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#5 地産地消!『国産小麦』で美味しいパンを作りたい! 第5話

■第5話 農地探し! その②農業委員会に行ってみた

こんにちは、GreenLushです。

国産小麦の自給率向上と普及を目指して『自分自身で作る!』
という目標を掲げ日々奮闘しています。

前回、小麦栽培のための農地を借りる、という話をしました。

『農業経営基盤強化促進法』に基づき利用権設定という申請を自治体の農業委員会に対して行い、許可が下りれば農家ではなくとも農地を使用する権利が得られる、というのが前回までのお話です。

そこで今回は実際に農地を借りる為に農業委員会の窓口に行った際の様子についてお話します。

これから農地を借りて農業を始めようとする方に少しでも参考になれば幸いです。
※私の暮らす自治体に限った決め事や流れもあるかと思います。
※詳細はお住みの農業委員会にご確認ください。

はじめに、農地を借りるまでの簡単な流れです。

①借りたい農地を探す
②農地が見つかったら農業委員会に”借りたい”意思を伝える
③農業委員会の担当者から農地の所有者の連絡先を教えてもらう
④自ら農地の所有者に連絡を取る
⑤利用権設定の条件(目的、期間、賃料、その他取り決め事項)を所有者と直接交渉する
⑥借人(自分)と貸人(所有者)間で合意が取れたら利用権設定の申請書を記載する
⑦申請用紙、その他必要書類を農業委員会に提出する
⑧毎月行われる農業委員の総会で協議し、許可が出たら利用権設定が締結され、農地が使用可能となる

といった感じの流れになります。

まずは、どんな場所に、どの程度の広さの農地を借りたいかイメージしてみましょう。

私の場合、小麦栽培をしている事を多くの方にアピールしたいので、
・なるべく車通りの多い道路沿いの農地
※逆に大きすぎる幹線道路沿いの場合ですと、将来的に商業施設などの農地転用の可能性が出てきてしまうので避けたい

が第一条件となります。

次に広さですが、私は何事も小さく始めて大きく育てる事をモットーにしていますので、今回も例外ではなく小規模からスタートしてみたいと考えています。
・面積は約10アール前後(1000m2)

これが第二条件となります。
ただし、将来的に規模を拡大する事も視野に入れ、周辺環境も重視しておきます。具体的には、住宅地付近でない事、周囲に将来的に使えそうな農地があるか、などです。

ざっくりこのようなイメージを持って実際に農地を探し始めると良いと思います。

しかし身近に農地がある場合でも、どの農地が借りられるか(または買う事ができるか)、見た目だけではわかりませんよね?

そこで登場するのが『農地台帳』です。

『農地台帳』とは自治体の農業委員会が管理する、農地を記した地図の事で、農地の所有者の意思、つまり『貸したい農地』『売りたい農地』の場所等の情報を閲覧することができるものです。

自治体の農業委員会が管理する農地台帳は紙ベースの地図ですが、それ以外に『農地ナビ』という名称で数年前からweb上で無料公開されるようになった農地台帳があります。

↓↓↓URLのリンクは下記↓↓↓


しかし、webの農地台帳、『農地ナビ』は情報が逐次更新される訳ではないため、やはり最新の情報として正確なのは農業委員会の紙ベースの農地台帳になるようです。

その為、農地台帳を確認する為に、何度も農業委員会に足を運ばなくてはなりません・・・!これが地味にしんどい・・・!

さて、農地ナビやGoogleMapを使用し立地のイメージを膨らませ、実際に現場に足を運びながら理想とする農地の検討(妄想)をしたうえで、ついに実際の農地台帳を確認しに農業委員会に行ってみました。

農業委員会の窓口に行くと、いつでも誰でも台帳を見せてくれます。
事前予約も不要であれば、極端な話、窓口で声をかける必要もないようです。と言うのも、あるおじさんは、ふらっと来て黙って農地台帳を見てそのまま帰って行く・・・という光景も見ました。

私は今回初めてということもあり、窓口担当の方と一言交わし台帳を見せてもらう事にしました。

台帳はA3の地図が各地域毎にファイリングされている形式です。
事前にイメージしていた地域のファイルを手に取り実際に探し始めました。
紙の地図ですので、色分けで農地の情報を識別できるようになっているようです。

黄色・・・『貸し希望』
赤色・・・『売り希望』

といった形です。

・・・。

・・・しばらく眺めて感じた感想は、『貸し希望、売り希望の農地の数、思ってたんと違う・・・!』です。

そうです、農地が全然ないのです・・・!

『農業の後継者・跡継ぎ不足』
『農地なんて余りに余っている』
『遊休農地、耕作放棄地が社会問題』

これらの文言やキーワード、よく聞きますよね?
それはそうなのかもしれません。おそらく事実だと思います。

ただ、一方で盲点だったのは『農地を貸すなり、売るなりの意思を示す人の多さ』とは全くの別問題だったということです。
『使ってない農地=手放したい農地』ではないのです。残念ながら。

農業委員会の方に『これですべてなんですか?』と思わず聞いてしまったほどです。

感覚的なお話になって申し訳ありませんが、一見、遊休農地のように見える農地の数に対して貸したい農地(売りたい農地)の数は50分の1程度だと思います。

事前にイメージしていた農地がそもそも借りられないという可能性が出てきました・・・。

農地を確保できるまでまだ先が長そうです・・・。

今日はここまでです。
最後までお読み下さりありがとうございました。

続く・・・

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