50歳からのスキーボード?

 シーズンアウトも近いこの時期にきてスキボの需要が増えている今日この頃。先日のブログでもお伝えした通り、十分な量を用意していたはずのエントリー向けのInnocentが完売するなど、想定以上の需要を感じます。

 今年特に増えた感覚があったのが50歳以上の方のご注文。昨年までは40代までは注文があってもそれ以上はそう多く感じていなかったのですが、今年は明らかに多いと感じています。

 ご購入時やその後にご連絡頂いたときの話などまとめると、やはり多いのが長板が使えなくなってきたという事でのお買い求めが多かったかと思います。50代はビンディングの調整でも関係するのですが、どのような体格であっても急激に体力が衰えることもあってこれまでのような滑りが出来なくなる方も大勢いらっしゃいます。普段積極的に運動強度の高いスポーツやトレーニングでもしていない限りこれは仕方ないことだと言われています。バランス感覚や判断力、反応なども若いころと同じとはいかなくなってしまうため、ビンディングの調整も50歳以上では少し軽く調整するようになっています。

負担のない滑りの為に

 足元が少し不安を感じるならば「ストック」に頼ってみることをまずおすすめします。生粋のスキーボーダーほど拒否感が大きいストックですが、使わずに無理のある滑りをするのであれば、使ってスタイリッシュに滑るのは如何でしょう?ちょっと大変なリフト待ちもストックのあるなしは全く快適さが異なります。ゲレンデで立ち止まる際もストックがあれば楽ですし、そもそものストックの効果である「滑りを楽にする」ことは、思いのほか効果が高いはずです。

 次にブーツを見直してみても良いかと思います。これも長年スキーをやっていると硬いブーツでないとダメ!というような概念に縛られてしまいますが、であれば一度、例えばレンタルのブーツで滑ってみてください。それで「楽」と感じるのであれば、おそらく使っているブーツは硬くて大変なブーツになってしまっているかもしれません。
 また、競技用を使っている方は競技用ではなくコンフォートタイプを使ってみるのも良いです。競技用は「競技」のためのものですから、性能以外のものを様々に犠牲にしています。そんな競技用と同程度の性能のコンフォートタイプやオールラウンドタイプのブーツは、それだけで使いやすかったり快適であったりします。

 いや、ブーツは変えたくない!と言う方にはインソールを変えることもお勧めします。インソールは滑りや疲れに直接影響の出る結構重要なアイテムなのですが、なかなかこれをこだわって選ぶ方は少ないです。またこだわっても良いアドバイスを受けられるお店も少ないので、少し敷居が高く感じられます。
 しかしこれを変えるだけで快適さはがらっと変わるとしたら?
 実際にどのように選ぶのが良いかと言うと、量販店でないスキー用品を扱うお店に行ってみてください。「インソールを選ぶとスキーが楽でうまくなるって聞いたんだけど?」と言って反応してくれるお店ならだいたい大丈夫です。
 インソールは市販のスキーにも使えるスポーツインソールでもいいですし、足型をとって作るカスタムインソールでも良いです。かなりディープな領域なので細かい解説はまたの機会にしますが、市販のもので5000円程度、カスタムは1万以上しますが、一度これに出会ってしまうと普段履きの靴などにも入れたくなるほどです。ただしホームセンターなどのインソールは目的が異なるので、まずはスポーツ用のものを扱っているお店で詳しくお話を聞くと良いかと思います。

 スキーボードでは種類も少なく、板を選んで楽をする、という事がなかなかできないので、こういった板以外のアイテムを活用して「楽」になる方法が結構大事です。「楽」になれば「楽しく」なって、「楽しく」なれば「余裕」も生まれる。「余裕」は怪我の防止のための最も大事なもののひとつですので、いろいろな方法で「余裕」を得られると、また新たなスキボの世界が開いてしまうかもしれません。
 もちろんより自分に合った板を使う事で楽に楽しく、余裕のある滑りを得てもらうのも大事な事です。来シーズン以降もGRでは積極的に試乗会をさせて頂く予定ですので、ぜひにいらして下さい!お待ちしております!


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