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【退職エントリ】28歳、拳で

ご挨拶


こんにちは!iCAREの人事総務部で労務を担当しております佐川です。
突然ですがこの度、大変お世話になったiCAREを退職することになりました。
退職する理由としては、「150名規模+IPOを目指していくという今のiCAREのフェーズには自分は力が足りないと感じたから」というのが一番しっくりきます。去年の10月ごろから「属人化していることによる業務量の増加」、「一生懸命やってるのに組織に貢献できていない」ということに悩みだしました。そして、これはいったん環境を変えたほうがいいなと思い、退職することにしました。

ただ、去年の年末に退職することを伝えてから今までで、「もっとこうしておけばよかったのかもしれない」と分かったことがあったので、次に活かせるようにこちらのnoteを書いています。

悩み1:人に頼れず、いつまでも業務が手離れしない。

直近1年間の一番の悩みがこれでした。ずっと上長からは「人に頼りなさい」と言われていました。が、退職間際まで出来ませんでした。なぜなら自分でも業務の整理が出来ておらず、どう助けてほしいかを伝えることが出来なかったからです。

対策1: 業務を引き継いだその瞬間から自分以外の誰かに伝えることを意識すること。

2年前に入社したときにはマニュアルなんぞなく、給与計算システムの仕組みや社内制度を当時の上長から口頭で引き継ぎました。もちろんそれだけでは覚えられないので、教えてもらったことや、失敗したことから学んだことをGoogle Keepにメモとして残しておき、確認しながら業務を進めていました。
そして1年ほど経過したとき、「これもう覚えたしいらないか~」と思って削除したんです。今思えばここがそもそも間違いの始まりだったのではとさえ思います。「自分が覚えたからいいや」ではダメでした。

対策2:現状が把握できていないのであれば、全ての業務を停止してでも整理すること

入社したての頃のマニュアルを削除してしまったのは仕方のないことです。現状の整理が付いていない混沌とした状態であるならば、全業務を停止してでも整理の時間を取るべきでした。従業員規模も拡大しましたし、IPOに向けて厳しい労務管理も求められていく中で、実務に落とし込むということが十分には出来ていませんでした。

退職するにあたり、全ての業務の現状を整理しマニュアルを作りました。結構な時間と労力をかけて作成しましたが、それでも6-7割程度しか網羅できず、引き継ぐ労務チームの皆さんに実際に業務を行っていただきながら不足している部分を埋めていきました。引き継ぐ中で「このタスクは削りたい」、「もっと効率化できるはず」という改善案も出していただきました。退職するというタイミングだったので、もっと早くこうできていれば・・!と思いましたが、ある意味ではこれまでの業務フローが一掃される良いタイミングになったのかなと思いました。私の拙いマニュアルと説明で引き継いでいただいて本当に労務チームの皆さんには感謝しかないです。これからより強い労務チームになると思っています。

悩み2:ミスが多い、わからないことに取り組むのが苦手

労務担当にもかかわらず、ミスが多く、更にルーティン業務以外のこと(たとえば法改正に給与計算や勤怠システムをどう対応させていくかの検討など)を進めていくのが苦手でした(です)。

対策1:自分が安心できるまで業務を細分化する
わからないこと・複雑だと思うことに私は人一倍恐怖を感じるのだと最近わかりました。しかし、だったら自分がわかるレベルまで細分化すればやりきることができるということも最近気づきました。(タスクを細分化して考えろとは一般的にさんざん言われていることだとは思うのですが・・・)退職間際にこれまで手動付与だった有休を自動付与にできるように設定しました。使用している勤怠システムに自動付与の機能が備わっていると知っていたのに、わからないことが多い(と感じていた)為、手をつけていなかったのです。
実際にやらなきゃいけない以下の手順はまずスプレッドシートに書き出して、ようやく手を動かすことが出来ました。

1. 機能についてのマニュアルを読む(この時点で疑問点を書き出す)
2. 疑問点を解消する
3. 就業規則の付与に対応できているかどうか確認する
4. 実際にシステムの設定する
5. 設定画面をスクショし、何を確認してほしいか洗い出して労務チームメンバーに確認依頼をする
6. 実際に付与がうまくいくかどうか付与日以降確認して頂くよう依頼(その頃は退職済みのため)

(うまく設定できたか見届けることが出来ずすみません・・・!)

