オチャノキの新たな使い方を探すため、学生の力を借りてみた!〜玉川大学 × オチャノキプロジェクト 後編〜
これまでの経緯
玉川大学芸術学部の堀場先生からご連絡をいただいたことをきっかけに、空間デザイン分野を取り扱う堀場ゼミで、オチャノキを使ったディスプレイ案を学生が考え、実際に形にする授業を産学連携プロジェクトとして行うことに。
前回のコラムでは、初回授業から学生プレゼンまでをお話ししました。
今回は、制作から実際に展示されたときの様子までお話ししていきます!
「オチャノキの新たな使い方を探すため、学生の力を借りてみた!〜玉川大学 × オチャノキプロジェクト 前編〜」はこちらからご覧ください↓
オチャノキプロジェクトとは
オチャノキプロジェクトは、オチャノキを始め、都市生活を支えるために作られてきた農作物や植物の持つ背景や新たな魅力を知ってもらいたいという思いからスタートしたプロジェクトになります。
私たちは、休耕地となった茶畑のオチャノキに新たな価値を見つけて素材として活用することで、都市と里山の循環に繋げています。
オチャノキプロジェクトの詳細は、下記のサイトをご覧ください!
プロジェクトの流れ
11月17日 安全性を担保せよ!制作に向けての相談会を開催
"茶農家さんとの繋がり"から着想を得た「Cherish the connection 繋がりを大切にする」というコンセプト案。
学生が制作した作品は、3月に行われる"まちだECO toフェスタ"というイベントで展示されることが決定しました。
このイベントで作品を展示する上で、制作にあたりどのようなことに注意すべきか、追加で考慮すべき要素はあるか、といった内容についての相談会となりました。
どんなにアイディアが素晴らしいものであっても、設置して危険性のあるものは展示することができません。
オチャノキの枝を使用する際は、枝が目に入らないように枝の形を整える必要がありますし、什器を設置するのであれば倒れないような設計にする必要があります。
見た目の美しさだけでなく、安全性も確保する。
私たちが普段現場で気をつけていることを、リアリティを持って感じてもらえていたら嬉しいです。
1月12日 制作するって難しい!制作お悩み相談にお答えしました
制作する中で出てきたお悩み事についての相談会が開かれました。
オチャノキの枝に吊るすオーナメントの素材をどうすれば良いのか悩んでいる、オチャノキについての説明を什器に記載したが見えづらいのではないか、などなど。実際に制作してみたことで分かってきたことや、出てきた問題がたくさんあるんだろうな、と感じました。
そこで、「ディスプレイの一貫性を持たせること」や、「分かりやすさ、伝わりやすさに配慮すること」の重要性についてお話ししました。
これらも、私たちが普段からお客様にご提案する上で大切にしていることになります。
1月19日 最終授業で作品がついにお目見え
什器班と装飾班に分かれて、完成したディスプレイ作品のプレゼンをしていただきました。
什器は、Tamagawa Mokurin Projectの一環として、玉川学園内で伐採された木材を使用したとのことでした。什器は正面を避けて設置することで、フォトスポットとしての機能も果たしています。
Tamagawa Mokurin Projectの詳細は下記をご覧ください↓
急須でお茶を淹れる際の、旨みの詰まった最後の一滴は「ゴールデンドロップ」と呼ばれています。オチャノキの枝を用いた装飾は、そんなゴールデンドロップから着想を得たディスプレイとなりました。
さらにオーナメントは、お茶の葉を和紙に練り込んだ上で、表面に金箔が付けられており、学生の皆さんのアイディアが光る作品となっています。
前回の制作相談会はオンライン開催だったため、このとき初めて作品を拝見しましたが、一つ一つが丁寧に制作されているのを感じました。
このディスプレイ作品の魅力が最大限に伝わるよう、さらなるブラッシュアップ要素としてアドバイスをさせていただきつつ、皆さんと一緒にディスカッションを行っていきました。
その中で、香りを噴霧させられたら空間としての魅力がさらに高まるのではないか、という話に。
そこでグリーンディスプレイが度々お世話になっている、アロマを取り扱うサンク・サンスさんにご協力いただくことになりました!
3月3日 半年に渡るプロジェクトの集大成がここに!
ついに、作品が展示される日がやってきました。
町田市バイオエネルギーセンターで開催された「まちだECO toフェスタ」にてオチャノキディスプレイが展示されました!
およそ150名もの方々が足を止めてディスプレイ作品を見てくださりました!
オチャノキプロジェクトの説明や今回の展示についての説明を、学生の皆さんが積極的に行っているのが印象的で、だからこそこれだけの人たちが足を止めてくださったのだろうと思います。
また、サンク・サンスさんからオチャアロマをご提供いただき、同じくご提供いただいたアロマディフューザーで香りを噴霧させました。
オチャアロマは、オチャノキから抽出された蒸留水と天然植物精油をブレンドしたアロマとなっています。
落ち着く素敵な香りですね、というご感想をたくさんの方からいただきました!
最後に
イベントは、無事に終了。
同時に「玉川大学 × オチャノキプロジェクト」も終了となりました。
オチャノキプロジェクトは、都市と里山を繋ぐことを目指しています。
今回のプロジェクトを通じて、学生の皆さんを始め多くの方々にオチャノキプロジェクトを知っていただけたことを嬉しく感じています。
半年に渡ったこのプロジェクトが終わることに寂しさを覚えつつ、学生の皆さんがこれからもたくさんのことを学んでいってくれることを祈りつつ。
オチャノキプロジェクトをより多くの方々に知っていただけるよう、一層励んでいこうと思います!
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