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ビンディングの性能とは?(解放式 その4)

ビンディングの性能とは?(解放式 その3)|https://note.com/grski/n/n056782c13966

 ずいぶんつづいてしまいましたが今回も続きです。前回は上記リンクより宜しくお願いします。

 さて、これまでは構造による性能の違いをお伝えしました。今回は解放式の性能の見分けについてです。

 これまで何度か触れていますが、解放式ビンディングは見た目は同じでも大きく分けて三種類のビンディングに別れます。

スタンダードビンディング

 ごく一般的なビンディングです。老若男女問わず幅広いユーザー向けに作られているもので、強固な性能などよりも利便性を重視して作られています。最近はビンディング単体で売られることが少ないので、店頭では板とセットになって売られていることがほとんどで単体では少し買いにくいものです。

フリースタイルスキー用ビンディング

 スタンダードビンディングよりも軽さや特殊な機能を持たせたビンディングです。ここで言うフリースタイルスキーはパークでのキッカー、ジブに加えて、サイドカントリーやツリーランというような、整地されていないコースを滑るスキーも含まれます。スタンダードとの大きな違いはブレーキの幅で、スキーボードとも相性の良いビンディングです。

競技者向けビンディング

 見た目はスタンダードと違わないですが、堅牢さが高く解放値がかなり高く設定できるのが特徴です。それ故に非常に重く、あまりスキーボードには適しません。なお競技者にとって重さは武器なので、生粋のスキーボーダーには理解しにくいかもしれませんね。

 このように大別できます。この他に山用スキーのビンディングやテレマークなどのアルペン用ビンディングではないものもありますが、これらはブーツから異なるのでここでは解説しません。

 ここで見逃せないのは「ブレーキ」です。解放式ビンディングは転倒などで安全の為に板が外れますが、その時にスキーがどこかに流れていってしまわないように「ブレーキ」が用意されています。

 ブレーキは交換可能なパーツなのですが、スキーボードにとって問題になるのは対応する幅のビンディングがあまりない事です。スキーボードは安定性や滑走性を高めるために100mm近い幅の板が主流です。しかし70mm程度が主流の普通のスキーにおいてこの幅は異常なほど広い幅で、一般ではフリースタイルスキー用ビンディングでしか対応するブレーキのビンディングが無いのです。

 スタンダードでも一部のものは交換するかカスタマイズすることでスキーボードに取り付ける事ができますが、その事に明るいお店はまだまだ少ないです。最近ではネットでの購入も多いので持ち込みでの取り付けを断るお店も多いので、解放式を選ぶなら最初から用意されているものを選ぶのが良さそうですね。

 で、そのブレーキもメーカーやモデルによって地味に性能が違っていたりします。これはスキーボードでも少し影響する所です。

 ブレーキは板を履くと自動的に格納されますが、多くがそのままぐいっと持ち上がる仕組みです。
 これが巧みな仕組みで邪魔にならないよう折り畳まれて格納されるものがあります。持ち上がるだけのものはブレーキが少し板からはみ出るので、クロスやフェイキーなどのトリックでまれにひっかかってしまうことがあります。なので性能としてブレーキが邪魔になるのであれば、このブレーキの格納機構を気にしても良いかと思います。

↑ブレーキが折り畳まれて格納するもの

↑そのまま持ち上がるだけのもの

 また、ブレーキは交換できますがメーカーやモデルによって一度板から全て外さないと交換できないものと、ビンディング本体だけ取り外してベース部を外さずに交換できるものとにわかれます。頻繁に交換するものでもないので気にする程ではありませんが、パークでの使用がメインの方はブレーキトラブルがおこりやすいのでベース部を外さずに交換できるものを選んでおくと後のトラブルで対処しやすいと思います。

 さて、これでビンディングの性能について解説はあと一回で終わる予定です。…終われるよね?

 と言うことでまた次回で!

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