私はとても悪い意味で完璧主義者なので、タスクリストがあって、業務の全容が把握できていることにとても安心感を覚えます。

対策2:正しい状況を把握しチェックリストを作る
今まで書いてきた内容とかぶるのですが、ミスを防ぐためには、「どうあることが正しいのか」という把握をし、ポイントをまとめたチェックリストを作成することが大事、責めるべきは自分ではなく仕組みであるということをCEO室のわかまつさんのnoteを読んでこれまた退職を決めてから学びました。
ちょうどどでかいミスをしてその対応に追われ、落ち込んでいた時に救われたので、何度も読み返しています。

記事の中でご紹介されていた本も今読んでいます。バイブルになる予感です。

悩み3:組織に貢献できている気がしない

iCAREでは4半期に1回、目標を立て、自己評価をします。直近の自己評価を振り返るといつも「目の前の業務に忙殺されて達成できなかった」と書いていました。
問い合わせへの返信に、対応にとSlackとメールのやりとりをしているだけで1日の半分が終わります。すべての業務をやり抜こうとするのは実質不可能でした。

対策1:「目標は会社との約束」ということを意識すること。

これは、私が評価面談の際に上長のCPOの雄介さんから言われたことです。目標を立てることは自分が何をもって組織に貢献するのかを明確にすること、会社に対しての約束であるということが私は根本的に理解できていなかったと思います。いくら他のことをクリアしても、立てた目標を達成できなければ会社との約束を破ってしまったことになるのではないでしょうか。私は一生懸命やっていたつもりだったけど、目標をそこまで強く意識できていなかったのではないかと思います。「給与計算のミスをなくす」という目標を立てたのに、他のことに時間と労力を割き過ぎたのではないか。目標を強く意識できていればおのずとやらないことも明確になるし、「なんか忙しいのに組織に貢献できている気がしないんだよな」と悩む必要もなかったのではないかと思います。

悩み4:とにかく落ち込む

一つミスがあると、労務担当の私の場合、社内の皆さんに迷惑をかけることなります。お顔が思い浮かぶからなのか、いつも自分を責めすぎてしまう傾向があります。「自責にする」とは聞こえがいいですが、私の場合、「相手に迷惑をかけてしまった、申し訳ない」と思い過ぎて思考停止して、手が止まります。
対策1:煉獄さんの名言を思い出して己を奮い立たせる

ミスに落ち込んでいくら自分を責めたって、相手に迷惑をかけてしまったことには変わりがありません。だとしたら、そのことを精一杯謝って、修正して、次どうすべきかを考えるしかないのです。そういうときは最近鬼滅の刃の煉獄さんの名言を思い出して、自分を奮い立たせます。

己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと、心を燃やせ。 歯を食いしばって前を向け。

確かこのセリフは無限列車編のハチャメチャに強い敵と命を懸けて戦っている時に言った台詞なので、若干大げさなのでは!?というのは否めませんが、これくらいでないと立ち直れないので・・・。


対策2:自分の中に仕事以外の軸を持つ
なんでこんなに落ち込んでしまうんだろう、と考えてネットで「仕事 失敗 立ち直り方」検索したときに、落ち込み過ぎるのは仕事しか軸がないから、と書いてあったんです。確かに、と思いました。思えば去年の私の頭の中は仕事でいっぱいで、(落ち込んでいて)大好きな人たちとの旅行も断ったし、高校の時の友達と一緒にいった久しぶりにいったカラオケでは盛り上がっているのを尻目に爆睡した挙句、「疲れたから帰るわ」と帰宅をキメてました(さ、最低・・!)仕事以外に大事なものを今年は作る予定です。

iCAREで経験できたこと・よかったこと

ネガティブなことを書いてきてしまいましたが、私のくそ真面目で人に頼ることが苦手な性格上、遅かれ早かれ経験しなければならないことだったと思います。退職をすることにしましたが、iCAREで働くことが出来て本当によかったと心の底から思います。

良かったこと1:この人みたいになりたいという人にたくさん出会えた

iCAREで働く人たちは、みんな仕事について本当に一生懸命で、その中で働くのはかけがえのない経験でした。「会議ってこういう風に進めたらいいのか」とか「この人、本当に理解が早くて仕事をぐいぐい進めていくなあ」とか、尊敬できる人たちが周りに沢山いました。また、業務以外の時間でも飲みに行ったり、遊びに行ったりして下さる方が多くて、本当にとても楽しかったです。「お前はいつも悩んでるな」と言われるくらいいろいろな悩みをいろいろな人に相談したのですが、皆さん親身にアドバイスを下さり、もうその節は、本当に本当にありがとうございました・・・!

