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四国遊び遍路 24番~27番

完歩できない自分を認めるお遍路の旅の1日目、2022年5月17日

2018年3月に阿波の国をコンプリートしてから、土佐の室戸の28番までの長い歩きをどうするかをいつまでも決め切れず、行き当たりばっちりの乱れ打ち。そのうちにコロナ禍で足止めをくってしまう。

そして足を止められている間に体力、脚力の急降下には歯止めがかかっていない。全行程を歩くことを諦めて、今回、JR四国のツアーに参加しました。

四国お遍路、再びの土佐の国。
定年退職した12年前の3月、今回訪ねる27番の次の28番札所大日寺から一人歩いた5日間のことを何度も思い出していた。
と同時に、4年前に23番札所薬王寺でこれでやっと阿波の国をコンプリートしたときのことも鮮やかに思い出した。
24番の室戸まで一人では歩けないと思った。
このまま電車で行って甲浦でバスに乗ろうかと考えた。いややはり歩きたい。出直すしかないねと雨に煙る日和佐の海につぶやいていた。

この日の足跡は室戸岬の24番最御崎寺から27番神峯寺までだった。
ほぼ石段に恋をしながらだった。
息が上がるより、ひざが持つのかと心配だった。

それでも、やっと室戸に来れた。あの日和佐から、長くても苦しくても歩いて来たかったけれど・・・。
それでもお遍路に戻ってこれた。
再びの土佐お遍路は御蔵洞(みくろど)から始まった。
「土州室戸崎に勤念す。他に響きを惜しまず、明星来影す」虚空蔵菩薩の象徴の明星が口中に飛び込んできたという行場がこの御蔵洞だ。何時か来たいと憧れた場所だ。
そして修行の祠から出ると海と空だけが見える。ここで自ら付けた名前が空海だなんて格好良すぎる。

第24番札所 最御崎寺

修行大使にお迎えされて、皆さんと声を合わせて納経する。
これまで一人で勝手に打っていたので、お作法がわかっていないし、お経もめちゃくちゃ・・・。恥ずかしいので、小さな声で周りに合わすと、そうかここはこう読むのかとわかると楽しい。
いろいろなことを教えていただけるのは本当にありがたいこと。

第25番札所 津照寺

思わず、ため息が漏れる。急こう配の石段がドーンと控えていた。
ここは、石段に恋をするしかない。喘ぐような恋だ。
先には竜宮城のような朱塗りの鐘楼門があって、まだまだ石段は続くよ。どこまでも。

第26番札所 金剛頂寺

ここもやはり石段がある。厄坂の階段、一粒万倍の窯がある。がん封じの椿もある。それでも、このお遍路は世界平和を願う旅。つい、あれやこれやと願掛けをしてしまいそうになる。平和でないと何も叶わない。

27番までは山登りで、車もしんどい。マイクロバスに乗り換えていくけれど、途中でダウン!途中、すれ違いができるところまで、喘ぎ喘ぎながら登って、ついに元気な車にとまた乗り換える。人も車も一緒やねぇ・・・。

この日一番の急登と階段だった。そのご褒美は、さて?

第27番札所 神峯寺

こちらのお不動さんはイケメン。こちらの太子堂のお大師さんもかなりのイケメンと聞いていたのに・・・、車も登れないというハプニングと遅れを取り戻そうと駆け上った150段の階段ですっかり飛んでしまっていた。
2巡目はあるのだろうか。いろいろやり残しができていく。

室戸の4ケ寺を打ち終えて思うのは、室戸まではワープしても、24~26番までは歩きたかったなあということ。それでも、楽しいのはやはり一人ではないからだろう。一期一会に感謝しかありません。

私のお遍路は遊び遍路。なので、寄り道だらけですが・・・。
今日も私のお遊びにお付き合い下さいましてありがとうございます。😊

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