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【高城剛の裏マガ Vol.685】トランプ政権とイーロン・マスクの関係

はじめに

高城剛さんが毎週金曜日に発行しているメルマガ、高城未来研究所「Future Report」について筆者が気になったトピックを1つ選択します。
そのトピックについて、誌面では書ききれなかったかも知れない裏側まで深掘りします。

今週のトピック

筆者が2024年8月2日発行のVol.685から選んだ今週のトピックは「トランプ政権とイーロン・マスクの関係」についてです。
内容を抜粋します。

もうひとりヴァンスを全面的に支援しているのが、イーロン・マスクです。
ティールと同じく「ペイパルマフィア」と呼ばれるマスクは、X(旧Twitter)のスペースディスカッションに参加した際、ヴァンスと意気投合します。
現在、マスクはトランプの資金団体へ毎月70億円!ほどの寄付を行っており、GAFAの解体を目論むひとりです。

高城未来研究所「Future Report」Vol.685

所感

ヴァンスとは、今年ドナルド・トランプが米国大統領に返り咲いた場合に共和党の副大統領候補として指名されたJ・D・ヴァンスのことです。
元々、彼はトランプを厳しく批判してたが、ペイパルの共同創業者として知られ、トランプの強力支援者だったピーター・ティールが仲を取り持って大統領選を戦う副大統領候補の座を勝ち取ったそうです。
正直、ヴァンスの名前自体を副大統領候補になるまで知らなかったくらいですのであまりピンとはきませんでした。
筆者が気になったのは、マスクがトランプの資金団体へ毎月70億円もの寄付を行なっていた事実についてです。
確かに彼は巨大企業を運営する実業家でありながら既得権益とは上手くバランスをとるスタンスのイメージがあります。
そんな中、ヴァンスとGAFAの解体で利害が一致したと言うことでしょうか。
その辺りの関わりに興味を持ったので深掘りしてみました。

トランプ政権とイーロン・マスクの関係

2024年08月12日にはX上でトランプとマスクが対談するなど急速に2人の蜜月関係が取り沙汰されるようになりました。

トランプとマスクのX上での対談

筆者だけではなく、この2人の組み合わせを意外に思った方は多いはずです。一体、それぞれにどんな思惑があるのでしょうか?

毎月70億円の寄付

毎月70億円の寄付についてですが、調査したところあくまで寄付する予定であり実際に今現在毎月70億円も寄付している訳ではないようです。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は15日、起業家のイーロン・マスク氏が共和党のトランプ前大統領を支援する政治団体に毎月4500万ドル(約71億円)程度の献金を計画していると報じた。
〜中略〜
15日に開示された6月末までの報告書には、マスク氏による寄付の記録はなかった。

日経経済新聞 「マスク氏、トランプ氏支援に月71億円の献金計画 米報道」

同記事には、マスクの資産は2600億ドル超えとありますから確かに約71億の寄付も可能ですね(それでも約3年で尽きちゃいますが)。

イーロン・マスクの思惑

どうやら、ヴァンスを副大統領候補にねじ込んだのはマスクと言うことで間違い無いようです。
その見返りが、先の「約71億円の寄付」に繋がっているみたいですね。

実業家のイーロン・マスク氏が土壇場でJ・D・バンス連邦上院議員(39)の起用を働きかけたと報じた。マスク氏は13日の銃撃事件後にトランプ氏への支持を表明。毎月4500万ドル(約71億円)を献金する方針だとも報じられており、ここに来て政界への関与を深めている。

毎日新聞「マスク氏が土壇場でバンス氏副大統領起用促す トランプ氏に 米報道」

ヴァンスは、テクノロジー自体には好意的でもGAFAMなどのビッグテックについては、小規模のベンチャーの競争を阻害していると考えており解体すべしとの持論だそうです。
ここに、政治的正しさ(PC主義)に過度に従う米ビックテックモデルを批判してきたマスクとの思惑がガッチリ嵌って手を組んだ形のようです。
逆に、トランプの対立候補であるハリス側にはビル・ゲイツ氏の元妻や財団トップなどが多額の寄付と支援を表明しているそうです。

結局のところ既得権益とのvs構造ができており、それをぶっ壊したいマスクがトランプ陣営に肩入れしていると言うのが構図みたいですね。
再び、高城剛さんのメルマガに戻ると解体の現実性は株価次第と言うことです。

マイクロソフト事件は、現在のテクノロジー企業に対する独占禁止法の適用の先例と言われており、つまりGAFA解体の現実性は、米国の経済動向と政権交代次第だと言えます。
つまり、J・D・ヴァンスが副大統領に就任してGAFA解体を目論んだとしても、先行きは株式市場動向次第であり、このまま株価が市場最高値を更新するようであれば解体の可能性は日々高まり、一方、かつての「インターネットバブル」崩壊と同じ様なことがおこれば、米国経済はGAFA解体どころではなくなります。

高城未来研究所「Future Report」Vol.685

GAFA解体の前に株式市場が崩壊してしまえばそれ所じゃなくなるので、その辺りのバランスで今後が決まるとのこと。
いずれにしても今年の米国大統領選は目が離せなくなりそうです。

最後に

最後まで読んで下さりありがとうございます。これで今回の記事はおしまいです。スキやコメントを頂けると今後の励みになります!
今回のトピックと親和性が高い高城剛さんの書籍は「2035年の世界」です。
日本の地政学や資本主義3.0について等々これからの世界のことをより深く知るきっかけになってくれると思います。
興味ありましたら是非手に取ってみてください。


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