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TRPG初心者こそシノビガミをやるべき



初心者に勧めたいTRPGが多すぎる


 TRPG初心者さんに勧めたいシステムはたくさんある。

 クトゥルフ神話TRPGなんかは自由度が高い。キーパーさんとの話し合いでなんでもやっていけるから、積極的にいろいろ提案していける。「ルール的に無理」で工夫を跳ね除けられる悲しさを回避しやすい。
 世界観の根幹部分を理解せず、一般人として遊べるのもやりやすいところだ。それに何よりプレイヤー人口の多さが圧倒的。

 初心者におすすめだ。

 ほかにもアリアンロッドやソードワールドなんかは、初心者向けの導入シナリオが本当に初心者向けに整備されている感じでやりやすい。

 ゆうやけこやけは、全てがロールプレイで解決するからとにかく良い感じなキャラを演じることに注力できて分かりやすい。

 このすばTRPGみたいな、原作がはっきりしてるタイプも世界観を共有しやすいから遊びやすい。

  のびのびTRPGもウタカゼも初心者向けだし、エモクロアもストリテラも初心者におすすめだ。システムが挑戦的だから、逆にみんな初心者の気持ちになれる捏造ミステリーTRPG赤と黒なんてのもどうかな!?

 初心者に勧めたいTRPGシステムはこんな感じで無限にある
 その中で特にシノビガミを選ぶ理由を、これから話そう。

シノビガミは、逆だ!

 なぜシノビガミを特に推したいのか。
 それはシノビガミのおすすめポイントが、他の初心者向けとは逆方向にあるからだ。

 一般に初心者に勧められるTRPGは「ロールプレイが自由でやりやすい」という部分が推されることが多い。クトゥルフが推されるのもまさにその部分が強いと思う。「会話」ができるなら最低限詰まることはないゲーム。そう聞けばなんとなくやりやすそうだ。クトゥルフいいぞ。

 それは違う。
 いや、間違ってはいない。人並み以上に会話ができる人たちは、そういった「会話ができれば進む」ゲームが合っている。
 一方でそうじゃない人たちがいる。PC(キャラクター)としての思考を考えつつ、同時にそれを操るプレイヤーとしての視点を使い分ける。分からないことを周りに確認しながら多層的な感覚を持ち続けるなんて、到底無理だと思う人は、けっこういる!
 (むーりぃー、と叫べば周りは助けてくれるけど、それはそれで申し訳なくなっちゃう……)

 キャラをロールプレイしながらプレイヤーとしてのコミュニケーションも取ろうと思うと、爆発してしまう人、絶対にいるはず!!!
 そんな人に、のシノビガミをしてほしい。

シノビガミは会話ができなくても進む

 シノビガミは、ゲームシステムが厳密だ。ロールプレイで何をしていても、それとは別にシステム的な選択でゲームを進められる。何をすればいいのか分からない状況は基本的に無い。
 さらに、世界設定のような知識はほぼ必要無い。ゲームを攻略するために必要な情報は、そのゲーム内ですべて示されることになっている。

 およそクトゥルフのような初心者向けTRPGは「ロールプレイが先で、そこにゲーム処理がついていく」という形が明確だ。だからこそ初心者向けと言われる。
  しかしシノビガミは、「ゲーム的な処理が先で、そこにロールプレイを添える」という形が明確だからこそ初心者向けなのだ。

 もちろん、情報を得るためにキャラクターが会話をするようなシーンはある。よくある。
 だがそういうとき、会話をしなくても一方的に情報を盗み出せるような選択肢も用意されているのがシノビガミだ。「コミュ障に優しいキャラ」がシステムレベルで作りやすい。
 (もう言ってしまうが、ふつうにコミュニケーションが得意な人は、クトゥルフを始めてしまっていいと思う。)

だからこそ、何でも話せる

 シノビガミは、秘密システムが生み出す情報の差がウリだ。疑い、不安、驚きの真実。そういう側面で盛り上がるゲームだ。だからロールプレイ的に難しいと思われているかもしれない。

 それは違う。

 シノビガミほどロールプレイが自由なゲームを、私は知らない。
 ゲーム的な処理が先に来るからこそ、ロールプレイで何をやってもゲームが壊れないのだ。

 シノビガミ動画最大手の「日本語読めない卓」では、もはやロールプレイ部分が大喜利のようになっている。まったく世界観が違うキャラ同士で、突拍子もない発言で笑いを取る。
 こんな形式に行き着いたのは、決して日本語読めない卓がおかしいのではない。シノビガミのシステム自体が、そうした大喜利的なロールプレイを許容しやすいものだったのだと思う。

 特に説明なく、ポケモンが出てきてもゲームは壊れない。シノビガミはシリアスな忍術バトルTRPGであることと、わくわくポケモンバトルを共存させられる。   
 なんなら公式のリプレイでもめちゃくちゃな設定が楽しめるし、パロネタも豊富だった。

 もちろん、そのあたりは実際に遊ぶ仲間と話し合ってラインを決めることは大切だ。だがシノビガミは、システムレベルでロールプレイの無茶に強いのだ。
 

(全員同じキャラ名・同じキャラシートで遊ぶ公式シナリオ「るつぼ奇譚」とか大好き。たはぶれは公式リスペクトが熱い、シノビガミらしい卓です!!!)


最後に

 ここまでで、一番話したいことは話し終わった。読んでくれてありがとう。2000字くらいあった。

 ほかにもシノビガミの良いところはたくさんある。けれどそれは、初心者に向いている点として紹介する話ではない。
 「シノビガミはいいぞ……」になってしまう。そういう話はここで無くても読めるので、興味が向いたら自分で調べて欲しい。


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