お花を切るということ
いつもお稽古の時
前準備が大変でしょ〜。
と声をかけて下さるのは、
パッチワークを教えている先生です。
お教室の前準備というのは
かなりの手間がかかるものです。
多分どんなジャンルも先生は準備に
かなりの時間をかけてます。
テーマを考え予算を考え
材料にどんなものを使うか考え
注文買い出しに行き、当日に合わせて
下準備をして、心地よく無駄な作業なく
お稽古ができるように全てを整えます。
生花を扱う場合は特に
価格は日々変動するばかりか
天候次第で手に入らないこともあるし
前日や当日でなくては準備できない
ことも多く、でもきちんとしないと
花の保ちにも関わってきてしまいます。
それでも私はドライやプリザでなく
生花にこだわってしまいます。
枯れてなくなってしまうものに
何千円とかけるのは本当に贅沢な話
だと思います。今は本物と見紛うほど
造花もクオリティが高いですし。
でも生きている花には存在感があり
エネルギーを感じ、また理屈抜きで
生花に触れる時間は楽しいものです。
フラワーアレンジメントを教えていると
よく、お花が可愛そうで短く切れない
という生徒さんがいます。
私も最初の頃は切るのが恐ろしく
相当長く切って深く刺してました。
先生によく見つかってバッサリと
切られてましたが(笑)
でも
かわいそうで切れない、という感覚。
それもとても大切だよって思います。
切り花として育てられたものが
ほとんどですが、まさに今、綺麗に
咲いているお花の命をハサミで切って
しまうのですから。きっとお花が好きで
習いに来てるのだから、尚更そのように
感じることもあるでしょう。
でもだからこそ
花1輪1輪、葉1枚1枚に命が宿っていて
それを自分の手で大切に1つの作品に
仕上げた時、造花にはない存在感と共に愛おしさが自然と込み上げてくるんじゃ
ないかなと思います。
普段お花を買わないという人も
道端に咲く野草一輪でもいいので
食卓に飾って元気をもらってみて
欲しいなと思います。
花って花弁から花粉の先まで精巧に
デザインされていて、本当に素敵です。
ぜひ手にとって観察してみてください。
思わずはなしかけちゃうかも(笑)
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