性善説

今日はスーパーでバイトをした。私はスーパーマーケットでアルバイトをしている。スーパーでバイトと聞くとレジを思い浮かべるだろうが、私の業務は品出しである。

品出しはもう減った分増やすだけだ。ヒカルに成敗された的屋のおっちゃんとやってることは同じだ。少なくなったら足すだけやから〜言うて。

そんなゴリ楽バイトだが、久しぶりに刺激的な出来事があったので書きたい。

いつも通りダラダラと品出しをしていたらお客さんに話しかけられた。お客さん、というか人間は基本的に良い人であるという性善説を割と信じてる孟子リスペクトマンなので、話しかけられても嫌な思いをすることは今までなかった。

もし何か口調がキツめでも、腹でも空いてんだろ飯食って機嫌直せよな くらいにしかいつも思っていない。何かしら原因があって悪い人っぽく一時的になってるんだろうなぁって思っている。

しかし今日のお客は少し違った。いつもなら商品の位置を聞かれる程度なのだが既に少し怒っている。これはクレームだな。見た目はシソンヌのじろうそっくりなのに。私はシソンヌが大好きなので、じろうがしそうにないクレームを言うじろうに似てるだけの全然知らんおっさんに少し動揺した。

なんでも、お酒の箱の値札の値段が約10円(ほんとは7円くらい)同じ商品なのに違っているというものだった。

まず思った。
いやちっせぇ!7円くらいあげたろか。こんなん安い方持ってレジ行って安かったら得、高かっても正規の値段だったんだなで良いじゃん!こんな日々のちょいイベントを楽しめない程の心の余裕の無さ!シソンヌじろう似の癖にユーモアゼロか!!

そんなことを思いながらも、まあ100%店側の問題だったので、いつもなら緩く使う敬語をちゃんと使い、値段を調べた。調べた結果、安い方が間違っていた。

「大変申し訳ございません。」世の中の理不尽を噛み締めつつ、と同時にこの言葉が自然に出た自分の内なる社会適合者っぷりに少し驚きながら謝ると「ほんと、こーゆーの困るんだよね。」と言い残して買わずにどっか行った。

いや買え!せめて買え!!こーゆー正義感で悪意なしで正しいことを言って気持ちよくなってる人一番嫌いだ!間違い探ししたいならサイゼで永遠注文品待っててくれよ!!学生時代に先生の誤字1回指摘してウケたみたいな成功体験が今後の人生にこんなに影響を及ぼすことってあるんだな!とか色々その人の今までの人生を妄想しつつ、憤りながら業務に戻った。

今考えるとそんな怒ることでもないし、全然店側が悪いな。それにもしその人がクレームしなくても、よりガチヤバの人がクレームしてきてたかもしれないから逆に感謝だなとも思った。

多分あの時はお腹が空いてイライラしてたんだと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?