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イノベーションに焦点を当てる

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。ボルドリッジはまた、米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)の「審査基準」であり、それをもとに自己診断・審査を行い、組織の改善点を見つけ、改善します。

 ボルドリッジが大切にする核となる価値観と概念で次に位置するのが成功とイノベーションに焦点を当てるです。

成功とイノベーションに焦点を当てる
(Focus on Success and Innovation)
現在および将来の組織の成功を確実にするには、組織とその環境に影響を及ぼす短期的および長期的な要因を理解する必要があります。それにはまた、組織的なイノベーションを推進する能力が必要です。イノベーションとは、利害関係者に新しい価値をもたらすことを目的として、製品、サービス、プログラム、プロセス、業務運営、およびビジネスモデルを改善するために
意味のある変更を加えることを意味します。
(ボルドリッジ核となる価値観と概念より)

 成功に焦点を当てることについてまず確認しました。

 成功に焦点を当てることはまた、イノベーションに焦点を当てることを含みます。
 イノベーションとは、意味のある変更を加えて、組織の製品、サービス、プログラム、プロセス、業務運用、ビジネスモデル、あるいは、社会の幸福を改善することです。イノベーションは、組織を新しい次元のパフォーマンスと成功に導く必要があります。イノベーションは、あらゆる規模、業種、成熟度の組織に存在する可能性があります。場合によっては、組織の起源はイノベーションであり、組織が成熟するにつれて業務システムと業務プロセスが発展します。

 イノベーションは、業務運営のあらゆる側面、および、すべての業務システムと業務プロセスにとって重要です。イノベーションは、それをサポートする環境、戦略的機会を特定するプロセス、およびインテリジェントリスクの追求から恩恵を受けます。イノベーションと継続的漸進的改善は異なる概念ですが、補完的な概念です。成功する組織は、両方のアプローチを使用してパフォーマンスを改善します。戦略的機会を特定し、インテリジェントリスクを取ることが学習する文化の一部となるように、組織は導かれ経営される必要があります。イノベーションは日常業務に統合され、パフォーマンス改善システムによって後押しされる必要があります。戦略的機会を特定するための体系的なプロセスは、組織全体に広がっている必要があり、補完的な組織や、これまであなたの組織のエコシステムの外であった組織との戦略的提携を検討する必要があります。

 イノベーションは、他の業界のイノベーションを適応させて、業界のブレークスルーを達成することから生じる場合があります。イノベーションは、組織とその人々の蓄積された知識、および、パートナー、協力者、競合他社、顧客、業種外の組織を含むその他の関連組織のイノベーションに基礎をおいています。通常は一緒に仕事をせず、組織のさまざまな部分にいる人々、および、協働のネットワークの中のさまざまな組織の人々との間のコラボレーションを必要とする場合があります。これにより、共有情報を通じて学習を最大化し、組織外の概念をアイデアジェネレーターとして使用する意欲を高めることができます。したがって、組織のイノベーションを推進するには、新しい知識や蓄積された知識を迅速に普及させ、活用する能力が不可欠です。

(Baldrige Excellence Framework 2021-2022を参考)

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 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」が、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。


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