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考え事のクロッキー No.1 フィボナッチ数列とゆらぎ


こんにちは、デザイナーの那由多です。

私はぼーっと考え事をするのが好きです。頭の中でいろんなことを紐づけてみたり、そこからちょっとジャンプしてみたり。
泡みたいにすぐ消える思考もありますが、たまに結構うまく繋がって面白くなったりします。

でも、だいたい風呂の中や電車の中で考えてるので、風呂から上がったり電車から降りたりすると、さっきまで何を考えていたか忘れてしまうことも多々...

そんな頭の中身を、「考え事のクロッキー」と称し、noteに書き留めてみたいと思います。少しでも「面白いな」と思っていただけたら幸いです。
No.と書いてますが、シリーズ化するかどうかは未来の自分次第です。


「フィボナッチ数列」というものを知っていますか?


フィボナッチ数列(フィボナッチすうれつ、(英: Fibonacci sequence) (Fn) は、次の漸化式で定義される:
F0 = 0,
F1 = 1,
Fn+2 = Fn + Fn+1 (n ≥ 0)
第0~21項の値は次の通りである:
0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, 1597, 2584, 4181, 6765, 10946, …

(Wikipedia 引用)


数学的に書かれるとなんだか頭が痛くなる気がしますが、要するに「各項が、1つ前と2つ前の和になっている数列」というだけです。

例えば真ん中あたりを取り出して

34, 55, 89, 144, 233, 377….

89は34+55、144は55+89、233は89+144、といった具合です。

だからなんなの?と思うかもしれませんが、この数列に出現する数字は「なぜか」自然界に多く見られる数字なのです。

自然界の法則や模様について専門に研究している近藤滋という方がいらっしゃします。

波紋と螺旋とフィボナッチ / 近藤 滋(著)
(文章も気さくな語り口調で、なかなか面白い本なので是非。)

本の内容の一部を、著者がWEBページにまとめたものがあるので、そこからフィボナッチと自然についての入りを引用させていただきます。


….一般に花の花弁の数は3,5,8が多いとされており、不思議なことに全てフィボナッチ数である。また、ロマネスコのようにらせんを数えられる実を持つ植物も多い。パイナップルや松ぼっくりなどがよく見る例だが、これ等のらせんの数もほとんど5、8,13なのだ。この程度だと、偶然という気もするが、もっと数の多い場合もちゃんとフィボナッチ数になる。

下の写真は、コーンフラワーという花であるが、見事に34,21のフィボナッチ数のらせんである。できれば、その辺に咲いている植物の花で、実際にためしてご覧なさい。
フィボナッチ数しか出てきませんから。
(コーンフラワーの写真)
さらにもっと大きい例では、ひまわりが89、144という最大のフィボナッチ数を持つと言われている。こうなるともう偶然ではありえず、自然はフィボナッチ数に支配されていると言いたくなってくるでしょう?

引用元 : https://www.fbs-osaka-kondolabo.net/post/fibonacchi

ふむふむなるほど。自然界には「なぜか」フィボナッチ数列が多いのか!神秘的だなあ〜。

そして、フィボナッチ数列というのは我々デザイナーがよく知る黄金比とも関係が深いというのです。

1番頭の0を除いた数列を二組ずつ比率として見てみると、

1:1 1:2 2:3 3:5 5:8 8:13 13:21 21:34 34:55 55:89 

これらの右側を全て1に直す、つまり、比率の左側を右側の数字で割ると

1:1 1:2 1:1.5 1:1.666… 1:1.6 1:1.625 1:1.615… 1:1.619... 1:1.617… 1:1.618… 

といった具合に、1:1.618...の黄金比に収束していくのです。
なんて事でしょう!


….

と少し大袈裟に驚いて見ましたが、大袈裟に驚くところまで全て近藤滋さんの受け売りです。
先ほど引用させていただきましたURL、ページのタイトルは


「すべての植物をフィボナッチの呪いから救い出す」

となっています。(もう一回貼っときますね : https://www.fbs-osaka-kondolabo.net/post/fibonacchi)

どのようにして救い出すか説明すると、本当に上のページをまるまるコピペすることになるのでしませんが、少しでも興味を持った方は是非読んでみてください。

曰く、植物がフィボナッチ数列や黄金比にしたがっていることは
なんの神秘でもなく、植物にとっちゃ効率を考えれば当たり前のことだそうです。

むしろ「人間が黄金比をなぜ美しいとおもうのか」の方が原理が曖昧ではありませんか!

Google先生に聞いてみると

「植物の中にみられる比率を無意識の内に美しいと思うから」や
「自然界の形を心地よくかんじるから」
「黄金比が自然界のルールだから」

とかふわっとした回答がたくさん出てきます。(もし良い参考ページあったら教えてください)

こういう「無意識」「心地よく感じる」「ルールだから」って文章を見ると
いや、何故だよ!って思ってしまいます。
もちろん「無意識な心地よさ」がデザイン上大切な時もあるとは思いますけどね。

自分の予測ですが、自然界がそうであるように、人間にとっても黄金比は目に入ってくる情報とその伝達の「効率が良いから」美しいと感じるのではないかなあと考えます。



ここまで長々とお送りしましたが、理論上と土の上にはかなりの差があります。

自然界には法則があり、法則はフィボナッチ数列と呼ばれており、黄金比とも関係がある。

しかし、しかしです。
実際に植物を観察してみると、ちょっとずつズレていってるんです。
少し法則と離れて考えてみてください。

ロマネスコも向日葵の種も、螺旋状に形を発現し、そこに法則を見出せるかもしれませんが、実際の土の上ではそりゃもう色んな所に外的要因があるわけです。

太陽の向き、風、虫に喰われたり、成長のスピードが部分によって違ったり。

自然界の植物は、その内に法則を内包しながら、さまざまな影響を受けつつ、この世に唯一無二の形を成しているわけです。

今回は、面白い法則と実際のゆらぎについてお送りしました。

次回は今回の話から発展したnoteにしようと思ってます。
お楽しみに。


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