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「Flying High (In the Friendly Sky)」マーヴィン・ゲイ 和訳と解説


[Verse 1]
Flying high in the friendly sky
心だけは高く舞い上がっている
Flying high without ever leaving the ground, no
地面にいながら心は舞い上がっている
Rest of the folks are tired and weary
他の人々は疲れていて、疲れ果てている
Oh Lord, and have laid their bodies down
ああ神様、彼らは身体を横たえている
I go to the place where danger awaits me
危険が待つ場所へ向かう
And it's bound to forsake me
そしてそれは私を見捨てるだろう
So stupid minded
なんて愚かな心なんだ
I can't help it, so stupid minded
どうしようもない、愚かな心で
But I go crazy when I can't find it
でもそれが見つからないと気が狂いそうになる
In the morning, I'll be alright, my friend
朝になれば大丈夫だ、友よ
But soon the night will bring the pains
でも夜が来れば痛みがやってくる
The pain, awful pain
その痛み、恐ろしい痛み

[Verse 2]
Flying high in the friendly sky
心は高く舞い上がっている
Without ever leaving the ground
地上を離れることなしに
And I ain't seen nothing but trouble baby
そして問題しか見ていない、ベイビー
Nobody really understands, no, no
誰も本当に理解していない、いや、誰も
And I go to the place where good feeling awaits me
良い気分が待つ場所へ行く
Self destruction's in my hand
自己破壊が手の中にある
Oh Lord, so stupid minded
ああ神様、なんて愚かな心なんだ
Oh, but I go crazy when I can't find it
でもそれが見つからないと気が狂いそうになる
Well I know I'm hooked my friend
分かっているんだ、俺は依存している、友よ
To the boy who makes slaves out of men
人を奴隷にするあの奴に
And oh, believe me
そして、ああ、信じてくれ


[Outro]
Flying high in a friendly sky
Flying high in a friendly sky


解説

この曲は、マーヴィン・ゲイがアルバム「What's Going On」の中で描いた自己破壊的な行動や薬物依存のテーマの曲です。歌詞には、薬物に依存することで現実逃避を図りながらも、その代償としての痛みや苦しみが描かれています。

「Flying high in the friendly sky, without ever leaving the ground」 これをそのまま直訳すると「友好的な空で高く飛んでいるが、地面を離れたことはない」となります。

この表現は、薬物の影響で高揚感や幸福感を感じていることを示していますが、実際には物理的にどこにも行っていない、つまり現実から逃避できていないという矛盾を表現しています。薬物は一時的に精神的な高揚感をもたらすものの、現実の問題はそのまま残っており、何も解決していないことを曲の中で訴えているのです。この薬物全盛の時代に流れに逆らうメッセージを曲に乗っけて歌うことで、マーヴィン・ゲイは苦しんでいる人々に対して現実を直視し、自分自身を見つめ直す重要性を認識させようとしています。

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