バッテリーからカメラを考察【LUMIX&SONY】
皆さん、こんにちは。I'm a graphic designerです。
今回は、バッテリーサイズからカメラを考察するという何ともニッチでマニアックな回となります。どうでも良いような地味な内容で、皆さんにご興味を持っていただきお読みいただけるのか未知数ですが、カメラ愛、LUMIX愛にあふれる者の戯言として温かい目でお読みいただけたら幸いです。
今回の主役は、LUMIX S5のバッテリーパック「DMW-BLK22」とSONYのバッテリー「NP-FZ100」を中心に語らせていただきます。それでは、最後までお付き合いいただけましたら幸いです。では、はじまりはじまり〜。
バッテリーとカメラ
カメラによってバッテリーの品番が異なります。単三電池や単四電池とかだったら、汎用性が高くなりますが、ボディサイズと長時間撮影で制約が生まれます。まぁ、そういうわけにもいかないですね。
バッテリーの重量
続いて、バッテリーの重量をはかってみましょう。LUMIX S1のバッテリーは、ずいぶんと巨体ですから、どれくらいの重量なのか気になります。
LUMIX S1のバッテリー「DMW-BLJ31」
LUMIX S1のバッテリー「DMW-BLJ31」から。
重さは110gとヘヴィー級。貫禄があります。
2023年11月17日現在の対応機種は、S1、S1R、S1Hの3機種。かなり大柄なので、このバッテリーを採用すると当然カメラは大きくなりがち。今後どの機種に採用されるか要注目のバッテリーです。S1の後継機はこの「DMW-BLJ31」を採用するのでしょうか?気になります。
2011年12月22日に発売した1インチセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラNikon1 J1は、バッテリーおよびSDメモリーカードを含む、ボディーキャップを除く質量が、約277g。本体のみであれば、わずか約234gでした。S1のバッテリー約2本分しかありません。
LUMIX S5のバッテリー「DMW-BLK22」
続いて、LUMIX S5のバッテリー「DMW-BLK22」。こちらは重さは81gでした。
2023年11月17日現在の対応機種は、S5、S5M2、S5M2X、GH5、GH5S、GH5M2、GH6、G9pro、G9 proM2の9機種。(もし間違っていましたら、コメントでご指摘ください)LUMIXのバッテリーとして最重要バッテリーがこの「DMW-BLK22」と言って間違いないでしょう。SONYのバッテリーFP-Z100と同等のサイズ感ですし、S1のように大柄なサイズのバッテリーではないので、このバッテリーを採用すればSONY機のように小型軽量で設計が可能でしょう。
LUMIX GH5のバッテリー「DMW-BLF19」
参考までにLUMIX GH5のバッテリー「DMW-BLF19」も調べてみましょう。
対応機種は、GH3、GH4、GH5、GH5S 、DC-G9の5種。重さは76gとS5のバッテリーよりも5g軽かった。ちなみにGH5は、S5のバッテリー「DMW-BLK22」にも対応しています。注意したいのは、その逆で、S5にはこのGH5のバッテリーは使えません。バッテリーの形状が微妙に異なっており、カメラに収まりません。つまり体積はこGH5のバッテリーの方が大きいということですね。
SONY FX3のバッテリー「NP-FZ100」
SONY FX3のバッテリー「NP-FZ100」。SONYの多くのカメラで採用されているカメラバッテリー界のベンチマークとも言える存在。
対応機種は、α7III、α7SIII、α7IV、α7RIII、α7RIV、α9、α9 II、α9 III、α7C II、α7CR、α6700、α6600、FX3、FX30、ZV-E1と数え切れないくらい無数に存在します。(抜けていたり間違っていたら、すみません…その時はコメントをくださいませ)。重さは83g。意外にもS5のバッテリー「DMW-BLK22」と比較すると「NP-FZ100」の方がわずかながら2gだけ重い。
ちなみにフルサイズセンサー搭載デジタル一眼カメラとして世界最小・最軽量(2023年3月広報発表時点)がSONYのVLOGCAM ZV-E1です。バッテリーとメモリーカードを含む重量が約483g。ZV-E1もこのバッテリー「NP-FZ100」を採用したモデル。小型軽量に徹すれば、LUMIXでもこれくらい小型軽量なカメラが開発できるはず。ぜひLUMIXから小型軽量モデルをリリースしていただきたい。
OM SYTEM OM-1のバッテリー「BLX-1」
マイクロフォーサーズのカメラのバッテリーはどうなんでしょうか。OM SYSTEMのフラッグシップカメラOM-1のバッテリー「BLX-1」は、重さ82g。
S5のバッテリー「DMW-BLK22」→ 81g
OM SYTEM OM-1のバッテリー「BLX-1」→ 82g
SONY FX3のバッテリー「NP-FZ100」→ 83g
マイクロフォーサーズといえど、フルサイズのカメラのバッテリーと比べて同等サイズのバッテリーです。厚みや体積は若干ですが「BLX-1」が小さいですね。フルサイズと遜色ない大容量バッテリーでありながら、OM-1はコンパクトなカメラに仕上がっています。
Canon Powershot TX1のバッテリー「NB-4L」
オールドコンデジ Canon Powershot TX1のバッテリー「NB-4L」はどうでしょうか。今回計測したカメラの中で最も軽い17gをマーク!1円玉17枚分ですね。これは軽い!カメラボディを小型軽量にするには、バッテリーを小型化しなければ実現しない。
SONY サイバーショットDSC-P2のバッテリー「NP-FC10」
オールドデジカメ、SONY サイバーショットDSC-P2のバッテリー「NP-FC10」はどうでしょうか?Canon Powershot TX1のバッテリー「NB-4L」と比べ、6g重い23gでした。
