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組織の多様性を高めるために「カルチャーアッド(add)」な仲間を求める。ヒューマンバリューの「いかしあう採用」とは?

こんにちは。グリーンズ求人のれいです。

グリーンズ求人は「いかしあう働き方」を増やすべく活動しています。「いかしあう働き方」とは「自分」「人と人」「地球」、この3つのつながりを大切に働くこと(詳しくはこちら)。

「いかしあう働き方」を増やすために、入り口として個人と企業や自治体の「いい出会い」が増えなければなりません。グリーンズ求人では「求人記事」という形で、そんないい出会いを応援することに挑戦しています。

しかし、どうやったら「いい出会い」は生まれるのだろうか?そもそも「いい出会い」とは何なのか……?

探究すべき問いは尽きません。

そこで今回、グリーンズ求人を通して採用が実現した企業と、仲間となった方へのインタビュー企画がスタート!

その名も「いかしあう採用ってなんだろう?」

(「?」で終わっているところが、正解を求めず問いかけ続け探究するグリーンズらしさです。笑)

初回のお相手は、株式会社ヒューマンバリューさん。

人・組織・社会の「学習の質」の向上に貢献するために、人材開発・組織変革に関する実践と研究開発を行う会社です。1985年に設立以来、「学習する組織」「ポジティブ・アプローチ」「ホールシステム・アプローチ」など、最新の研究に基づく実践を重ね、日本の組織開発の領域をリードしてきました。

グリーンズ的に言うならば、「人と組織がいかしあうつながり」をつくる、日本のパイオニア的存在です。(過去のグリーンズ求人記事より引用)

常に人と組織の可能性に向き合ってきたヒューマンバリューさん。きっと採用においても独自の哲学を持っているに違いない…!

そんな期待を抱きながら、採用に関わった佐野 有香さんと市村 絵里さん、そしてヒューマンバリューとご縁があり一緒に働くことになった加藤 健志郎さんにお話を伺いました。

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インタビューはオンラインで実施しました。
左上:加藤さん|真ん中右:市村さん|下:佐野さん

「カルチャーフィット」ではなく「カルチャーアッド(add)」な出会い

そもそも、ヒューマンバリューが考える採用の目的とは何なのでしょうか。

佐野さん:ただの人手集めではありません。組織の多様性を高め、コラボレーションを通してより高い価値を生み出すことをゴールに置いています。

人手を埋め合わせるだけではなく、新しい化学反応・相乗効果を求める。そのことをヒューマンバリューでは「カルチャーアッド」と表現しています。

佐野さん:新しいメンバーが「カルチャーフィット」ではなく「カルチャーアッド(add)」してくれるかどうか。新しいメンバー自身が大切にしているものをそのまま大切にしながら、ヒューマンバリューに新しい何かを付け加えてくれることを期待しています

一般的に、組織に新しいメンバーが加わる時には「カルチャーフィット」という言葉が使われます。しかし、ヒューマンバリューは、カルチャーフィットの先にある「カルチャーアッド」を大切にしながら、採用をおこなっているのです。

さらに「自分が大切にしているものをそのまま大切にしながら」という言葉からは、まさにメンバーそれぞれが個性を「いかしあう」関係性を大切にしていることがわかります。

市村さん曰く、相手に寄り添う姿勢や、「なぜ?」を問い続け本質を見極める姿勢を大切にしているという加藤さん。加藤さんの中心にある姿勢を変わらず大切にしながら、組織のメンバーにも良い影響を与えている、まさに「カルチャーアッド」している場面を目にしていると言います。

佐野さん:入社されてから加藤さんの在り方や仕事に対する姿勢が、元々いるメンバーに内省を促していると感じています。 加藤さんの言葉がきっかけになって、メンバーが自分を見つめ直す機会が生まれる場面を何度も目にしました。

面接で話したのは、一番大きなプロジェクトの話ではなかった。

新卒での就活時には、綿密に面接対策を重ね、第一志望の内定を掴み取ったという加藤さん。その時のイメージが残るなかで、ヒューマンバリューとの面接に臨みます。

そこで待っていたのは、「これで良かったのかな?」と思うほど、新卒での就活時の面接とは違う空間でした。

加藤さん:面接という感じがあまりしなくて、「一緒にこの時間を楽しみましょう」「お互いを知る時間にしましょう」という純粋な気持ちを感じました。

採用する側としては、何を思って面接に臨んでいたのでしょうか?