良かったこと2:成長フェーズに在籍していたことで、結果自分も成長できた(と思う)


もっと視野広く、視座高く仕事ができていたら確実に違った、もっと自分自身も飛躍していたなと思います。

ただ、よく考えると2年半前の入社したての自分よりも、1年半前の初めて成長賞で表彰された自分よりも、確実に成長したと思います。(ご迷惑をお掛けしてしまったことは確実なので、それを糧にして〜などとは恐れ多くて言えませんが…)

過去には出来なかったことができるようになったり、考え方もiCAREのひとたちに影響されて変わってきたりと、得難い経験がたくさん出来ました。
もうこれ以上自信のない自分でいることはやめます。

(当時の上司であったお2人が喜んでくれて、とても嬉しかったのを覚えています)

今後やりたいこと

労務の専門家としてのスキルを上げる


労務の仕事ってとても難しいなと日々思います。最近は企業のトップの方々の考え方も変わってきて、より働きやすい環境にしたいという企業も多くなってきました。ただ、テレワークを導入したい!などと思っても、実際に達成するハードルは高いです。思いもよらぬ落とし穴があるからです。
例えば、「適正な労働時間の把握」って何を、どこまで、どうしたらいいんだろう…など。法律は解釈の幅を持たせるため多くの場合、とても曖昧です。実際に何をどこまで、どうしたらいいんだと悩むことが沢山あります。そして経営者の方々にとっては本業ではないため、とても面倒で煩わしいものだと思います。そのギャップを埋め、面倒臭いことを引き受けるのが専門家ではないでしょうか。

私は今後、労務を軸に面倒なことは全部お任せください!と胸を張っていえるような人間になりたいです。そして、ゆくゆくは経営者にもメンバーにも信頼される右腕のような存在になるのが目標です。大変お恥ずかしながら、私のキャリアの目標は豊臣秀吉の実の弟であった秀長なんです。

時に道行く先の障害を取り除き、時に誰もやりたがらない仕事を引き受ける、豊臣秀吉を天下統一まで支えた秀長のような人間になれるように、まずは「できる」ことを着実に増やしていきたいです。

ということで次は社労士法人にお世話になり、労務コンサル(ないし社労士)としてのキャリアを進みます。そしてゆくゆくはまた、iCAREのような事業会社のIPOに今度こそ貢献したいです(ま、ま、まずは試験に合格しなければ・・・・・・)

自分自身と自分を大切にしてくれる人を大切にする

こちらは仕事以外の目標です!去年結構衝撃だったのは、父親が10月に手術を受けていたことを年末に帰省した際に初めて知らされたことです。「あんた忙しそうだったから連絡しなかった」と母に言われました。すごく寂しかったのですが、去年は自分から家族に全く連絡していなくて、父からも「死んでんのか?」とLINEが来るくらいだったので、そりゃ信用はないよなという感じです…。仕事で頭がいっぱいになると、プライベートのことが全く考えられなくなるので、今年はそこまで自分を追い込まず、余裕を持つことが目標です。

最後に

なんだか予想以上に長くなってしまった・・・!!!
というわけで今後は佐川真希ver.28.0をお届けします。
いろいろな経験をさせてくれたiCAREと、なかでもたくさんご迷惑をおかけしたのにもかかわらず、ずっと手を差し伸べてくれた人事の皆さん、本当にありがとうございましたと感謝をお伝えしたいです。

そういえば、タイトルの理由ですが、忘れちゃいました・・・。多分今後も体当たりで頑張るぞということを表現したかったんだと思います。

邪魔する方がいたらもちろん私は抵抗するで、拳で。

おわり


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