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YouTube「くりのき夫婦」様のチャンネルデザインをお手伝いさせて頂きました

先日grape designでは、YouTubeチャンネル「くりのき夫婦」様のチャンネルロゴ・アイキャッチ動画・終了画面・チャンネルアートを制作いたしました。取り組み方はお客様(YouTubeチャンネル)ごとに違いますが、本件の制作の流れや、その際お客様とのやりとりなどを紹介させて頂きたいと思います。

1.制作物の整理・ご提案など

まずは、「くりのき夫婦様が何を作りたいか」を伺います。
くりのき夫婦様の場合は作りたいものが最初からはっきりとしておられましが、お客様の中には「何を作ったらいいでしょう…」という段階の方も多いです。そういった場合「編集はどれくらい時間をかけているか」「YouTube以外の活動があるか」「サムネイルは何のソフトで作っているか」などを聞いたり、実際にお客様のチャンネルを拝見したり、競合チャンネルの動向を探ったりしながらご提案させて頂きます。grape designとしては「チャンネルロゴ」がチャンネルブランドの核となると考えており、提案させて頂くことが多いですが「テロップのフォーマットのみ」だったり、「ロゴではないがロゴのような見出し」だったり、実に様々です。

くりのき夫婦様の場合は、「チャンネルロゴ」「チャンネルアート」「アイキャッチ動画」「終了画面」の4つを制作することとなりました。

2.デザインのためのヒアリング

まずはチャンネルブランドの核となるロゴから進めていきます。
こちらから質問をいくつか投げかけました。以下はその例です。

・ロゴの使用用途(アイコン、サムネイル、名刺、他SNSなど)
・どんな人に見てもらいたいですか?(20代女性、新婚夫婦など)
・世界観が好きなブランドやお店はございますか?(無印良品、appleなど)

実際は好きな色や動画の長さなどもう少し質問いたしますが、それぞれの質問の意図は以下の通りです。

・ロゴの使用用途
→ロゴ全体の縦横比、ベース(背景色)、最小サイズのガイド
・どんな人に見てもらいたいですか?:
→ターゲットの価値観やデザイン趣向の確認
・世界観が好きなブランドやお店などはございますか?
→お客様の価値観やデザイン趣向の確認

およそこれくらいのヒアリングができれば最初のご提案ができます。
もちろん、具体的に「こうして欲しい」などの希望があるお客様や、全て「お任せしたい」というお客様もおりますが、多くのお客様は「好きな世界観などはなんとなくあるが、デザインにどう落としこむかの指示まではできない」ということが多く、その場合も上記程度のヒアリングが出来れば十分です。

3.チャンネルロゴの試作・修正

上記のヒアリングを元にロゴ案を3種類提出いたしました。
3つのコンセプトの考え方は以下の通りです。

案1:お客様の目指すチャンネルの雰囲気を汲み取ったもの
案2:お客様のチャンネルから感じる雰囲気を汲み取ったもの
案3:ターゲット層の価値観やデザイン趣向をベースに考えたもの

ロゴのご提案の前にgrape designが考えたことをご紹介いたします。

まずは客観的にくりのき夫婦様のチャンネルについて調査しました。例えば以下のようなことです。

・デートスポットの紹介動画の中見(その中で紹介されるカフェの雰囲気)
・競合するチャンネル(カップル・Vlog系)の調査
・実際のくりのき夫婦様の雰囲気、動画のリズム感

そして、くりのき夫婦様からのヒアリングの結果(目指す世界観やターゲット層など)をみて、幅広くリサーチします。

・ターゲット層の価値観やデザイン趣向(人気メディア、トレンドから調査)
・お客様の目指す世界観(上品、シンプル、など)

これらを踏まえ、以下の2つの資料と3つのデザインコンセプトを提案いたしました。

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そして、いくつかの修正の後に決まったのが以下のロゴです。

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grape designではリサーチなどを行い客観的な目線でご提案いたしますが、
最終的には「お客様がしっくりくる」ことを最優先しております。
企業様との仕事の場合はお客様(ご担当者)の好みで判断するよりも、「結果が出そうかどうか」を前提に考えることも多いですが、YouTubeをやっている方は必ずしも「結果だけを求めている」訳ではございません。
収益を求めている方であっても、YouTubeは「自分そのものの表現」でもあり、目的も「楽しみ、思い出、記録」だったりと簡単に収益だけで割り切っている訳ではないのだとしみじみ感じます。イマドキなフォントでなくても、流行りのカラーでなくても、「お客様がしっくりくる」デザインが1番だと考えています。

3.その他デザイン展開

ロゴが決まれば、次はチャンネルアートや終了画面の制作に入ります。
その際、同時にロゴのコンセプトに沿った「基本カラーセット」「基本フォント」も検討していきます。カラーに関してはお客様の好みがよく表れるところですが、フォントに関して希望があることはほとんどありません。grape designではOS付属のフォントとadobe fontの中から選択します。
(サムネイルやテロップフォーマットの納品の場合は、お客様の制作環境などをヒアリングして設定いたします)

アートボード 1 のコピー 2-100

納品したチャンネルアート、終了画面は以下の通りですが、サンプルチェックの際は画像などを実際に組み込んだ状態で見てもらいます。
チャンネルアートは写真素材を使用するお客様も多いです。

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4.アイキャッチ動画への展開

続いてアイキャッチ動画の制作に進みます。
基本的にはチャンネルロゴを制作した時点でデザインの骨格は出来ておりますので順調に制作することが出来ました。

また、タイトル動画の制作にあたっては、動画の長さや使う予定のBGMなどをヒアリングいたします。BGMのタイミングに合わせて制作することもございます。

タイトル動画は、オープニングで使用するか、場面の切り替わり(アイキャッチ)で使用されることがほとんどのようです。どちらも動画全体のリズムを生み出し大変効果的だと感じます。

チャンネルデザインを通して感じるYouTubeの魅力

grape designがなぜYouTubeでのデザインに取り組んでいるかということを最初の投稿で紹介いたしました。これまではテレビという畑で映像やチャンネルに関するデザインを行ってきましたが、YouTubeでのデザインは映像やチャンネルのデザインでありながら、お客様個人のデザインという側面も大変強く感じます。チャンネルロゴと言いながら、お客様ご本人のロゴでもあるのだと。改めて日々YouTubeでのデザインの魅力を感じております。

今回はデザイン制作の流れをご紹介させて頂きましたが、全てのご依頼に対してこのように取り組んでいるという訳ではございません。お客様ごとに取り組み方は違ってきますし、提案する資料なども変わってきます。今後そういったことも少しずつ発信していきたいと思っております。





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