はんぶんこ
ある日の午後4時をまわった頃、お店の近くにある女子高校の生徒さんが来店しました。
その生徒さんは、なぜかお店の中をいったりきたり・・・何か悩んでいるようすです。
どうしたんだろう・・とみていると・・
どうも「もちパン」と「クリームパン」の間をいったり・・きたり・・ 2~3分は悩んでいたでしょうか・・
わたしは、なんだか微笑ましい乙女の迷いをそっと見守っていました。
すると生徒さんは、鞄からお財布をだし中身を確認しはじめました。
「あつ・・そっちの悩みかな・・・」
(^u^)
結局、「もちパン」ひとつをレジにもってこられましたが、その視線は「クリームパン」にくぎ付け・・・。
わたしは、お店の奥から店頭にだせない形のわるいクリームパンを〝おまけ゛しました。
すると・・とびきりの笑顔でお礼をいい、頭を何度も下げ、お店をでていきました。
数日後、その生徒さんが来ました・・・おかあさんをつれて・・。
前回のクリームパンのお礼にわざわざお二人で来られたのです。
わたしは、とっても恐縮しましたが、その親子に「とてもおいしかった!」と言われ
うれしくなりました。
その生徒さんは、それからもよくお店に来てくれます。
今では、迷うことなく「もちパン」と「クリームパン」を買っていかれます。
おかあさんと二人で、はんぶんこしているそうです。
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