東京佼成ウインドオーケストラ演奏会~宇都宮公演
2023年7月9日、日曜日。千葉から宇都宮まで行ってまいりました!この演目なら行っちゃうよね、ていう演奏会。
指揮:大井剛史(TKWO 正指揮者)
吹奏楽:東京佼成ウインドオーケストラ
会場:宇都宮市文化会館 大ホール
曲目
たなばた(初稿)/酒井格
行進曲 「煌めきの朝」/牧野圭吾
マーチ 「ペガサスの夢」/水口 透
ポロネーズとアリア ~吹奏楽のために~/宮下秀樹
レトロ/天野正道
フルート・オーボエ・ファゴットと吹奏楽のための「いちご協奏曲」/酒井格《世界初演》
フルート:瀧本実里
オーボエ:山本楓
ファゴット:柿沼麻美
休憩
148の瞳/酒井格
さよなら、カッシーニ/酒井格
森の贈り物/酒井格
アンコール:アイラブユー/清水依与吏(編曲:酒井格)
たなばた(初稿)/酒井格
イントロ部分、少し違ったのかな。打楽器パートは違いが比較的わかりやすいように感じました。
当時の酒井氏の音大時代の教員や師匠からの助言で少し修正されたのが今出版されている「たなばた」。
初稿版を聴くと、修正後は、より効果的で洗練された曲になっていったんだなと思う。
ただメロディはほとんど変わらなかったと思う。だから当時この曲に出会った人たちは早く伝えねば、と思ったんじゃないだろうか。ほんといい曲だもの。
多少の修正はあれど、印象はそのままに、初の作曲がそのまま出世作となった今作品。
色々な作品のオマージュもあり、吹奏楽好きにはたまらない曲。
打楽器の違いは分かりやすくてホルンはあまり違いは無いかなーと思ってたら、中間部終わって早くなった時のホルンの伸ばしが無くて思いのほかびっくりしてしまった。やっぱりこの伸ばしはあった方がいい。
テンポアップした後の主題部でなぜだか感動して涙目になった。
実は「たなばた」は私が中学2年のコンクールで吹いた曲。やっぱり演奏を聴くと色々思い出してしまいますね。
最後のトロンボーンのグリッサンドは安定のたなばたポジションでした!
大井さんの指揮がわかりやすく、エネルギッシュでとてもよかったなぁ。
2023年度全日本吹奏楽コンクール課題曲4曲
実は全部聴くのはこれが初。コンクールは参加しますが決まった1曲しか知らなかったもので・・・。4曲がそれぞれジャンルがバラバラで、さらにそれぞれに難しさも。今年の課題曲はどれが人気になるんでしょうね。
演奏はどれも慣れたものでスマートな演奏。
「煌めきの朝」は聴く分には全然難しく感じない。トランペット大変そうーて感想くらい。やってみてください。。。ねぇ?(意味深)
王道マーチのつくりになっていてメロディとリズム隊のバランスは素晴らしい。でも、それがアマチュアで出来たら、苦労しません・・(意味深2)
「ポロネーズとアリア」は大河ドラマ味あったなぁ。好き。金管思いっきり吹いていい感じが楽しそう。
「レトロ」は絶対難しい。ドラムセットの前にトータルでレベルが高くないでしょうか?(汗)強豪校は演奏するのかなぁ。天野作品だし。
「ペガサスの夢」は6/8マーチ。個人的にマーチ慣れしてる団体なら得意な曲と思う。ぜひ演奏してほしい。いい課題になると思うな。
フルート・オーボエ・ファゴットと吹奏楽のための「いちご協奏曲」/酒井格≪世界初演≫
フルート:瀧本実里
オーボエ:山本楓
ファゴット:柿沼麻美
第1部のメイン曲。ソリスト3名はいちご色のドレスに身を包んで演奏されていました。
これはもう一度じっくり聴きたい曲。同じテーマが各パートで演奏されて少しドラマチックというか、緊張感あるテーマにドキドキ。いちごという甘いイメージから序盤は離れていたので、どんな曲になるのかなぁとワクワクドキドキしていました。
2楽章の緩徐楽章の甘いメロディはほんわかピンク色を感じました。穏やかな午後に聴きたい旋律。
3楽章では各ソリストの長いソロが聴きごたえがあって最高でした。特にファゴットのソロが特に良かったです。低い音から高い音まで駆けあがる感じが、ゾクゾクしました。
曲が終わり万雷の拍手のカーテンコール!とても素晴らしい曲とソリスト3名、そして佼成の伴奏でした♪
148の瞳/酒井格
第一印象はちょっと変わった曲。ホルンの使い方が王道だなと思いました。
ハーモニーとか不穏なところとか難しそう。
サックスのデュオは難しそうだけど奏者は演奏したくなるだろうと思います。
高校生吹けるのかしら?ってくらいレベル高い曲ですね。
プロのサックス奏者の本気を見ました!
