ミアと禁断の創薬レポートのあとがきについて
前回の記事からあっという間に一ヶ月。その間に、ずいぶんと世界が変わってしまった気がしています。
外出自粛中、とにかくひたすら書いてます。もともと引きこもりだったので生活パターンは変わらないんですけど、家が騒がしいのはどうにもなりませんね。
ミアは毎週土曜日の夜に更新してます。こんな時期なので病気、しかも感染症の話なんか読みたくないよってかたもいらっしゃると思います。そういう方は、どうか無理をなさらずに。心の平穏を大事にしてくださいね。
今の状況って、ものすごくストレスフルですが、普段考えないことを考えるいい機会なのかもなって思います。今までと見えるものが違ってしまって、わたしは今、過去の作品を書き直したい欲がむくむく湧いて大変です(苦笑)
実は、ミアには、翻訳版にだけあとがきをつけています。
ミアと禁断の創薬レポートをお手に取っていただきありがとうございます。
こちらのお話は、現実世界の創薬現場の実情を混ぜ込んであります。
2015年大村 智教授がノーベル生理学・医学賞を受賞されました。教授が開発した薬、イベルメクチンはオンコセルカ症という、失明を引き起こす難病の治療薬です。これは無償で提供され、主に、開発途上国の人々が多く救われました。
ですが、この薬が無償で提供されたのは、製薬会社がそれまでに犬のフィラリアの治療薬として利益を上げていたから、という現実があります。
未だ、開発途上国の人はたくさんの難病を抱えていますが、薬はできていません。儲からないからです。購買力のない人への薬というのを、製薬会社は作らない――というより、資本主義の社会では作れないのです。
もちろん、こちらは少女向けエンターテインメント小説なので、ミアたちの冒険、恋などを楽しんでいただけるのが一番嬉しいのですが(作者も楽しんで書きました!)、この縮図の世界で何か少しでも感じるものがありましたら、作家として本望です。最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました!
コロナの薬がどんどん開発されていくのを見て、ふとこのことを思い出したのでした…。
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