見出し画像

地元でドーナツ屋を始めました。続編

どうもGROOVE DOUGHNUTSの平野です🙇🏻‍♂️

前回の記事をご覧下さった皆様ありがとうございました。

早速ですが今日は前回の続き、

“店舗の場所”についてお話し致します。

ご興味ございましたら一読下さい🙇🏻‍♂️


② 店舗の場所

◻️地元に戻った経緯

GROOVE DOUGHNUTSは京都府亀岡市にございます。
亀岡は京都駅から電車で北西へ30分ほどの距離に位置します。

“保津川下り”や”嵐山↔︎馬堀を結ぶ”トロッコ列車” “湯の花温泉”等の観光業や京野菜を主とした農業が盛んな町です。

ざっくりした表現になりますが、

“ちょうど良い田舎町”

これが僕にはしっくりきます。

自然豊かでありながらライフラインは充実しており、車があれば自然から買い物まで楽しめる。なんならスポーツまで。

僕は3歳に京都市内から亀岡に移り19歳頃まで過ごします。

その後、大学に進学を機に一旦亀岡を離れます。

当初大学まで通学しておりましたが東大阪でしたので片道2時間半ほど要する事、
ダンスの練習時間をより長く取れるように、

そんな理由もありますが、何より

“早く街に出て生活したい!”

その気持ちが1番強かったと思います。

先程も記述しましたが亀岡は”車があれば”便利な町。
その頃車は持っておらず不便さは常に感じており、行動範囲も家から最寄り駅との往復くらい。

以降、大阪•京都市内を拠点とするのですが、そんな僕が何故亀岡に戻ってくる事になったのか、、

きっかけはオーストラリア滞在時。

オーストラリアではワーキングホリデービザを2年使うことが出来ます。

前回お伝えした通り僕はメルボルンに滞在しておりましたが、2年目のビザを取得するためにファームジョブで”ゲインダー”という田舎町に4ヶ月滞在しています。

ゲインダーはクイーンズランド州の内陸に位置する小さな町です。
200メートルほどの通りにポツポツと必要最低限のスーパー、郵便局、ホームセンター、酒屋が並ぶ程度。

それ以外はほぼ荒野。
ワラビーもその辺りで飛び跳ねているような、、

ブリスベンから電車で5-6時間、さらにバスで4-5時間ほどでしょうか。

このルートが1週間に1回しか無いんです。。
しかも片道のみ。

つまり外に出ようとすると、1週間は帰れないんですね。

メルボルンで素敵なコーヒー文化、音楽シーンに出会い、DJやダンスの活動も出来て、料理の仕事も楽しくなってきた直後。

腹くくりました。

“ここでの仕事が終わるまで諦めた。”


反面、田舎での暮らしを前向きに楽しむ気持ちであったコトも事実。

仕事はフルーツ農場でのピッキング作業。
主にレモン、マルコット、ブルーベリーの収穫。

朝5時に起床し7時-15時まで仕事。

その後は料理したり、友達と酒でも飲んだり、
ポータブルのレコードプレイヤーと7inchのレコードを持ってスケートパークでダンスの練習に出掛けたり。

ハウスシェアをしていたメンバーが車を持っていたので2,3週間に1度、
片道5時間かけて大きな町に買い物に出掛ける以外はゲインダーで過ごしました。

規則正しい生活で”仕事とオフのメリハリ”が効いた健全すぎる田舎生活。

この生活の中で自分に

本当に必要な”モノ”と”習慣”

この2つを大きく整理できました。

今まで沢山のモノと情報に溢れた街に住み見えていなかった自分の幸福度を満たす”モノ”や”習慣”は、

指に収まる程度しかなかった。

“やりがいのある仕事”
“必要な分のお金”
“ダンスや音楽が楽しめる時間”

この3つと

“広い空”

ゲインダーは平地が続くような町で、空が広く夜になると星が綺麗に見えました。

寝る前に庭で足ツボ押しながら空を見てリラックスしてる時間が毎日の気持ちを安定させてくれた。

ここでの生活ルーティンが日本でも実現出来れば最強だな。


その後メルボルンに戻りドーナツづくりに目覚め、帰国してから様々な物件や地域に足を運びました。

それまでは”やりたい事や会いたい人へのアクセスがしやすい街に住む方が便利”という考えでしたが、

“自分自身が保てる場所に住み、目的がある時に街に出よう、ゲインダーの暮らしのように”


本当に目的があるのであれば、時間を作ってその為に足を運ぶ。

更にその方が気持ちにスペシャル感をプラスしてくれる。旅行と同じような感覚ですね。

それにぴったりな場所、物件が偶然にも亀岡で、、

数年前に僕が早く出たい思っていた地元に、数年後求めた場所があったんです。

とはいえ亀岡も広く、僕の地元エリアとは全く違うエリア。
以前住んでいた頃には訪れたコトが殆ど無い場所です。

“亀岡にもこんな素敵な場所があったんだ!”

今はまるで新しい町に住んでいる不思議な感覚で、この感覚も大きな要因ですね。

これが地元に戻った経緯です。

◻️物件について

これも良くお客様から聞かれるのですが、

『古民家お好きなんですか⁇』

実は古民家に対する執着はあまりありませんでした。

上記の通り、
自分を最低限満たしてくれる条件の中で”広い空”がある物件で探していた中で、この物件が1番広かった。

更に立地があのゲインダーにそっくりだった。

それがたまたま古民家で、
更に自分のイメージするドーナツ屋にハマったんです。

ただ、この物件を調べる中で

“古民家って素敵だな”

と思ったのも事実。

元々の家主さんは鷲猪越(わしいこし)さんという西陣織のアーティストで、明治40年(1907年)頃に建てられたようです。

築100年越え。

ここでお弟子さんを雇って、母屋の向かいに織物の工場を建てて作業されていたようです。
※ドーナツ屋は工場部分になります。

第一印象は

”風情感じる佇まいで理想の暮らし方とドーナツ屋が出来そうだな”

と内見に行ったその日に物件を押さえてました。

それから数ヶ月かけて改装に携わっていただく工務店との打ち合わせで月に1,2回物件に足を運ぶ度、工務店さんから

”昔の建築技術の凄さ”

を教えてもらいました。

• 釘を使わない技術”
• 視覚を計算した空間設計”
• 来客を配慮した客間の作り方”

まさに日本の”侘び寂び”や”職人の技術”が詰まりに詰まった建物。

加えて、

芸術に精通した鷲猪越さんが想いを持って建てたことが同時に伝わってきました。


この物件について僕の感覚としては”住居•店舗を購入した”というより、

“現在には無い技術と想いが詰まった作品を購入した”

がしっくりきます。

近年古民家と言われる物件は見直されているかと思いますが、本来は価値の無いモノ。

ただ僕にとってこの物件は”価格以上の価値がある”と自負しています。


西陣織とは程遠いドーナツですが、
この地で自分の表現に全うされた鷲猪越さんのように、
僕も自分にしか出来ないカタチでドーナツを全うしたい。

それが僕自身にぴったりの環境ならやるしかないですね。ノーチョイスです。

以上が”店舗の場所”についてのご紹介です。

今回も記事も作り始めたら、書きたいことが沢山出てきて長文となりました🙇🏻‍♂️

お店のコンセプト等また次回に投稿したいと思います。

今回も最後までご覧下さった皆様
ありがとうございました🙇🏻‍♂️

日々更新しているInstagramのアカウントは
@groovedoughnuts
こちらもご確認下さい🙇🏻‍♂️

GROOVE DOUGHNUTS
平野

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?