指にできたビックリマークにびっくりさせられたハナシ①

メラノーマという言葉を知っていますか？

悪性黒色腫という、皮膚ガンの一種。

私は21歳の時、このガンになりました。

発症～手術をしてから十年以上も経ったので、忘れないうちに当時のことを振り返りながら、体験記を綴りたいと思います。

　＊

大学3年の夏。

自分のワキがやたらとクサいことに気付いた。

デオドラントスプレーは毎日しっかりしてるのに…。

もしかして、ワキガが発症？まぁ、父親がそうだし可能性は無くはないか～と思いながら放置。

そして同じ頃、右手の小指の第一関節に、黒くて薄い線を見つけた。

「なんだコレ？鉛筆の芯汚れ？」

絵を描くことが好きな私は、よく2Bや4Bの柔らかい鉛筆でイラストを描いていた。

とりあえず、消しゴムで黒い汚れを消そうと擦ってみたが、汚れは全く落ちない。

今度は石鹸を使って擦ってみる。

もしかしたら鉛筆ではなく、油性ペンの跡かもしれない。

ゴシゴシ洗ってみたが、やっぱり落ちない。

おかしいなぁ…？

なんとなく、母に相談。

母「寝ぼけて鉛筆の先っちょ刺しちゃって、芯が入り込んたんじゃない？」
私「いやいや、それなら痛いしすぐわかるでしょ」
母「わからないくらい、眠かったんじゃない？」

母のその推測に納得はできなかったものの、まぁそのうち消えるか…と思っていた。

よく見るとその黒い汚れは、一本の線ではなく、ビックリマークの形をしていたが、それでも深く考えず、冬まで放置していた。