さよなら、カッシーニ/酒井格
個人的に今回の演奏会の中で、一番お気に入りな曲になりました。
このタイトルの「カッシーニ」とは土星探索機のこと。酒井さんのカッシーニへの感謝が込められている作品。
探査機カッシーニついて詳しくはこちら(Wikipedia)でも。
序盤のコーラングレ最高!もう大好き!
宇宙の壮大さ、力強さを感じるメロディーを奏でる金管楽器が特に良かった。ホルン本当においしいと思う。トランペットかっこよすぎる。
おそらく終盤のクライマックス、カッシーニが土星の大気圏に突入した様子を表した箇所は涙ぐんでしまうほど。
そのあと、最初の導入部に戻るあたりがまたぐっときた。コーラングレの切ない音。
酒井さんからのカッシーニへの愛を感じました。
全編通して勇壮なホルンのトゥッティがたまらない。酒井さんはホルンを王道な使い方しててそこが最高だなと思った作品でした。
森の贈り物/酒井格
2部ラストは森の贈り物!待ってましたな名曲!
序盤は大人の演奏らしくあっさりと。
割とクールな演奏だな、さすが大人!と思いきや、最後のffの部分は究極にたっぷりしっかり伸ばしてた。そこもまた対比があって良かったと思う。
中間部の早いところはめっちゃ早かったbpm130-140くらいかな?急き込む感じが良かった!
基本、どこかで間を置かず最後までスピード感をもって演奏。一気にアッチェレランド。
たぶん難しい曲ほどそう感じさせないのがプロ、なんですよね。この曲演奏したことのある人は分かると思うのですが、ああは絶対吹けないよー。
参考になるようで、いやもうレベルがっとなってしまい、終始、「ほー」と思いながら聴いていました(マジで)。
メインプログラム終わりに、酒井格先生壇上に。盛大な拍手とともに、迎えられ、嬉しそうな先生。
そしてアンコールの前に指揮者の大井さんのMC。(実は大井さんのMCいつも秘かに楽しみにしてるんです)
アンコール曲は、酒井先生の作曲活動の一面、とのことで春の選抜高校野球の行進曲から選ばれたそうです。
アンコール:アイラブユー/清水依与吏(編曲:酒井格)
最後に爽やかなマーチで締めくくることができて、最高の気分で会場を後にしました。
ロビーには酒井先生がいらっしゃって、観客のファンに囲まれていましたね。
最初、遠い場所だからと悩んでいたけれど久しぶりにプロの演奏会で聴くことができて、本当によかったです。
酒井格作品+今年の吹奏楽コンクール課題曲、ということで、なんて俺得なプログラムなんだ!!と唸った演奏会でした。(この俺得の意味は酒井作品好きなのと今年の自分のコンクールに係っています)
酒井氏の作曲家人生の始まりから最新作までを表してる演奏会なのも本当に良かった。指揮者大井さんと東京佼成ウインドオーケストラの想いのおかげですね。
そしてなんとなんと、今日の演奏会のライブ録音を含む酒井格作品が収録されるCDが、CAFUAさんより発売予定だそうですよ!
大井さん曰く、「皆さんのお年玉の使いどころを考えるころに~」と言っていたので、年明けかしら?何にせよ、買いですし、すごく楽しみです!
余談
宇都宮駅まで行ってから会場に向かったのですが、裏テーマで絶対餃子が食べたかった私。
駅前はたくさん餃子屋さんであふれていますが、やっぱりみんみんが好きな私。ウツノミヤテラス内のみんみんは、すべてオートメーション化され、おひとり様でも入りやすかったです。
さらに店員さんもめっちゃ親切!とても幸せな気分になりました♪
では、長文で誤字などあるかもですが、ここまで読んでくださった奇特な方、ありがとうございました!
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