見出し画像

この恋に、さよならを

貴方を好きだった時間
しあわせだった

イヤホンを片耳づつつけたこと

一緒にバッティングセンターに行ったこと

私がつらいときにくれたメッセージ

誘ったけどいけなかった映画

貴方と隣にすわってごはんをたべたこと

隣で歩いたこと

あなたのことば、行動
一つ一つで舞い上がって、落ち込んで
忙しかったけど楽しかったの

あなたが笑っているのを見るだけで
隣にいられるだけで
しあわせだった

恋人になりたかった
好きなものがぜんぜんちがうから
うまくいく未来なんて、正直一度も描けなかったけど

ただ、あなたのいちばんそばにいたかった

これ、おいしかったよ、今度行こうねとか
こんな空だったよ、そっちはどう?とか
そんな途方もなくどうでもいいことを言える関係になりたかった

あなたの笑顔の理由になりたかった

あなたがつらいとき
あなたがふと思い出す人になりたかった

でも、そんな未来はこないって知ってるの

お別れしてしまったら恋人の写真を消すというあなた
あなたの消したい思い出になりたくない

今のままならきっと
きれいな思い出として、ただの後輩として
あなたのフォルダに残ることができる

かわいいをあまり言わないあなた
あの子の写真にかわいいっていったこと
「お花が」なんて冗談めかして付け足したって
あの子をかわいいって思ったの、知ってるよ

私じゃここまで続かない会話も
あの子となら話が続く
あの子との距離が、言葉が
他の子と違うのもなんとなく感じたの

あの子が言う「面白い人だよね」が
全てを物語っているきがしたの
あの子もあなたを好きになったかもしれないなって

あの子のこと、だいすきなのに
うらやましいな、隣には私がいたかったのにって心が叫ぶ
そんな私になりたくない

自由が好きなあなた
あなたの好きな女の子を演じることはできるかもしれない
でもどこかで苦しくなるの、わかっているの
きっと私が続かない

わがままだよね
でも、
それが私なんだ

まだ「すき」って伝えていないから
きっとまだあなたを傷つけずに済むよね

しあわせになってね

だいすきだよ

だからおわりにしよう

10代最後の
甘い、幸せな恋だった

それでおしまい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?