集中講義「インストラクショナルデザイン」

8/15(火)〜17(木)までの3日間、理学院自然史科学専攻で下記の集中講義が開講された。

私は国内外問わずアカポスを狙っているため、この講義は非常に興味があった。

これまでに自然史の集中講義は2つ(古生物学とベイズ統計)履修したが両方ともそれなりの人数がいた。

しかし今回は学生が4人と教員が車座になって授業を進めるスタイルだった。

今回の担当は早稲田大学人間科学学術院教授の向後千春教授である。
本学の教員である杉浦准教授や石川助教の指導教官でもある。

向後先生の講義はざっくりと2つに分かれていた。
1日目と2日目はインストラクショナルデザインに基づく教え方について。
3日目はガラッと変わってアドラー心理などの心理学に基づく教え方について。

初日の課題として「誰か(誰でも良い)に何かを教えるときにどのような教え方をすると良いか」といったもので、私は自身の専門であるグレブナー基底を用いるものを考え、「グレブナー基底を用いた連立方程式の解法と計算機の使用方法」として学部生向けの設計をガニェの9教授法を参考に作成した。

2日目の最初に発表し、講評として「導入が弱い」との指摘を受けた。
他の学生は身の回りのコトを導入として用いているが、私の場合は代数であるが故に導入が難しい。
そのため、2日目の課題であった「初日の課題のブラッシュアップ」では、対象を学部生から数学科の学生へと変更した。
全く数学に興味がない人(そもそも興味がない人は受けないと思うが)にとって、数学をやろうと気になることは考えにくいが、数学をやっている人間にとって、中学で学ぶ方法では解けない連立方程式の解法とかは興味あるのではないかと思ったからだ。
といっても私はかなり数学が嫌いなので、予習段階である程度理解できなければ受けないが…

3日目はアドラー心理学について学んだ。
最も印象に残っているのはライフスタイル診断である。
私は「積極型の課題解決重視」であった。
院生は課題解決重視の積極型あるいは消極型が多いようだ。
この場合の積極型は「他者が劣等感を覚える」、消極型は「他者をイライラさせる」といった点があるようで、

あ〜あいつは消極型の課題解決だな〜
イライラさせるし

みたいなことを考えていた。

私のタイプは無駄な時間を過ごすのが嫌いなようで、前期に履修した博物館の企画の授業ではリーダーシップを発揮したのではなく、議論の時間に静まるのが嫌だから自分は仕事を引き受け続けたのだと感じた。

本講義を通して、改めてBOSSの指導方法(無意識かもしれないが)に感動したり、今後の私の大学教員への1ステップとしての学びの場を有効活用できたと思っている。

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