最近感動した物事

(3月も終わりそうなので更新をとめないためにも書く)
ここ最近、感動して心が動かされることが多かった気がする。

映画「BLUEGIANT」を観賞した。主人公は宮城・仙台出身という設定。原作の漫画は数年前から買って読んでいたので話の内容はわかっていたが、スクリーンで、アニメーションとして観るのもまた良いと感じた。
本作で描かれるのは主人公と、その仲間たちの「成長と友情」であるというのが、ストレートに分かりやすい部分だが、裏テーマ的に、通奏低音的に流れていたテーマとしては「自分をさらけ出す勇気」みたいな所もあったのではないだろうか。
特に主人公の仲間である沢辺(ピアノ)と玉田(ドラム)は物語の中で音楽家としても、人間としても越えなければならないような一種の「壁」にぶち当たる。それを、いかにして乗り越えていくか、どうやって自分をさらけ出すプレイができるのか、という課題に対して、試行錯誤のプロセスとそれを見守る人々の温かい心が描かれており、特に後半1時間は涙が止まらなかった。(本当に)

あと、肝心の主人公・宮本大は、なんとなく原作より落ち着いている感じがしたけれど、それでもこいつはやっぱ陽キャの部類なんだろうな、というシーンがあったので期待通りでよかった。
また、「音楽をやりたいっていう気持ちに、ノーっていうのか?」という言葉にシビれた。ノー、だなんて言えるわけがない。音楽は、そういうものだと俺も思う。
そういう部分には、ジャンルはこのキャラたちとは違うけれど、プレイヤーとして(私は自称鍵盤奏者です)とても共感したし、この言葉は大切にしたいと思った。

ストーリー的には、大学生くらいの青年たちによるアツい青春群像劇なのだけれど、たぶん本人たちは、「あぁ俺たち青春してるなぁ」みたいなクサい感情は微塵も抱いていないだろう。そういう暇も無いはずだ。そこがまたカッコいいというか、ひたすらに良いなと思った。
もう1回くらいはスクリーンでたぶん観ると思う。

もう1つ感動したのは、昨日(3月25日)に東京でオーケストラ・ニッポニカの演奏会を鑑賞した帰り、新幹線にチケットを間違えて発券してしまった。訂正の手続きでだいぶ時間を取った。その時に対応してくださった係員さんが、とても丁寧で、嫌そうな素振りを微塵も感じさせなかった。そこに、プロ意識というのを感じてしまった。20分近くの出来事だったけれど、この経験は今後の仕事に取組むうえで大事にしたいものを与えてくれたと思う。
あまりにも感動して、車内で食うはずだったバームクーヘンをプレゼントした。喜んでくれていたので、本当によかった。

ちなみにオーケストラ・ニッポニカの演奏会は、今回は現代に近い作品がほとんどであった。その中でも、特筆すべきは永富正之の「一楽章の交響曲」だと思う。日本初演というプレミア感もあったが、それ以上に永富正之の作品を聴くことができたことに感謝と感動せざるを得ないのだった。

しばらく東京での演奏会は無い一方で、来月以降は師である大澤先生の作品舞台初演のために神戸に行く。神戸でも何かに感動できたらいいなと思う。


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