walpurgis/ワルプルギスの制作について


GRANDNOTEについて
デジタルゲームの楽しさをボードゲームで再現するをコンセプトに自作ボードゲームを制作しています。クラウドファンディングにて過去にエルフィンクラフトというボードゲームを制作させていただきました。他にもいくつかクラウドファンディングを実施しましたが成功には至らず制作できませんでした。

今回、新作として2023年より制作をしてきた「ワルプルギス」をkickstarterにてクラウドファンディングさせていただくことになりました。ここでは制作のテーマやリスペクトしたゲームなどに触れ、ワルプルギスというボードゲームを知ってもらい、またワルプルギスに賭ける思いなどkickstarterのページには書き切れない部分を伝えていければと思います。

すごろくビルド×ダイスゲームのボードゲーム

ボードゲームのジャンルとしてはすごろく系となります。メインボードを周回して得点となる、かがり火チップを集めていきます。普通のすごろくと違い駒の止まるマス目にカードを配置することができ、配置するカードによりマスの効果をカスタマイズできるのが特徴です。

並べるカードは140枚あり、組み合わせや配置する場所を考えます。カードを使うことからカスタマイズはエンジンビルドやデッキ構築的と説明した方がピンッとくるかもしれません。
カードを配置したらダイスを使い、ダイス目に従い3個の魔女駒を進めていきます。まさにすごろくですが、ただダイス目に従うだけではゲームとして戦略性や奥深さに欠けます。面白い味付けとしてユーロ系ボードゲーム的な要素、駒を3個とダイス目を操作できるようにしています。駒を3個にすることでどの駒を進ませるかを毎回選択できます。ボードゲームで面白いのはプレイヤー自身が色々な選択を積み重ねていくことです。ワルプルギスではダイスを振る度にどの駒を動かすかという3択から選ぶことができます。また、ダイス目自体も出目を増やしたり減らしたりできる祭壇というシステムもあり、運だけではないダイスゲームとなっています。詳しいゲーム内容については説明書やkickstarterのページをご覧いただければと思います。

ループヒーローという神ゲーム

ワルプルギスはすごろく的ではありますが人生ゲームやすごろく系ボードゲームから着想を得たわけではありません。私のボードゲーム制作のコンセプトはデジタルのゲームをボードゲームで楽しむことです。1作目となるエルフィンクラフトも実は任天堂の超有名作品「ゼルダの伝説」から着想を得ています。

エルフィンクラフトの初期段階でのカードです。世界探索をテーマに右のカードは実はゼルダの伝説の主人公をイメージしたものです。

少し脱線しましたがワルプルギスはsteamやPC、switchなどで発売されている「ループヒーロー」というデジタルゲームをリスペクトしています。ループヒーローは何もないボード上を文字通り周回(ループ)して手に入れたカードをボード上に配置することでモンスターが現れたり強いアイテムが手に入ったりします。モンスターを倒すと主人公がパワーアップしていきます。わざわざボード上に強いモンスターを登場させることでより高い報酬を貰えます。しかしモンスターだらけにすると周回終わる前に主人公が力尽きてしま士ゲームオーバーとなります。

ループヒーローは逆タワーディフェンスとも言われ、本来はプレイヤーの邪魔になるモンスターを配置していくさじ加減を楽しむゲームです。また配置するカードをデッキとしてあらかじめ構築したり、ゲームオーバーになってもリソースが貯まり、そのリソースでパワーアップできる繰り返し遊ぶことが前提のゲームです。ストーリーもループと掛けていて、その点だけでも個人的にはグッときます。

ワルプルギスにおけるループ

ちなみに私はループヒーローを遊んだことは1回もありません。レビュー記事などを参考にしただけの感想なので実際のループヒーローは全然違う内容かもしれません。ボードゲーム制作は物真似ではなく着想の起点のためにデジタルゲームを研究しています。あまりに内容を知りすぎたゲームはわざと着想の起点から外すことで物真似にならないように注意しています。

こうして得たループヒーローの浅い?知識を元にワルプルギスのゲーム内容を構築しました。結果的に出来上がったワルプルギスからループヒーローを感じることはないかもしれませんが、ループヒーローが好きな方でボードゲームも好きな方ならワルプルギスはマストになればいいなと思っています。

ランダムが生み出すリプレイ性

ループヒーローやローグライクと言われるデジタルゲームはカードの引きや登場するアイテムやモンスターがランダムなのが大きな特徴です。ワルプルギスも山札からのカード引きが完全ランダムです。またルールの例外が少なくルールの範囲で自由に遊べる作りとなっています。繰り返し遊べるリプレイ性は私の制作するボードゲームの欠かせない要素となっています。
ワルプルギスは遊べば遊ぶほどカード効果などの知識が貯まり面白くなっていくゲームとなっています。

