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塩フォカッチャ誕生のお話

パネポルチーニ パン長 旗手かずお


 パネポルチーニのパンといえば、ずっしりと重くて、もちもちした触感でほのかに自然な甘みを感じる。

そんなイメージをしてもらえるかと思います。そんな私たちのパンづくりのはじめの一歩になった「塩フォカッチャ」のお話をしていきたいと思います。


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「塩フォカッチャ」が誕生したのは2006年です。 

まだ「パネポルチーニ」は開店してなくて、いまの1/3の改装前の小さな「タヴェルナポルチーニ」とオープンしたばかりの「バールポルチーニ」(現ラッテリア)だけでした。

それまでの私は、24歳で関西大手パン店の製造部長、26歳で老舗パン屋の副店長、27歳で肥後橋有名店の店長になるなど、パン職人としては少しばかり自信がありました。

ただ、よりクオリティの高い調理パンを提供するためには、料理も勉強する必要を感じていたために、知り合いの方に「ポルチーニ」を紹介していただきました。

意気揚々と入社しましたが、すぐに仕事の辛さに後悔することになりました。

朝早くから、夜遅くまで働き、人気店の大変さと慣れない仕事。。。

レストラン業に必要な接客・料理・酒類等のスキルが乏しく、ついてくのが必至で立場がなく崖っぷちでした。 

2ヶ月で10キロ痩せました。

そんな入社して半年が過ぎたころ、ある提案がありました。

先輩が某有名イタリアンで人気があった「フォカッチャ」のレシピを入手したらしく、再現できないかというお話でした。

そのレシピを見てチャンスだと思いました。自分のレシピで焼きたいと強く思いましたし、もっとおいしい「フォカッチャ」をつくれるとおもいました。

食べた人を笑顔にし、記憶に残るけど食べ飽きない、そんなずば抜けて美味しい「フォカッチャ」をつくろうとココロに火がつきました。


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一般的な、「フォカッチャ」はシンプルなパンでなかなか他店とは差別化しにくく、ずば抜けて美味しくなりにくいパンでしたが、「フォカッチャ」について、僕なりに長年疑問に感じていることがありました。

それは、単体で食べたときのパサついた食感です。

そこでまったく逆の発想でフォカッチャをつくることに決めました。

パサついた食感をしっとりさせて、
さらに食べた後の余韻が長く続くことを考慮した配合と製法を用いて、さらにそれを進化させて、ものすごく、しっとりもちもち、後にぷにゅぷにゅと言われる「フォカッチャ」にしようとしました。

そこから僕の格闘がはじまりました。

当然すぐに結果はでるわけでなく。。。

いろいろ試行錯誤し苦労の積み重ねの結果、 思い描いた「フォカッチャ」が完成しました。

しかし、お客さんがどう反応してもらえるかが一番の心配でした。

はじめてバールに8人分のフォカッチャをメニューにのしたところ、
15分で完売!

そこからあれよあれよと大人気パンに成長していきました。

そしてお客さんたちから「パンを屋をしてほしい!」とたくさんの声が大きくなり、パネポルチーニができました。 

パネポルチーニは、お客様につくっていただいたお店です。

塩フォカッチャ」が無ければ、「パンを屋をしてほしい!」との声も無かったと思いますし、パネポルチーニはなかったと思います。

すべて「塩フォカッチャ」が原点。僕にとっては、とても大切なパンです。

今も「塩フォカッチャ」がパネポルチーニを支えています。

僕にとって、たくさんの想いと苦労がつまったパンなのです。


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👆パンラボのライター池田さんは、パンの紹介や表現がとでもうまくて、パネポルチーニのパンや店や私に関して、少し照れてしまうくらいで、ありがたくおもいます。パン長はたてかずお


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「ごぶごぶ」で紹介されました


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