見出し画像

古事記と

漆黒の中に緑色の光がちりばめられて
それはまるで曜変天目のようだった
なんでそんなの見えたんだろう
きっと黒文列列の中に紅文字がまざって
たから私は目をつぶるとそうやってもじが
頭も中で見えてしまっていたのだろう

只それだけのことだった



その後脳内に見えたものはある男の陰謀で
それはそれはとても卑しくまるでわたしは
なにもしていないのに卑下しなければならない
ように心追いやられてしまうのだった

なんであいつはそんな
嫌われるような態度ばかりとるのだろうか
私にはよくわからないが
彼は私がそのほうが達観できると推測していて
それは遠からず外れてはいなかった
だから男は執拗にそんなことを繰り返し
自分を色濃く私に遺そうと
馬鹿の一つ覚えのように
馬鹿の独り書きをあたしに要求した
あたしもそれには大満悦で応えた
彼はそれで満足しては居ないようだったが
あたしはそれで満足していた

そんな風に関係がどんどん深まると
男はとうとう花の咲き誇る時に逢いましょうと
頻繁にサインをおくった
それは私にはよく見えなかったしきこえなかった
だって彼が何かを私につたえる時は必ず
雨が降り出しその雨のおとに私はきをとられ
いつもかれの声が耳にとどかないので

彼にはわたしの声がはっきりと届いていたようだったけど



雨がやがて大雨となり町中を走る川となってその日は
残念なことに
咲き誇る花をすべて蹴散らしてとうとうこの年は花の
咲き誇る日は訪れることはなかった

私たちの約束の日にはその後幾度となくこの大雨が川
となりやはり街中を走りぬけるので
未だに男と会う日はやってこないのでした
わたしはそれがはじめのうちは残念だと感じていた
だけどこう何度もくりかえされると
ああこれは神様が私たちを遮るためにわざと雨をふらして
いるんだとかくしんするようになった
もっといえば
あの漢
自分を古の軍師となぞらへていたぐらいだから
そう
わざと大雨が川になる日に当てはめて
花の咲き誇る時などと
女を夢うつつにかどわかすような戯れ言を申していたのだ

なぜそれに気づいたかというとそれは偶然かまた意図してか
一匹の蛙があらわれてわたしにこう言い残して去ったから
井の中の蛙は依存する
そう言ってわたしの前で三回蛙ジャンプをしたかとおもうと
お散歩に釣れていたわたしの鯛の中にポンッと入り込み
これで私はお前の娘の小道具として使われる鯛と一緒に
晴れ舞台に登壇することができる!!と
満足そうに鯛のお腹のなかで安らかにねむってしまうのでした

だもんだからそのかえるは次の日嵐ちゃんとこの青嵐にパクッと
鯛ごとの見込まれ永遠に登壇する日を心待ちに為てあの世へと旅立ち
その笑顔はそらにあがり
かえる座は要点編目に似ているんじゃなかと推測いたしました

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?