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「人からモノを買う」時代におけるブランド価値について

昨日お得意様とお話したことで思ったことがあり、今日はこの記事を書くぞ!と今朝から意気込んでいたんですが、こういう場合はいつも忘れちゃってることが多いので不安でした(笑)
今日は覚えられていたので、安心して書けます(笑)

「モノをモノとして買う」時代から「人からモノを買う」時代へ

人はモノを買う時に、そのモノが欲しいから買います。これは今も昔も変わらない本質的な行動原理といえます。しかし、そのモノを選ぶ判断基準、もっと簡潔に言えば「なぜ欲しいと思うか」という部分については、若干の差異があります。こと嗜好品に関しては、特にその傾向が顕著であるように思えます。

広い意味で、ブランド志向になっているのではないでしょうか。

ブランドといっても、ティファニーやエルメスといったものだけじゃなく、人物も含みます。ブランド志向というよりはファンといってもいいかもしれません。「この人が売っているから信頼できる」「この人を応援したい」などの理由で「欲しい」と思う場面が増えているように感じられます。

あるモノをモノとしてのみ認識して買うのではなく、人からモノを買う、換言すれば「その人が売っている」事自体に価値を感じているから買う、そんな購買心理が働いて、機械化が進む昨今の時代背景にあった市場が形成されているのではないでしょうか。

「人」のブランド価値が軽視できない理由

人からモノを買う、いうなれば「人」が「ブランド」として機能している現代において、そのブランド価値は絶対に軽視できません。なぜならば、「人」のブランドの歴史は、イコールその人の人生だからです。

当店は2020年1月4日に開業しました。そのため「GreenFive Coffee」というブランドの歴史は、今日現在で1年ちょっとしかありません。これをどう受け止めるかは受手次第ですが、「1年だからまだまだこれからだよね」と応援していただける場合もあれば、「やっぱ1年程度じゃたいしたことないんじゃね?」と来店前から見限られる場合もあります。

それが、私個人がブランドとして機能したならば、私は現在29歳ですので、ブランドの歴史も29年といえます(今年で30周年!)。年寄りが必ず偉いというわけではありませんが、経験や年輪を積んだほうが個人のブランド価値としては高くなりますので、開業半年のおじいさんであっても、ビジネスによっては70年来の老舗にも匹敵する個人ブランドが形成されることもあるわけです。

これは「30歳の自分という人にお客様がついているならば、たとえ開業間もなくだとしても自信を持っていいんだ」というポジティブな面と、「100年の歴史をもつ服屋にあって、20歳のバイトが自分にお客様をつけるのは5倍の努力が必要になる」というネガティブな面を併せ持つ事実です。そのため、お客様が「人」と「モノ」のどちらに価値を感じて購買してくださるのか、その分析は日々必要です。

ともあれ、少なくとも「自分は10年前から飲食業に従事しているのに、なんで60歳のおじさんがやってるあのお店のほうが人気があるんだ」などといった態度は、人としてのブランド価値を軽視しているに他なりません。100%とはいいませんが、昨今のお客様は実績や能力ではなく「人」にブランド価値を感じて購買行動に移ります。とても極端なことをいえば、ブランド価値を感じられない人が提供しているモノだったら、たとえ業界的に認められたモノであっても「粗悪品」と評されることすらあります。

人が感じる「ブランド価値」は5感に作用する

私も好きな飲食店の丼ものがあるのですが、そこの店主があまり評判が良くなく、いい食材を優れた技術で調理されているにも関わらず「美味しくない」と評されているのをよく耳にします。反対に、化学調味料のみで調理しているんじゃないかと思わせられるほどの料理にも関わらず、「人」に魅力がある某料理店は「自然な味わいが美味しい」と評判だったりします。

「人」がもつブランド価値が、感じる味わいすら変えてしまいます。

日本は言わずとしれた技術大国です。わびさびや調和を重んじる和食文化、精密さと実直さが織りなすものづくり技術、世界に誇るドリップコーヒーなどなど、モノがモノとして買われていく土壌は十二分に揃っています。そんななか、取捨選択されて生き残れるのは、「人」のブランド価値が醸造されたモノなのではないかと、そう思います。

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GreenFive Coffee
https://www.g5market-greenfive.com/
Tel... 090-9058-5839
Mail... greenfive.coffee@gmail.com
LINE... @054fsafe

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