市村さん:採用は、一緒に働く時の「入り口」です。なので、その人をジャッジするのではなく「お互いを知る場」だという前提を持っています。

加藤さんは面接時の印象的なエピソードとして「ハイポイント」を聞かれた時のことを思い出します。「ハイポイント」とは、仕事をする中で嬉しかったこと、達成感を感じた経験のこと。

加藤さんは、「ハイポイント」を答えた時に湧き起こった自分の感情の揺れ動きを、鮮明に記憶していました。

加藤さん:「ハイポイント」を聞かれてまず頭に浮かんだのは、 自分が担当した支店のビッグプロジェクトや社内で一番評価された仕事でした。でも、「ハイポイント」の意味を聞き直すと、ふとこれまでで一番小さかったプロジェクトを思い出したんですね。そのプロジェクトは小さかったけれども、とても苦労したプロジェクトでした。

その苦労に対して自分の頑張りを認めてくれた人がいたり、 会社の人だけではなくて職人さんとの関係性を築けたこと……そんなことを思い出しながら喋っていると、なんだかめちゃくちゃ泣きそうになってしまって。

インパクトのある大きいプロジェクトの話で自分を取り繕うのではなくて、自分にとって一番大切な思い出を喋ることができた。それは、ヒューマンバリューが採用のプロセスの中で、僕と丁寧に関係性を築いていこうとしてくださったからだと思います。

質問は、一般的な採用面接で聞く内容と大きく変わらないのかもしれません。

しかし「相手をジャッジする」のではなく「お互いを知る時間」という前提があることで、弱い部分や本音の部分で対話をすることができる。

だからこそ、加藤さんは取り繕うことなく、自分の大切な経験を伝えることができたのでした。

「いい出会い」を生むために大切なこと

個人と組織、お互いが大切にするものをそのまま大切にしながら、いかしあいながら、より高い価値をともに生み出していく。まさに理想の「いい出会い」を生み出した、加藤さんとヒューマンバリュー。

きっと、「いい出会い」のヒントがあるに違いない。最後に「いい出会い」を生むために大切なことを、採用した側と入社した側、それぞれに伺いました。

まずは、ヒューマンバリュー に入社した加藤さん。

加藤さん:人として相手の企業を見ることだと思います。

「給料については最終面接まで聞かなかった」という加藤さん。友人や恋人との関係性にお金が介在しないように、個人と組織もお互いが「人」として向き合う大切さを強調していました。

そしてそれは、採用する側も同じ。

市村さん:お相手の人生がかかっているので、採用する側には責任があります。なので、その方の人生に向き合うことを大事にしたいと思っていますね。さらに採用できなかった方に対しても、採用のプロセスが相手にとって実りのある時間になって欲しいと願っています。
佐野さん:採用を一部分として捉えるのではなくて、その後一緒に働いていく仲間になる人だという前提に立てば、私たちが働くうえで何を大切にしているのか、その方はどう生きていきたいのか、という、お互いが大切にしていることを知るプロセスに、自然となっていくのだと思います。

スキルや能力、メリットやデメリットでお互いを「ジャッジ」することを超えて、「人」として、これから人生を共にする「仲間」として、お互い深くを理解する姿勢。

簡単そうに聞こえても、仕事の文脈になると忘れてしまいがちなこと。感情があり価値観があり、こだわりがある「人」として徹底的に向き合うこと。

ヒューマンバリューと加藤さんは、「いい出会い」を生むための本質的なヒントを教えてくれました。


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