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オチャノキの新たな使い方を探すため、学生の力を借りてみた!〜玉川大学 × オチャノキプロジェクト 前編〜



ことのはじまり

今から約1年前。
玉川大学芸術学部の堀場先生からご連絡をいただいたのが始まりでした。

空間デザイン分野を取り扱う堀場ゼミで、オチャノキを使ったディスプレイ案を学生が考え、それを実際に形にしていく授業を行えないか、とのご相談。
産学連携プロジェクトは初めての試みですが、オチャノキプロジェクトを多くの方々に知っていただきたいという想いを持つ私たちにとって、とてもありがたいお話でした。
どんな流れで授業を行なっていくのか、学生の制作した作品をできるだけ多くの方々の目に触れていただくためにはどうすればいいか、などプロジェクトの企画が進んでいきました。

結果、どんなプロジェクトになっていったのか。
今回は、半年に渡ったこのプロジェクトについてお話ししていきたいと思います。

オチャノキプロジェクトとは

オチャノキプロジェクトは、オチャノキを始め、都市生活を支えるために作られてきた農作物や植物の持つ背景や新たな魅力を知ってもらいたいという思いからスタートしたプロジェクトになります。
私たちは、休耕地となった茶畑のオチャノキに新たな価値を見つけて素材として活用することで、都市と里山の循環に繋げています。

オチャノキプロジェクトについて気になる方はぜひ下記のサイトご覧ください!


プロジェクトの流れ


6月9日 オチャノキプロジェクトを熱く語った初回授業!

まずは、オチャノキプロジェクトについて知ってもらうところからスタートしていきました。
休耕地となった茶畑はどんな状態になっているのか、それを私たちがどのようにして活用していこうとしているのか、今までの活用事例なども踏まえて説明していきました。

学生の皆さんがとても真剣に話を聞いてくださっていて、私たちとしても嬉しい限りでした、、、!
授業後に、学生の皆さんからの感想を拝見する中で、私たちが伝えたかった「オチャノキプロジェクトを理解し、賛同してくださる茶農家さんやNPOの方々がいなければ、そもそも始めることのできなかったプロジェクトなのだ」ということが、きちんと伝わったことが分かり、それもまた嬉しく感じていました。
オチャノキプロジェクトは、ただ素材としてオチャノキを活用するのではなく、都市と里山を繋いていくプロジェクトなのです。

また、学生の皆さんから茶農家さんへの質問もいただきました。茶農家さんに共有させていただいたところ、とても丁寧にご回答いただきました!
リアルな意見を聞けたことで学生の皆さんも理解が深まったのではないでしょうか。産学連携プロジェクトを行うことで、里山と都市の学生を繋ぐ架け橋になれたように感じました。


6月27日 本物のオチャノキとご対面!

クリスマス内覧会は、グリーンディスプレイが毎年開催している展示会です。グリーンディスプレイでは、海外のクリスマス視察を毎年行っており、その情報をもとにトレンドを踏まえた展示会を行っています。
ディスプレイを考える参考に、堀場ゼミの学生の皆さんに来ていただきました。

写真の『Lighting Tunnel』エリアでは、光のトンネルの土台となっている木の枝の一部に、オチャノキが使用されております。
このように、オチャノキの枝の活用事例を交えつつ、クリスマス内覧会のコンテンツについて解説していきました。

「あのエリアの要素を取り入れることはできないか」など、学生の皆さんのアイディアのヒントとなることにも繋がる機会となりました!


6月30日 アイディアきらめく!企画発表の日

3グループに分かれて考えてもらっていた、企画の発表日。
どんな企画になったのか、ドキドキしつつも楽しみに待っていた日です。

発表を聴きながら、どのグループもオチャノキプロジェクトについて学び、それを自分たちの中で解釈した上での表現を、真摯に考えてくださったのだと強く感じました。

"茶農家さんとの繋がり"という部分から着想を得たグループ、展示時期の季節性を踏まえつつ若者にも伝わりやすい"映え"を狙ったグループ、これまで人の手付かずだったオチャノキに"光を当てる"ことを表現したグループと、それぞれの想いが伝わる企画でした。

私たちからは、こんな要素についても考えてみた方がいい、といったポイントや、実際に施工するとなった場合どのようなことに気を付ける必要があるのか、といったことをフィードバックさせていただきました。
このフィードバックをもとにブラッシュアップが重ねられ、次の最終プレゼンに繋がっていきます。


7月21日 "みんな違ってみんな良し"な学生プレゼン

ついに、プレゼンテーションの日となりました。
この記事の冒頭にもありますが、産学連携プロジェクトは今回が初めて。私個人としても、数年前まで学生だった身なので「教わる」立場から「教える」立場に変わったことへの新鮮さと、かなりの緊張を感じておりました。。。

3グループともに、前回フィードバックをした内容が踏まえられ、ブラッシュアップされたプレゼンとなっていました。
さらに、モックアップも制作してくださっていたことに驚きました!
コンセプト説明では、ディスプレイを通じてどんなことを伝えたいのかを改めて説明していただき、具体的なディスプレイイメージについては、モックアップを踏まえながら説明していただきました。

プレゼンを聴き、どのグループのアイディアも本当に素敵だなと感じました。オチャノキプロジェクトについて、そしてそこにある想いについて理解してくれている、ということが何よりも嬉しく感じました。


あっという間に授業前半、終了!

学生プレゼンをもって、授業全体の半分が終了しました。
協議の結果、"茶農家さんとの繋がり"から着想を得た「Cherish the connection 繋がりを大切にする」というコンセプトを打ち出したグループ案が採用され、実際に制作していくことが決定しました。

制作から展示までの様子については、後半編でお話ししていきます!


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