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革とスエード、表と裏。

まさに「表と裏」の競演


今回ご紹介させて頂くのは
そんな使いこなしのお話でして。

「素材」

の話なんですけども、その前に・・・


ご登場頂きますのは県内よりお越しのK様、
もう何度となく当日記に
ご登場頂いておりまして
誠にありがとうございます!

おクルマはご覧の通り

”GRヤリス RZ Hi-Performance”

でございます。


今回そんなK様にご用命頂きましたのは

”レザーEXCLUSIVE”

のインテリアプロダクトでございまして、
そこで採用して頂いた仕様というのが

「表と裏」

の話へと展開するわけですが、

もっと直接的にわかりやすく言うと

”革とスエード”

の使い分けでした♪


素材自体は共に人工素材。

でも、
本来はレザーがあって、その裏側が
そのままバックスキン。

Ultrasuedeやアルカンターラの名称で
有名なこの素材も、
バックスキンを模した人工素材。


要するに

「革とスエードのコンビ」

というのは言い換えれば、

「表と裏を並べて使う」

っていうことになるわけでして
これがまた面白いな~♡

なんて思う次第でございます。


あんまりケースとしてはないですよね?

同素材の表と裏を同時に
デザインとして使用するケースって。

他になにかあるかな・・・?

と、
考えてみるけどやっぱり出てこない。


だからこれって
かなり珍しいケースだと思うんですよ。

クルマではなけどバッグとかなら
”ボッテガ”
とかですね?

まさにこの

「表と裏」

の使い方がアイデンティティに
なっていますね。


前置きが長くなりましたが
そんな素材の話から今回の作業。


フードとクラスターが一体成型の純正メーターパート


まずは


こちらのメーターセクションから。

500万円級の・・・
って
あんまり金額の話から入りすぎるのは
良くないんですが(汗)

でも、

ついついそんな事を考えてしまう
GRヤリスのメータークラスター。


この一体成型品。

どうしてもこのパートを
いわゆる”高級車”に見立てるために

「フード」と「クラスター」

を別々にする必要があると考えて、
最も視覚的にわかりやすくするのは

それぞれが別の素材

で構成されている姿だろうな、と。


でも、純正はご覧の通りの一体成型。

であれば・・・?


”切断するしかないだろう”


というシンプルな結論に(笑)


全体をUltrasuedeで形成し、別体としたフード面を黒革で魅せる


もちろん、言葉で言うほど
簡単なことではなく・・・

難易度としてはこれ間違いなく

G難度相当の離れ業

であることは確か。


こちらがGRヤリス向け
レザーEXCLUSIVEの

「メータークラスター」

今回はグレーステッチにて。


何度も触れますが、
まだ!

まだ”切ること”は出来たとする。

ですが切ったそれぞれの部品に
それぞれの加飾を施して
切断面は完全に覆われる形に。

それを

再び復元して一体にする

という事がもはや想像を超えた
高い技術なんです。

いつもながら手前味噌ですが・・・。


切断し復元している。と言われても信じ難い美しいアールを実現


この断面から

”苦戦の程”

を知ることは不可能。

極めて優雅、苦労の姿など
一切感じさせない緩やかなアール断面。

でも、
それこそが「一流の技」たるもの、

いかにもサラリと常識はずれなことを
平然とやってのけるのがカッコ良い。


(本当は一体化でもケガキ線とかあるんじゃ?)


なんて、懐疑的になる気持ちも
わかるほどに美しい曲線を描き

現実に
「表と裏」
をステッチが繋ぐ美しいディティール。


フード手前であえて張り合わせのステッチが本格志向な印象を深める


そして、大事なことはこの復元における
「強度」。

これがまた、意地悪心でわざと
強引な負荷をかけたりしても

”一切動じない強度”

を実現しています。


例えばこれが”社外加工品”だとは
知らないメカニックの方なら

疑うこともなく”全開で”
このパートを引っこ抜く。

実際にそういう構造だから。


そんな事も充分想定し、

「純正時と何ら変わりのない扱い」

を当たり前に提供する品質。


加工は美しいが、

”扱いはくれぐれも慎重にね?”