ワルプルギスと似ているボードゲーム

すごろく系でRPG的なボードゲームにはタリスマンというボードゲームがあります。しかしワルプルギスはタリスマンよりも似ているボードゲームがあります。それは「クアックサルバー」です。

クアックサルバーはバースト系のボードゲームで袋(バッグ)の中に様々なチップを入れて、チップをランダムに引いていくゲームです。各プレイヤーごとに個人ボードを持ち、同時手番でそれぞれが思い思いにプレイをすすめていきます。プレイヤー間の干渉、インタラクションが少ないマルチプレイソロ的な内容です。他人に邪魔をされないので遊びやすいのですが昔ながらの直接攻撃バリバリのボードゲームを好む方には好まれにくいと思います。

ワルプルギスには祈りという要素があり、祈りはバーストゲーム的ではありますがメインのメカニクスとは違うのでバーストゲーム主体のクアックサルバーとは遊び方が異なります。それでも同時処理でそれぞれが個人ボードをこねこねしたり、ラウンドの終わりに得点を競う感じなどのプレイ感は似ています。クアックサルバーはチップの引き運が若干強い点が好き嫌い分かれますが、ワルプルギスではダイス運を極力減らすことで運要素を減らしています。

キメラゲームにならないように

キメラゲームとは色々なボードゲームの要素を足して足して作る良い所取りなゲームのことです。例えばドミニオン+スプレンダーを足したら超絶面白いボードゲームになるぞ、みたいな発想です。ワルプルギスはゲーム要素でいうとすごろく、バースト、エンジンビルド、ハンドマネジメントなどなど沢山の要素から出来ています。いかにもキメラゲームだ。という感じですが、それぞれの要素は世界観のフレーバーに合わせたものです。ボードゲームのメカニクスを足していくのではなく世界観から必然的に選んだものです。ワルプルギスは北欧神話をモチーフにした独自の世界観です。北欧神話といえばヴァイキングです。祈りすぎるとバーストして得点が半分になるのはヴァイキングやヴァルキリーは死んだ時にヴァルハラに召喚されるということを視点を変えて解釈しました。カードを配置していくエンジンビルドは魔女が各地を廻り祈りの力を集めていくイメージです。世界観からメカニクスを作ることでゲームに納得感がでていて、単純なキメラゲームとは違うボードゲームになったと自負しています。

能登半島地震について

ワルプルギスのクラウドファンディングは2024年早々に開始しようと昨年より準備を進めてきました。年末年始の仕事休みを利用して準備していた矢先に能登半島地震が発生しました。個人的な話しになりますが、昨年末に石川県に旅行に行かせてもらったこと、エルフィンクラフト以前のクラウドファンディングから応援していただいている方々が石川県にもおられたこともあり、このタイミングでの個人的なクラウドファンディングの開始はかなり迷いました。少しでも望まれないタイミングで開始するべきではないと思いました。人気のあるボードゲーム制作者の方に比べるまでもない私ですが、それでも応援していただいている方々がいてくれます。その方々からも望まれないタイミングならクラウドファンディングをする意味はないと思います。
今回、ワルプルギスのクラウドファンディングの開始を決めたのは完全に個人的な想いからです。ワルプルギスの前に失敗したクラウドファンディング「かみローグ」の悔しさもあり、寝る間も惜しんで制作したボードゲームを早く完成させたいという理由です。

我欲を通すだけでは筋が通りません。年末に泊まらせていただいた旅館も1月中は休止されるようです。現地に行ってボランティアをする行動力もないので私が今できることをさせていただきました。これも自己満足だけかもしれませんが少しでも気持ちが伝わればと思っています。
エルフィンクラフトを制作した後、自分用にとエルフィンクラフトを1個、今でも残してあります。今回、ワルプルギスのクラウドファンディングが成功できたなら自分の分も含めて3個残しておこうと思います。いつか応援していただいている方が欲しいと言われた時に渡せればいいなと勝手に思っています。

2024/1/15(月)18:30kickstarter開始

ワルプルギスは2024年1月15日から30日間のクラウドファンディングを開始させていただきます。個人的に実行したクラウドファンディングはソードリオン、ドラゴンガンフォース、エルフィンクラフト、かみローグそしてワルプルギスです。失敗の方が多く、成功した時にはワルプルギスが第2作目のボードゲームとなります。
いつものように皆様の応援だけが頼りとなります。30分くらいから準備も簡単でサクッと遊べる中量級のボードゲームやソロでも楽しく遊べるボードゲームをお探しの方、アートワークが気に入っていただいた方、どんな形でもぜひワルプルギスを手に取っていただきたいと思います。よろしくお願いします。

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