン。浩輔が初めて妙子の病室を訪れたときに「息子さんですか」と同室の患者に聞かれ、妙子は否定しました。しかし最終的には「自慢の息子」と答えました。
血縁を超えた親子のつながりに心が温まりました。

他にも見どころがたくさんあるので、書ききれません……
まだ観ていないという方は、ぜひ劇場へ足を運んでみてください。

映画がとても素晴らしかったことは言うまでもないのですが、キャストのみなさんが社会に向けて様々なメッセージを発信してくださったことにも勇気づけられました。

こちらから記事を読むことができます。


ドリアン・ロロブリジーダさんが舞台挨拶で述べられたように、『エゴイスト』はクィア映画としても、日本の映画史上まれに見る傑作ではないでしょうか。

何度も繰り返し観て、さらに味わっていきたいです。


拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。