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ボルドリッジに学ぶ~「改善」でなく「向上」

「証明された」リーダーシップと経営の実践「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードして読むことができます。

表紙には「組織のパフォーマンスを改善するための重要な質問」と書かれています。原文(英語)は ”Key questions for improving your organization’s performance" です。

improving に「改善する」という訳語が充てられていますが、日本語の「改善する」はどちらかといえば、悪いところを直す、という意味合いが強く感じられます。
しかし、動詞 improve には、その語源が im-(~を与える)+prove(利益)であることからわかるように(参考:ジーニアス英和大辞典)、その出発点が悪いか良いかは問いません。良いところをさらに良くするのも improve なのです。

「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー」では、質問に答えて、強みと改善の機会を特定し、強みを活かして改善の機会に取り組みます。
「強み」と「改善の機会」とが並べられると、「改善の機会」=「弱み」と捉えられるかもしれませんが、そこには、「もっと伸ばすべき強み」も含まれます。SWOT分析で導く、Wとは違うのです。

実際、組織の「弱み」は、もともと不得意な分野かもしれません。不得意な分野を良くしようと努力しても、それは「並」になるだけで、「強み」や差別化要因にするのはとても大変です。不得意なところはパートナーと組めばよい。強みを磨いてこそ、抜きんでることができます。

そこで提案です。

「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」を手にとってご覧いただくときは、ぜひ「改善」を「向上」に置き換えて読み進めてください。理解が違ってきます。

「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー」では、質問に答えて、強みと向上の機会を特定し、強みを活かして向上の機会に取り組みます。

表紙の絵(上図)もここでは言葉を置き換えてみました。

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