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毎日が12月29日 だったらいいのに

今年もいよいよ最終週。残すところあと僅かとなりました。

BAR ground line は年内は30日まで営業しております。

今年も満足に営業できたとは言えない年になりましたが、そんななか、ご来店くださいましたお客様、誠に有難うございました。どうぞ良いお年をお迎えください。


ところで、


一年を通して営業していて、「どの日が一番好きか」と聞かれたら、迷うことなく

「12月29日」

と答える。


いろんな日がある。

寒い日、暑い日、雨の日、風の日、忙しい日、暇な日、連休の前、連休の後。


でも、どれか1日、と聞かれれば、やはり真っ先に思い浮かぶのは

「12月29日」

である。


「28日」でもなく「30日」でもない。


ようやく仕事が片付いて、しかも、年末年始のゴタゴタに巻き込まれる前の、


調度良い、自分のためだけに使えそうな、フッと宙に浮いたような「29日」。


実際、その日のお店は、なんとも言えない、寛いだ空気に満たされる。


「それは当たり前だろう、これから長い休みに入るのだから、皆機嫌がいいに決まっている。」


確かにそれはそうなのだが、ゴールデンウイーク前や、お盆休み前ではこうはならない気がする。


やはりそこには、1年通して頑張って来た者同士の、共通の認識が働いているのだろうと思う。


「この人、今日は何をやっても怒らななそうだな。」

なんて思うくらいだ。


試しにほっぺでもつねってみようか。

余計ニコニコされそうで、気持ち悪いのでやめておこう。


まあ、そんなこんなで、店内、甘い、ゆったりした、何とも言えない時間が流れるのが「29日」なのだ。


実際、もうかれこれ20年近く通ってくださっているお客さんは、初めて来たときは、確かこの日だったように思う。

「あの日の空気感が忘れられなくて・・・。」

と、事あるごとに仰ってくれる。


そのあと、毎日が「あの日のように」とはいかないが、

最初に店に来た日の記憶って、案外重要で、ずっとそのイメージが焼き付けられたまま、「今日がまたあの日にならないか」と願望を持って、通い続けてくれている気がする。


こちらも、毎日が「あの日のように」とはいかないが、

お店に来て、うちで時間を過ごしてくれる方には、せめて、

あの「12月29日」の雰囲気になってもらえないだろうか、と日々思って営業しているつもりだ。


残念ながら、毎日があの「12月29日」のようにはいかないが、

目指すべき「理想の日」というのがあるのは、決して悪いことではないと思う。


お時間あれば、是非。

BAR ground line の「12月29日」を。


神保町へお越しの際は、是非お立ち寄りください。

と、言いつつ店主も若干気の抜けた、30日もいいです(笑。

お待ちしております。


Burn my Mind / Tesk
chillhop Music 
2018

(本文の最後に、お店でよくかける音楽を紹介しています。お家でお酒を飲まれる際に是非どうぞ。今度お店に聴きに来てくださいね。)


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