建設機械発達の概要(トラッククレーン)

1.トラッククレーン

 トラッククレーンは上部機構はショベルと同様であったから技術上の問題はなかったが、シャーシがなくてわずかの需要では製造に乗り出すメーカもなく、一般には米軍払下げの中古品(P&H、ミシガン、ベイシティ等)が利用されていた。防衛庁発足後トラッククレーン国産化の要求が起り、協会が依頼をうけて作製した仕様書によってようやく昭和29年3月に10KT(6t神鋼)、昭和29年4月に日立18t、昭和29年に住友18tが製作されるに至った。一般需要者は価格と納期の点であまり利用できなかった。その後昭和32年4月に55TC(8t)及び105TC(10t)、昭和32年に255ATC(20t)、昭和34年2月には日立7tトラッククレーン等が製作された。
 これらのうち、7~8t級トラッククレーンは8t級トラックのシャシーに架装されているので価格納期の面でも有利で今後普及するものと思われる。

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(↑)神鋼 55TCトラッククレーン

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