バッテリーの背比べ
私の所有しているカメラのバッテリーを机の上に並べました。
こうやって眺めるとひときわLUMIX S1のバッテリーが、背高ノッポですね。大きいカメラはバッテリーも大きいという法則ですかね。間違いなく相対関係がありますね。S5、FX3、OM-1のバッテリーはどんぐりの背比べ状態。わずかにSONYの背が低いようです。
バッテリーの厚み
バッテリーの厚みはいかがでしょうか。またまたLUMIX S1のバッテリーが厚いのだろう…と思えば、最も厚みのあったバッテリーは、意外にも22mm厚のSONY NP-FZ100でした。最薄はキャノン。その厚みわずか6mm。わずかな差がカメラボディのデザインとサイズに影響する。
バッテリーサイズからカメラを考察。
一通りバッテリーの重量をはかったり、サイズを測ったりしてきました。LUMIXとしてはSONYを最もライバル視していることでしょう。S5のバッテリーもα7IIIやFX3のバッテリーは、ほぼ同等の大きさ。つまりはLUMIXが、S5のバッテリーを採用しつつもZV-E1並みにコンパクトなカメラをつくることが可能だということです。
これからLUMIXで発売するカメラはS5よりも軽量でコンパクトなZV-E1に肩を並べるくらいコンパクトなカメラをラインナップにぜひ加えていただきたい。そう、私は願います。市場は小型軽量なカメラを求めているはず。そうすれば自ずとLUMIXのシェア拡大に繋がることでしょう。
バッテリーサイズからカメラデザインを考察
小さなバッテリーを採用すれば、当然カメラボディも小型軽量に設計しやすいですが、長時間撮影を可能にするにはバッテリーの容量を増やす必要があります。SONYのバッテリー「NP-FZ100」をベンチマークとして考えれば、LUMIXとしてはS5のバッテリー「DMW-BLK22」を基準として、カメラを設計してラインナップを拡充することが懸命でしょう。
S5のバッテリー「DMW-BLK22」を採用しつつ、コンパクトなカメラを設計するには制約がでます。バッテリーをカメラに収めるためのスペースを確保しなければなりません。そうなれば、自ずとバッテリーグリップ部にバッテリーを収めることが好都合でしょう。必然的にバッテリーグリップを持ったカメラデザインに仕上がります。
「DMW-BLK22」採用では、SIGM FPやFUJIFILM XE-4のようなフラットなカメラボディに仕上げることは困難。「DMW-BLK22」よりも小型軽量なバッテリーを設計しなければならない。
おわりに
いかがだったでしょうか。バッテリーサイズからカメラデザインを考察してきました。カメラが新発売すると、カメラのことばかりに注目しがちですが、実はバッテリーの設計デザインがとても重要だと私は考えます。カメラのモデルチェンジに合わせて、バッテリーが変更されてることがあります。メーカーとしても極力、既存バッテリーを採用したいが、どうしても制約が生じる。新設計のバッテリーを採用すれば、従来のバッテリーは互換性がなくなる。ただカメラを進化させるためにバッテリーのモデルチェンジもどこかでしなければならない。そんな葛藤があるのだろうと、素人の私が考えていたりしてます。
GH5等で採用していたバッテリー「DMW-BLF19」から、S5が発売した際にあらたに設計されたバッテリー「DMW-BLK22」は、体積を減らした上で容量を引き上げ、なおかつGH5などの旧機種でも新バッテリーを使用可能にしました。目立たない地味なことですが、少しでも既存ユーザーを裏切らない姿勢は、素晴らしいと感じます。こういったところはスペックに現れないけど良心的なモデルチェンジですね。
バッテリーの設計/デザインが、カメラのデザインに大きな影響を与えることは間違いのない事実。PanasonicもSONYもバッテリーサイズは同等ですから、フルサイズLUMIXでも、 その気さえあればSONY ZV-E1のようなコンパクトなモデルも造れなくはないはず。S5系よりも小型軽量のモデルを望んでいるのは私だけではないでしょう。フルサイズLUMIXで真のエントリーモデルS7の登場を私は心から望んでいます。(次回、私の妄想LUMIXとして「LUMIX S7」について投稿予定です。)
カメラ好きのエンジニアでもない素人の私が、好き勝手「あーだ、こーだ」と言うのは簡単です。しかし、メーカーの技術者の方は、様々な制約の中で、試行錯誤し、日々絶え間ない努力をされているのだと思います。そのおかげでカメラ愛好家が楽しい日々を送らせていただいているのだと。感謝ですね。現実的に開発予算、売らなければいけない重圧もあることと思いますが、これから登場するカメラに期待してます。
そして、カメラだけでなく、バッテリーに注目しながら、カメラライフを満喫させていただきます。
執筆の励み
最後まで、マニアックな話題にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。皆さんの「スキ」や「コメント」、「フォロー」が執筆の励みになります。また私のnoteに足をお運びいただけたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、I'm a graphic designerでした。良い一日をお過ごしください。さようなら〜。
関連リンク
私が使ってよかったと思うカメラなどの機材などのレビューを「物と音」WEBSITEでも紹介させていただいています。よろしければこちらもご覧いただけたら幸いです。お時間ありましたら足をお運びください。
*なおこの投稿でのリンクは、Amazonアソシエイトを利用しております。リンク先はAmazonとなります。商品の詳細はAmazonでご確認いただけたらと思います。これから機材のご購入を検討されている方の参考になればと思います。
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