見出し画像

【院試解答】東大院 情報理工 数学 2016年度 第1問【トリボナッチ数列】

割引あり

東京大学大学院 情報理工学系研究科の入試過去問の解答例です.この記事では2016(平成28)年度の数学(一般教育科目)第1問について解答・解説します.

問題PDF

※この解答例は大学院・研究科に認められたものではありません.正確性についての保証は致しかねます.


(1)

解答

トリボナッチ数列$${\{T_n\}}$$の定義より

$$
\begin{pmatrix}T_{n+3}\\ T_{n+2}\\ T_{n+1}\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}1 & 1 & 1\\1 & 0 & 0\\0 & 1 & 0\end{pmatrix}\begin{pmatrix}T_{n+2}\\ T_{n+1}\\ T_n\end{pmatrix}
$$

であるから,求める行列$${A}$$は

$$
A=\begin{pmatrix}1 & 1 & 1\\1 & 0 & 0\\0 & 1 & 0\end{pmatrix}\tag{答}
$$

である.

解説

4項間漸化式を行列とベクトルでの表現に書き換える問題です.ベクトルの第2成分,第3成分はそれぞれ

$$
\left\{\begin{aligned}
T_{n+2}&=T_{n+2}\\
T_{n+1}&=T_{n+1}
\end{aligned}\right.
$$

という恒等式として行列を書き下すことがポイントです.

ここから先は

5,042字 / 1画像

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?