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新しい香りの話をしよう

先月、新宿伊勢丹で開催された『サロン ド パルファン2021』という香水の一大イベントでマティエールプルミエールというブランドの香水を購入した。

このブランドの香水を購入した理由は、わたしにしては珍しく、単純に香りが気に入った以外にもいくつかある。

それは、接客が良かった点。

あとは買ったのはRADICAL ROSEという香りなのだが、この香水に使われているローズアブソリュートを調香師兼ファウンダー本人が(オーレリアン・ギシャール氏)直に生産している事に感銘を受けた点。

香り自体ももちろん気に入っている。

そもそもわたしはローズを始め、フローラル系の香りがあまり好きではない。

マグノリアやガーデニア、ジャスミン辺りがメインに使われているホワイトフラワー系統の香りは割と好きなのだが、それでも女性らしい香りに苦手意識を常々抱いている。

正直、理由はいまだにわからない。

ただ、好きではないのだ。

そんなわたしが初めて心から『これなら』と思えたローズ香水がRADICAL ROSEだった。

もちろん、わたしが普段好んで使うウッディ系の香りもラインナップの中にはあったのだが、なぜか一番刺さったのがRADICAL ROSEだった。

これも、理由はよくわからない。

よくわからないが、親しみやすい接客だったし、ローズの栽培からアブソリュート化、調香すべてをファウンダー自身が行っている、という話を聞き俄然興味が湧いたので、買ってしまったのだ。

と言ってもフルボトルの100mlではなく、6mlサイズなのだが。

正直、6mlがあって良かった。

なぜなら、RADICAL ROSEは賊香率が高いのか、かなり濃厚な香水なので1回の使用量は1プッシュか2プッシュで充分なのだ。

これは唯一、わたしがRADICAL ROSEに対して残念だな、と思う点でもう少し使う側の事を考えてくれたらいいのに、と思う。濃い香水を好まない人種も世の中にはいるのだ。

調香師にとって、自分の作品である香水に自分の美学云々を投影するのは致し方ないのかもしれないが...特にRADICAL ROSEのように、アブソリュートの含有量に対して新たな試みをしている香水ならなおさらなのかもしれない。

ただ、もう少し世界には色々な人がいる事を念頭に置いて作ってほしかったな、と思ったのであった。(これは、マティエールに限った話ではないけれど)

と、言いながらもやっぱりRADICAL ROSE良い香りだなぁ。

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