入澤美時『考えるひとびと』より ー吉本隆明・サンドイッチと大衆の原像
サービス残業帰り。夜中に、コンビニでサンドイッチとビールを買い、家に帰る。音楽を聴きながらそれをながしこみ、風呂の支度をする。だいたい私の日常です。私を構成するものはサンドイッチとビールだけだといっても過言ではないでしょう。食欲を満たすという行為が本質的に自分に果たされるのは、深夜のサンドイッチ・ビールだけのような気がするのです。そして夢想します。もしサンドイッチとビールがなかったら、と。もし、疫病下の中でも24時間開いているコンビニエンスストアが存在していなかったら、と。こ