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こんな時のために、グリーフケアの場をもっと確保したい

コロナウイルス、本当にいろいろなところに影響していますね。実はグリーフケアの活動にもあります。それはグリーフケアの活動、例えば「分かち合い」のなどの場として普段利用している公共施設が使えなくなっていることです

イベント自粛のあおりを受けて、公共施設が会議室の貸し出しを続々と止めています。このため、こうした施設を使ってグリーフケアや分かち合いの活動をしている方々が「場」を確保できず。いまとても困っています

こんな時期に人を集める活動だとっ!!
お前らウイルスをまき散らす気か?!

というご意見も一方ではあろうかと思いますが、まぁ、とりあえず、続きを読まれてみて下さい

こうした活動がなぜ公共施設を利用しているかというと、利用料が安いから、に尽きるとわたしは思っています。もとよりグリーフケアの活動をしている団体は資金的にカツカツのところがほとんどです。安く借りられる施設を使わざるを得ないのです。そのため公共施設が提供してくれる場所を借りれないと、日々や定期的な活動の場を失ってしまうのですね

なんても残念なお話です

このお話の中で何が一番残念で、かつ気掛かりかというと、それは、そうした場に参加出来なくなることで気落ちしたり。調子を崩してしまう参加者、つまりご遺族が出て来てしまうことです

参加される方の中には、こうした「場」に参加することを目標に日々の生活を頑張ってみよう。一日一日をなんとか過ごしてみようという方が少なくありません。わたし達はそうした方をたくさん観てきたので、それ故に、定期的な場を持つことにとてもこだわります。それがある意味ご遺族の生命線となることを知っているからです

それが会場が理由で場を持てなくなる

それはわたし達、場を提供する側にとっても。場を待ち望んでいる方にとっても、非常に辛く。苦しいことなのです

もちろんこれは、そうした活動の場(の確保)を増やしてこなかった側にも責任があります。今回のような不測の事態に備えて、本来なら代替案を持っておくべきですね

そこは素直に、グリーフケアの場を提供する側の反省点だと思います

そこで今後に向けて何が出来るかを改めて考えてみました。。そうした時にも、わたしの中で真っ先にご協力が欲しいと思った先があります

それはお寺さんです

日本全国どこにでもあること
ある程度の広さがあること
わたし達にとって(まだ)馴染み深い場所であること
そしてなにより安心安全が保たれる場であること

こうした条件を兼ね備えているのは、やはり、お寺さんなのですね。もちろんこの他にも医療機関や福祉施設などもありますが、今回のように感染のリスクが問題になるような状況では、さすがに貸すのも借りるのも難しいと思います

そうしたことを考えると、やはり期待したいのは、お寺さんなのです

むろん数は多くはありませんが、お寺さんをグリーフケアの場として提供して下さる先はすでにあります。そこにお坊さまご自身が関わって下さっている場もあります。本当に有難いお話です

ただまだまだそうしたお寺さんもお坊さまも少数派です。これは関心が無いのではなく、そうした場として利用出来ること。その可能性にお寺さんもお坊さまも気付かれていないことが大きな理由の一つだと思っています。それは活動先を確保する側の力不足です

まぁ確かに日、頃から、お寺さんと接点のある生活をしている方自体がいまは少ないと言えば少ないわけで…

ですがやはりこういう時は、お寺さんの力を借りたいと思っています。もっちろん、感染の心配のある中で場を貸し出すというのも勇気のいることですし。その時にタダでお願いします、と言いたいわけでもありません(無論、タダならより嬉しいデスが…)

なんでもかんでも、貸して下さいというわけではありません

ただこうした活動への協力が、お寺さんとして役立つ。メリットがある。プラスになる。地域との繋がり作りに繋がる。信心や宗教者として自分のやりたいことと合致している、などと合えば、ご協力いただけるととっても嬉しし

何より正直な気持ちとして助かります

というお話です

それにしても、こういう事態ひとつで活動や継続が危ぶまれてしまう「活動」というのも考えものですね…

自殺遺族・遺児対策のように、もっと公共面からのサポートやバックアップを得られるための工夫や資金の確保、活動場所の開拓など、力を入れて取り組まなければいけないことがまだまだ、沢山あります。。

デス・カフェ@東京主催。ヒトやペットの区別をしない、死別・喪失のサポート、グリーフケアのお話をしています