・・・ではまるで骨董品。

車の部品はそんなやわであっては
いけないというのが基本線。


と、
充分にこのメーターがいかに

”非常識的なものか”

を語らせて頂いたところで(笑)


再び純正の状態を、


「高額車だが決して高級車ではない」

・・・は、

かのPORSCHEを表現する
有名な言葉ですが、

価格を性能に求めるのであれば
類稀な完成度、作品のGRヤリス。

ただ、

このプラスチッキーを毎日眼にしながら
どんな優れたコーナリングでも
高揚感は恐らく半減する。


高性能車であるほどに

”メーター”の存在”

はファミリーカーとは
少し意味が変わる。

そんなメーターを囲む素材が
”レザー&ステッチ”
ならこの上ない。


そんな
表である革、裏であるスエードが
織りなすメータークラスターを
インストールさせて頂いた後、


この日、K様には
もうひとつのパートにもご用命を頂きまして

それがこちらの
”室内Aピラーパネル”。

上級グレードは標準で

”JBLサウンド ピラースピーカー”

が備わる特別な雰囲気ただよう
Aピラーパネルを、


スピーカーを交わし、囲みこむようなラインが美しいピラー


こちらにもメーターと同じく

”レザー&スエードが織りなす”

上質コラボを優雅に採用。
これもやはり

「表と裏」

の競演。


逆側の純正時。

いかに500万円級とはいえ、
さすがにAピラーに加飾を施している
ケースは珍しいのだけど・・・



故にこの加飾を眼にすれば

”これまでの記憶にはない”

ほどのインパクトを感じて頂けると思う。

最高峰LEXUS LSでも
スエード素材の”丸張り”がやっと。


そこを
異素材を使ってコンビネーションさせ、
更にステッチラインで優雅に演出をする。

そんなAピラー
にはそう簡単にお目にかかれない。


プラスチックの状態を常に眺めていれば

”それが日常”

となるのは致し方ない。

買って手にしたその日からこの素材、
ましてや
他のGRヤリスも皆一様に同じ状態なのだから。


ピラーという1つのパートの中で、全く異なる2つの素材が極めて贅沢な気分を感じさせる


どんな道を、どんな天候で
ドライブをしていても

視界の隅、右頭上付近でかすかに捉えるのは
この素材と仕立て。

「こんなピラー普通じゃない」

と、時々眼にして
頭で考えつつ

シフトを操作してひた走る。


そんな時間が

”現実として日常になる”


想像して欲しい。



という事で
「室内Aピラーパネル」。

今回K様にはご覧のような仕様で
お愉しみを頂きましたが、

これは例えば

”パンチング仕様”

も可能ですし、

”ダブルステッチ”

でも良し。

必ずしも”ガラス側にスエード”
である必要もない・・・。


決めるのは全面的に

オーナーのセンスとアイデア

というのが
レザーEXCLUSIVEの流儀。

ぜひ気になったオーナーは
この門を叩いて欲しいと思います。




昨年の秋~冬

にかけて

BBS製純正18インチに惜しげもなく

ミシュランのスタッドレス

を履いていたK様。


思わずそれを見て

「春になったらもったいなくないですか?!」


質問したのが懐かしい(笑)

でも、きっとその時から計画済だった
ADVAN+NEOVA
のコンケイヴデザインを装着して
ご入庫頂いた今回。


国産モデルとしては超希少なこの

”非現実的モデル”


これからも存分に満喫して頂きたいと
思う次第です!

今回も複数製品をご指名下さいまして
本当にありがとうございました。

そしてまた新たなご相談も
楽しみにお待ちしております♪


END



「レザーEXCLUSIVE」 For.GRヤリス


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